人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL500B1（哲学 / Philosophy 500）哲学基礎研究ⅠStudy on Element of Philosophy I
押山 詩緒里
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | X0046 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 水2/Wed.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市BT-0601 |
| 配当年次Grade | 院人哲・修士課程・専門科目 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
哲学専攻 （修士課程） |
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Outline (in English)
【Course outline】
The aim of this course is to help students acquire the ability to think philosophically on their own through the study of the history of Western philosophy from ancient times to the present.
How does the world come into being?
How can we know anything?
What is rightness?
Are mind and body separate?
What is "I"?
Is it possible to understand others who are different from ourselves?
These are universal questions that have been asked in various times and places, and are fundamental questions for those of us living today.
The aim of this course is not just to cram knowledge, but to help each student acquire the ability to think about philosophical matters on their own through the study of the "history of philosophical thought".
This lecture is given over a short period of time (only half a semester), and naturally, it is not possible to cover the entirety of the vast history of philosophy. Therefore, the aim is to understand the flow and framework of the history of thought by picking up the essence of the discussions. For issues not covered in this lecture, reference materials will be presented accordingly.
【Learning Objectives】
・To acquire the ability to think philosophically with their own minds in order to live in the 21st century.
・To learn the basic history of philosophy and then to learn the ability to apply it in relation to contemporary issues.
【Learning activities outside of classroom】
Students will be expected to have completed the required assignments after each class meeting. Your study time will be more than two hours for a class.
【Grading Criteria /Policies】
Your overall grade in the class will be decided based on the following Term-end examination: 30%, Short reports : 30%、in class contribution: 40%.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本講義の目標は、古代から現代までの西洋哲学史を学ぶことを通じて、「自分自身の頭で考える」哲学的な思考力を身に着けることである。
「世界はどのように生まれるのか」「私たちはどうやってなにかを知ることができるのか」「正しさとはなにか」「心と身体は別々のものか」「〈私〉とはなにか」「自分とは異なる他者を理解することは可能だろうか」。これらの問いは、様々な時代と場所で問われ続けてきた普遍的な問いであり、今を生きる私たちにとっても根源的な問題である。
本講義では、たんなる知識の詰め込みではなく、「哲学的な思索の歴史」を学ぶことで、受講者一人ひとりが哲学的な事柄について自分自身の頭で考える力を身に着けることを目指している。
なお、本講義は半期という短い期間であり、当然のことながら、膨大な哲学の歴史の全てを組み尽くすことはできない。したがって、あくまでも議論のエッセンスをとりあげる形で、思想史の流れと枠組みを把握することを目標とする。本講義で扱えなかった問題については、参考資料をそのつど提示していく。
到達目標Goal
・21世紀を生きるために、自分自身の頭で哲学的に考える力を身につける。
・「哲学の歴史」の基本的な枠組みを理解し、その上で現代的な問題と結びつける応用力を学ぶ。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
教員が用意する資料の解説を中心とする。また、必要に応じて哲学的テキストの読解を行い、受講生と討議していく。また、リアクションペーパーなどを使用することも考えている。
また、受講生の理解度や興味関心に応じて授業内容を調整する。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：イントロダクション
・授業の概要
・「哲学する」とはどういうことか？
・哲学的な問いの基本的枠組みについて
第2回[対面/face to face]：古代ギリシャの哲学①
・起源への探求
・プラトンのイデア論
第3回[対面/face to face]：古代ギリシャの哲学②
・アリストテレスの四原因説
第4回[対面/face to face]：キリスト教と哲学
・アウグスティヌスの時間論
第5回[対面/face to face]：近世の哲学①
・デカルトの「コギト」
第6回[対面/face to face]：近世の哲学②
・大陸合理論とイギリス経験論
第7回[対面/face to face]：近代の哲学①
・カントの「コペルニクス的転回」
第8回[対面/face to face]：近代の哲学②
・ヘーゲルの弁証法
第9回[対面/face to face]：20世紀の哲学①
・フッサールの現象学
第10回[対面/face to face]：20世紀の哲学②
・ハイデガーの存在論
第11回[対面/face to face]：20世紀の哲学③
・構造主義について
第12回[対面/face to face]：20世紀の哲学④
・言語分析の哲学
・アメリカのプラグマティズム
第13回[対面/face to face]：20世紀の哲学⑤
・「生政治」と現代
・ポストモダンの哲学
第14回[対面/face to face]：授業のまとめ
・21世紀の哲学にむけて
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・必要に応じて配布された資料に基づいて、レジュメを作成する。
・本授業の準備学習・復習時間は各２時間（合計４時間）を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
担当教員が作成した資料を適宜、授業内で配布する。
参考書References
・トマス・ネーゲル『哲学ってどんなこと？――とっても短い哲学入門』、岡本裕一朗・若松良樹訳、昭和堂、1993年
・峰島旭雄編著『概説西洋哲学史』、ミネルヴァ書房、1989年
・木田元『反哲学史』、講談社、1995年
・木田元『現代の哲学』、講談社、1991年
・新田義弘『哲学の歴史――哲学は何を問題にしてきたか』、講談社、1989年
・岩崎武雄『西洋哲学史』（再訂版）、有斐閣、1975年
成績評価の方法と基準Grading criteria
・期末試験・レポート（30％）、授業内レジュメ（30％）、平常点（40％）
※ この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標として記載した2点について、60%以上の目標達成をした者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度授業担当者変更によりフィードバックできません。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
・リアクションペーパーなどを使用して受講生の疑問・質問等へのフィードバックを行うことを考えています。
・課題提出等に授業支援システムを利用することがあります。授業前後に確認してください。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
哲学、倫理学、現象学、政治哲学
＜研究テーマ＞
ハンナ・アーレントの政治哲学
＜主要研究業績＞
【単著】
押山詩緒里『砂漠の中で生きるために――アーレント政治哲学の現象学的研究』、法政大学出版局、2024年
【博士論文】
押山詩緒里「ハンナ・アーレントの「政治的生」の現象学的研究――「共通感覚」と「世界への愛」を手掛かりに」、法政大学、2023年
【共著】
日本アーレント研究会編『アーレント読本』（担当箇所：著作解題『ラーエル・ファルンハーゲン』『ユダヤ論集』『思索日記』）、法政大学出版局、2020年、340-341頁、376-379頁。