人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL600B1（哲学 / Philosophy 600）ヨーロッパ精神史研究Ⅰ－２Study on History of European Ideas I - 2
半田 勝彦
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | X0037 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市院棟-703 |
| 配当年次Grade | 院人哲・修士課程・専門科目 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
哲学専攻 （修士課程） |
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Outline (in English)
（Course outline） We read Plato's Republic. It is Plato's best-known work, and one of the most influential works of philosophy and political theory. ‘What is justice? ’Is the just man happier than the unjust man? ‘The aim of this course is to help students deepen their understanding of justice and happiness by careful reading of Plato's Republic.
（Learning Objectives） The goals of this course are to read the Greek text strictly, and to understand correctly Plato's thinking on justice.
（Learning activities outside of classroom） Before/after each class meeting, students will be expected to spend four hours to understand the course content.
（Grading Criteria /Policy） Final grade will be calculated according to the following process. Reading the Greek text (70%) and in-class contribution (30%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
プラトンの『国家』を講読する。これは、プラトンの最も有名な著作であり、哲学や政治理論において最も影響力を与えた著作の一つである。「正義とは何か」、「正しい人は不正な人よりも幸福なのか」。この問いに対してプラトンは、正しい国家を構想し、個人と国家との類比に基づき考察していく。本書の読解を通じて、正義と幸福について理解を深めることができる。
到達目標Goal
・ギリシア語原典を文法的に正確に読解することができる。
・正義、人間の魂のあり方、国家のあり方についてのプラトンの考えを正しく理解することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
ギリシア語原典を一文ずつ、文法事項を確認しながら丁寧に訳読していく。必要に応じて、研究論文も読みながら、プラトンの考えの意義や問題点などを検討する。あわせて、受講生の疑問・質問等に対する検討とフィードバックを行う。なお、授業はギリシア語の読解が中心になるので、受講者はギリシア語の初級文法を習得していることを要する。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：イントロダクション
授業の進め方
第2回[対面/face to face]：第１巻第９章
人を害すること
第3回[対面/face to face]：第１巻第１０章
トラシュマコス登場
第4回[対面/face to face]：第１巻第１１章
トラシュマコスとの対話
第5回[対面/face to face]：第１巻第１２章
トラシュマコスの見解
第6回[対面/face to face]：第１巻第１２章
強者の利益
第7回[対面/face to face]：第１巻第１３章
トラシュマコスの見解の検討
第8回[対面/face to face]：第１巻第１４章
強者の誤り
第9回[対面/face to face]：第１巻第１５章
厳密論
第10回[対面/face to face]：第１巻第１５章
技術との類比
第11回[対面/face to face]：第１巻第１６章
トラシュマコスの反論
第12回[対面/face to face]：関連論文の調査
授業内容に関連した論文を調べる
第13回[対面/face to face]：研究論文の講読
論文の精読
第14回[対面/face to face]：総括
秋学期のまとめ
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
準備学習：テキストを精読し、疑問点や問題点を挙げておく。
復習：テキストの誤読がなかったかを確認し、疑問点や問題点を整理して自分の考えをまとめる。
本授業の準備学習・復習時間は、各２時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
ギリシア語原典：J. Burnet, Oxford Classical Texts
参考書References
邦訳：『国家』藤沢令夫訳（岩波文庫）
英訳：P. Shorey, Loeb Classical Library
成績評価の方法と基準Grading criteria
訳読 70 ％（テキストを文法的に正確に読解できているか）と、討論・質疑応答 30 ％（プラトンの考えを、正しく理解した上で、適切に擁護ないしは批判できているか）を勘案して総合的に評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
テキストの内容を正確に理解した上で、研究論文を批判的に読めるようにする。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞古代ギリシア哲学
＜研究テーマ＞プラトンとアリストテレスの政治・倫理思想
＜主要研究業績＞①『自然と人間』（共著、梓出版社、2006 年）
②「大衆の主権と政治参与――アリストテレスにおける「衆知の論」をめぐって――」（『倫理学年報』第 61 集、2012 年）
③デモステネス『弁論集６』（共訳、京都大学学術出版会、2020 年）