人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL500B7（哲学 / Philosophy 500）国際日本学特殊講義ＤⅠLecture: International Japanese Studies D I
髙田 圭
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | X1173 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | BT0907 |
| 配当年次Grade | 院人際・博士後期課程・選択必修科目 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
国際日本学インスティテュート （博士後期課程） |
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Outline (in English)
This course explores Western and Japanese modern sociological and political theories. We will learn the differences between theories that emerged from the Western realities and theories that were generated in Japan or from Japanese scholars. The course also intends to learn the (in)applicability of Western theories to Japanese or other non-western societies. Spring semester focuses on the issue of totalitarianism by reading Hanna Arendt and Masao Maruyama and explores the dark times in the past and critically examines the rising nationalism in our contemporary society.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本授業では、「日本を超えて日本を捉える思考と手法」の習得を目指し、欧米の社会理論、社会思想の重要文献とそれに関連する日本の理論・思想を学ぶ。欧米社会の現実から生まれた理論と日本をベースとした理論の違いを学び、また欧米理論の日本やその他非西洋圏への応用（不）可能性を考察する。今学期は全体主義の問題、主にハンナ・アーレントと丸山眞男の思想を中心に考察し、過去の全体主義に関する重厚な分析から示唆を得つつ、現代社会における国家主義の問題を批判的に考察する。
到達目標Goal
- 西洋と日本の全体主義についての理解を深める。
- 社会学理論を通じて社会学の考え方を学ぶ。
- 西洋の理論と日本の理論の違いについて考える深める。
- 西洋理論の日本への応用（不）可能性を考える。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
本授業は、セミナー形式で実施する。講義、文献講読、プレゼンテーションをベースに討論をおこなう。博士課程の受講者は、2回程度の文献発表が望まれる。学際的、国際的な視点から、互いに学び合う空間を形成する。報告発表へのフィードバックについても、主にディスカッションの場において実施する。その他、個別にフィードバックが必要な場合には、オフィス・アワーを用いる。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：イントロダクション
授業テーマと授業計画
第2回[対面/face to face]：西洋の全体主義I：『全体主義の起源』1-1, 2-6
ユダヤ主義、帝国主義
第3回[対面/face to face]：アーレントを観る：映画『ハンナ・アーレント』
アーレントの生涯
第4回[対面/face to face]：西洋の全体主義II：『全体主義の起源』3-10
階級社会の崩壊
第5回[対面/face to face]：西洋の全体主義III：『全体主義の起源』3-11
全体主義運動
第6回[対面/face to face]：西洋の全体主義IV：『全体主義の起源』3-12
全体的支配
第7回[対面/face to face]：西洋の全体主義V：『全体主義の起源』3-13
イデオロギーとテロル
第8回[対面/face to face]：日本の全体主義I：『現代政治の思想と行動』1-1
超国家主義
第9回[対面/face to face]：日本の全体主義II：『現代政治の思想と行動』1-2
日本ファシズム
第10回[対面/face to face]：日本の全体主義III：『現代政治の思想と行動』1-3
軍国支配者
第11回[対面/face to face]：日本の全体主義IV：『現代政治の思想と行動』1-4, 5
日本におけるナショナリズム
第12回[対面/face to face]：日本の全体主義V：『現代政治の思想と行動』1-6, 7
『現実』主義の陥穽
第13回[対面/face to face]：比較
思想・理論の共通性と差異
第14回[対面/face to face]：現代の全体主義
ポピュリズム
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
- 受講者は文献を読み、討論に備えて準備する。
- 報告者は、文献を丹念に読み込み、重要なポイントをまとめ、関連する情報を追加調査し、問題提起を含めた報告を準備する。
- 博士課程の受講者は、2回程度の文献発表が望まれる。
- 本授業の準備(予習)および復習時間は、各 2 時間を標準とするが、文献および研究報告をする週には、さらに 2 時間程度の準備の時間が必要な場合がある。
テキスト（教科書）Textbooks
ハンナ・アーレント『全体主義の起源』第３巻（みすず書房、2017年）
Arendt, Hannah, The Origins of Totalitarianism (Penguin Classics 2017)
丸山眞男『現代政治の思想と行動』（未来社、2007年）
その他の使用テキストは授業内に提示する。
参考書References
牧野雅彦『精読 アレント「全体主義の起源」』（講談社、2015年）
矢野久美子『ハンナ・アーレント「戦争の世紀」を生きた政治哲学者』（中央公論、2014年）
その他の参考テキストは適宜授業内で提示する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
- 授業参加・発言: 20%
- プレゼンテーション: 40%
- 最終レポート: 40%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
報告へのフィードバックを適宜行なう。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パーソナルコンピュータ
その他の重要事項Others
授業の詳細については初回授業にて説明する。
担当教員の専門分野等
<専門領域>
政治社会学、歴史社会学、文化社会学、国際日本学
<研究テーマ>
- 日本の市民社会と社会運動
- グローバル化と日本の社会変容
<近年の主要著書>
-「コスモポリタンなアカデミック・パブリクスと 国際日本学 ―誰に向けて、どのように日本を語るか ―」『国際日本学』第 19 号、2022年、27-60 頁。
-「グローバル地域研究としての国際日本学 ―日本を超えて、日本を とらえる、思考と手法 ―」『国際日本学』第 18 号、2021 年、3-36 頁。
- "The Japanese Global Sixties in Isolation: Towards a Global Historical Sociology of the Sixties " in 1968 - A Global Approach, Europejskie Centrum Solidarności, 2020, pp. 137 - 155.
- "Connecting with the First or the Third World? Two Paths Toward the Cross-National Movement Mobilization in the Japanese Global Sixties" Moving the Social: Journal of Social History and the History of Social Movements, 63, 2020, pp. 65- 90, Klartext publishers.
- "Escaping through the Networks of Trust: The U.S. Deserter Support Movement in the Japanese Global Sixties" The Sixties: A Journal of History, Politics and Culture , 10(2), 2017, pp. 165- 181, Taylor & Francis.
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