人文科学研究科Graduate School of Humanities
PSY500B6（心理学 / Psychology 500）行動分析学特殊講義Lecture: Advanced Research in Behavior Analysis
島宗 理
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | X0574 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 602 |
| 配当年次Grade | 院人心・博士後期課程・選択必修科目 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
心理学専攻 （博士後期課程） |
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Outline (in English)
【Course outline】
The purpose of this course is to master basic principles, procedures, and research methods in applied behavior analysis. Focus will be placed on knowledge and skills in applying basic concepts of learning to interpret behavioral phenomena in real-world settings.
【Learning Objectives】
At the end of the course, students should be able to give a lecture on the followings:
1) the basic terminology and concepts in behavior analysis, 2) single-case research design, and 3) research and practices in a specific area of interest.
【Learning activities outside of classroom】
Students are expected to 1) read the textbook and take quizzes, 2) read research papers, 3) prepare for final presentation, and 4) give the final presentation. 5 hours of study per week is expected.
【Grading Criteria /Policy】
Final grade in this class will be decided based on the following: 1) test scores (40%), 2) tasks (40%), and the final presentation (20%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
社会の問題や個人の悩みは、よくよく考えてみると何らかの行動の問題であることが多いものです。行動分析学は行動の科学として“行動の予測と制御”に関わる法則を見いだしてきました。こうした法則をうまく適用すれば、社会の問題を解決し、個人の悩みを解消することも可能です。この授業では、社会的・個人的に重要な課題を行動問題としてとらえ、個人攻撃の罠に陥らず、環境を整備しながら問題を解決していく応用行動分析学の考え方を学びます。
到達目標Goal
【到達目標 / Goal】
応用行動分析学の基礎的な概念を理解し、用語や概念、研究や事例を、初学者にわかりやすく伝えられるようになることを目指します。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP4」「DP5」「DP6」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
【授業の進め方と方法 / Method(s)】
この授業はオンライン形式で行います。学期の前半には、教科書の指定された章を読んでテストに取り組んでいただきます。テストは14回に分けて用意してあります。最終期限のみ設定しますので、自分のペースで進めてください。教科書やテストに関する質問は随時Slackで受け付け、回答します。*初回は授業の進め方を確認するためにZoomで実施します。
学期の後半には、受講生各自のテーマにもとづき、行動分析学の論文を複数読み、それらをまとめ、学部生対象の授業でわかりやすく発表するという体で一人20-30分のプレゼンテーションを準備していただきます。演習としてこの間に提出する課題も明示します。質問や相談にはSlackを使って回答しますが、文字によるやりとりでは不足しそうな場合には受講生と日程調整をした上でZoomを使った話し合いの場をつくります。学期の最後にプレゼンテーションをしていただきます。これも日程調整をした上でZoomを使って行います。*時間割を作る事務的な理由からこの授業は○曜日の○限に設定してありますが、Zoomを使って話し合いをする場合にはその都度日時を相談します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：課題01_応用行動分析学の小史を知る
課題02_科学的な根拠に基づいた実践
キーワード：ヒューマンサービス，応用行動分析学,ベースライン，目視分析，EBP，科学者-実践家モデルなど。
第2回[オンライン/online]：課題03_行動の測度と記録法
課題04_目視分析
キーワード：行動変容の文脈，頻度，正確さ，形態，強度，反応時間，持続時間，速度（反応間間隔），行動の所産，私的事象，インターバル記録法とタイムサンプリング法，観察者間一致率 など。
第3回[オンライン/online]：課題05_AB法と反転法（ABA法）
課題06_応用行動分析学の進め方
キーワード： AB法，内的妥当性，反復測定，効果量，直接再現とその回数，無作為化など。
第4回[オンライン/online]：課題07_行動分析学の基本概念その1
課題08_行動分析学の基本概念その2
キーワード：徹底的行動主義，オペラントとレスポンデント，行動の機能と行動の形態，クラスとインスタンス，刺激クラスと刺激など。
第5回[オンライン/online]：課題09_行動分析学の基本概念その3
課題10_行動分析学の基本概念その4
キーワード：確立操作と弁別刺激の区別，強化価，価値変容作用，遮断化と飽和化，スケジュール誘導性攻撃行動，習得性確立操作，転移性確立操作，予告性確立操作，道具性確立操作など。
第6回[オンライン/online]：課題11_言語行動論
課題12_刺激等価性と関係フレーム理論
課題13_ルール支配行動
キーワード：話し手と聞き手，機能的分類と独立性，マンド，タクト，イントラバーバル，テクスチャル，エコーイック，書き写し，書き取り，オートクリティック，マンド・コンプライアンス，形式的制御と主題的制御など。
第7回[オンライン/online]：課題14_応用行動分析学の7大原則
キーワード：応用的，行動的，分析的，技術的，系統的，効果的，般化促進的，社会的妥当性，外的妥当性など。
第8回[オンライン/online]：課題15_シングルケースデザイン法
キーワード：多層ベースライン法，条件交替法，基準変化法，自己相関，系列依存性，PND，PAND，IRD，NAP，Tau-Uなど。
第9回[オンライン/online]：課題16_行動変容の諸技法
課題17_科学的根拠に基づいた実践プログラム
キーワード：好子のアセスメント，トークンエコノミー，機会利用型指導法，リダクション，パフォーマンスフィードバック，セルフモニタリング，行動契約，反応コスト，他行動分化強化など。
第10回[オンライン/online]：演習01_テーマを決める。
まず、できるだけ具体的に、優先順位をつけて、最終プレゼンテーションのテーマとしたい候補を1-3つ，Slackに書き込んでください。コメントします。次に簡単な文献検索をして、面白そうなもの、興味や関心にあてはまる論文などがみつかったテーマを選んで一つに決めましょう。
第11回[オンライン/online]：演習02_論文検索して一覧を作る。
そのテーマで行動分析学の文献を検索し、読んで発表する論文を5本以上見つけましょう。見つからなければ相談してください。日本心理学会の「執筆・投稿の手びき」に従って見つかった論文の文献一覧を作成し、提出してください。
第12回[オンライン/online]：演習03_論文を読んでまとめる。
論文を読み、内容をまとめてください。形式は自由としますが、こちらの例やこちらの課題を参照し、不足ないようにまとめて提出してください。
第13回[オンライン/online]：演習04_プレゼンテーションをつくる。
読んだ文献をまとめ、学部2-3年生で行動分析学の初学者に向けて発表もしくは講義をする体でプレゼンテーションをつくって提出してください（PowerPoint, Keynoteなど）。こちらの課題やこちらの解説を参照し、読ませる資料ではなく、見せる資料を作ってください。
第14回[オンライン/online]：プレゼンテーション
一人20-30分でプレゼンテーションしてください。原稿を作って読むのではなく、話しかけるようにプレゼンしてください。質疑応答もします。これがこの授業の最終課題です。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
○本授業の学習時間は、授業時間、準備学習・復習時間を含めて、週あたり5時間を標準とします。
○授業課題をGoogleドキュメントで明示しますので、各課題の最終提出期限を見据えながら、自分のペースで進めてください。質問や相談は随時Slackで受け付けます。
テキスト（教科書）Textbooks
『ワードマップ応用行動分析学—ヒューマンサービスを改善する行動科学—』 島宗(2019) 新曜社
参考書References
論文その他は適宜紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
○課題とテスト 40%、演習 40%、プレゼンテーション 20%で成績を評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
（この授業は3年に1回開講しているのでこの気づきは前回2020年度のものです）
博士課程の講義とはいえ、専門外の授業を受けることが求められていることもあり、行動分析学についてあまり学んだことがなかった受講生にとっては負担が高かったようです。展望論文をまとめる課題も、これまでに取り組んだことがなかった受講生には難易度が高かったようです。今年度は受講生の既習状況にあった授業になるようにオンライン開講とし、自学自習によって各自のペースで取り組める課題を用意してみました。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
○ オフィスアワーは春学期，秋学期ともに火曜日の2限，場所は研究室（富士見坂校舎6F9号室）です。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞ 行動分析学
＜研究テーマ＞
組織行動マネジメント、広告・消費者行動、教材開発
＜主要研究業績＞
法政大学学術研究データベース:https://kenkyu-db.hosei.ac.jp/tmp/1968/profile.html