人文科学研究科Graduate School of Humanities
HIS500B4（史学 / History 500）日本中世史研究Medieval History of Japan
及川 亘
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2023 |
| 授業コードClass code | X0339 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 火5/Tue.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 山・Y501 |
| 配当年次Grade | 院人史・修士課程・専門科目 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
史学専攻 （修士課程） |
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Outline (in English)
【Course outline】
The 16th and 17th centuries in Japan was a period of social transformation from the Middle Ages to the modern age, and castles in Japan were also established during this period. With the word "fushin" as a keyword, We trace the process of evolution from medieval castles to modern castles in political history, and consider the state of Japanese politics and society during that period
【Learning Objective】
Through the construction of castles in the 16th and 17th centuries, learn about the transformation of politics, economy, and society, and at the same time learn the basics of reading historical materials of the period.
【Learning activities outside of classroom】
A total of 2 hours of preparation and review of reading comprehension of historical materials is required.
【Grading Criteria/Policy】
Evaluation is based on 50% of the average score and 50% of the final exam (or report).
Expect active class participation.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
日本における16～17世紀は中世から近世へと社会が変容する時期であり、日本における城郭もその時期に確立する。「普請」という言葉をキーワードとして、中世城郭から近世城郭への進化の過程を政治史的に跡付け、併せて当該期の日本の政治・社会の在り方を考える。
到達目標Goal
16～17世紀の城郭建設を通じて政治・経済・社会の変容を学び、併せて当該期史料の読解の基礎を習得する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
前もって城郭建設に関連する史料のプリントを配布し、参加者には史料の音読と解釈をしてもらう。それに対して訂正・補足説明（フィードバック）して、さらにその内容を参考史料を提示しながら解説する。併せてそれぞれの史料が持つ城郭史における意義を政治・社会の状況と関連付けて検討する。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：ガイダンス
授業テーマ・進め方について説明する。
第2回[対面/face to face]：中世の「普請」
「普請」という言葉の原義などについて解説する。
第3回[対面/face to face]：戦国大名の城郭建設と「普請役」①
戦国大名武田氏の事例について解説する。
第4回[対面/face to face]：戦国大名の城郭建設と「普請役」②
その他の戦国大名の事例について解説する。
第5回[対面/face to face]：織田信長の城郭建設と「普請役」
織田信長の城郭建設と京都での普請について解説する。
第6回[対面/face to face]：豊臣秀吉の城郭建設と「普請役」
豊臣秀吉の国内での城郭建設（大坂城・肥前名護屋城・伏見城など）について解説する。
第7回[対面/face to face]：豊臣秀吉の朝鮮出兵と城郭建設
朝鮮半島南岸に建設された倭城について解説する。
第8回[対面/face to face]：徳川家康の天下統一
豊臣政権から徳川政権への移行を解説する。
第9回[対面/face to face]：江戸幕府の「公儀普請役」による城郭建設①
江戸城の建設について解説する。
第10回[対面/face to face]：江戸城の巡見
江戸城の堀・石垣を実地見学する。
第11回[対面/face to face]：江戸幕府の「公儀普請役」による城郭建設②
駿府城の建設について解説する。
第12回[対面/face to face]：江戸幕府の「公儀普請役」による城郭建設③
名古屋城の建設について解説する。
第13回[対面/face to face]：江戸幕府の「公儀普請役」による城郭建設④
大坂の陣後の大坂城再築について解説する。
第14回[対面/face to face]：まとめ
京都の変貌 中世から近世へ
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
史料読解の予習・復習が必要である。（合計 2 時間程度）
テキスト（教科書）Textbooks
教科書は使用せず、史料プリントを配布する。
参考書References
及川亘「名古屋御城石垣絵図を読む」（名古屋城調査研究センター編『史料が語る 名古屋城石垣普請の現場』名古屋城調査研究報告3史料調査研究報告書1、2022年）
同「「公儀御普請」―現場監督する大名」（『城郭史研究』41号、2022年）
北原糸子『江戸城外堀物語』ちくま新書、1999年
斎藤慎一・向井一雄『日本城郭史』吉川弘文館、2016年
白峰旬『日本近世城郭史の研究』校倉書房、1998年
同『豊臣の城・徳川の城』校倉書房、2003年
『日本名城集成 江戸城』小学館、1986年
『日本名城集成 名古屋城』小学館、1985年
『日本名城集成 大坂城』小学館、1985年
『大御所徳川家康の城と町』（駿府城関連史料調査報告書）静岡市教育委員会、1999年
など
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点50％、期末試験（またはレポート）50％で評価する。
積極的な授業参加を期待する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
歴史学では必ずしも一つの答えが見つかるわけではないが、史料読解や論理展開にいくつかの可能性がある場合も、参考史料なども提示しながらそれらをなるべく分かりやすく整理して解説したい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし
その他の重要事項Others
特になし
専門領域
日本中・近世史
研究テーマ
中近世移行期の政治・社会・経済の研究
公儀普請の研究
主要研究業績
論文「「公儀御普請」―現場監督する大名―」（『城郭史研究』41号、2022年）
論文「「名古屋御城石垣絵図」を読む」（名古屋城調査研究センター編『史料が語る 名古屋城石垣普請の現場』名古屋城調査研究報告3 資料調査研究報告書1、2022年）
編著『近世統一政権の成立と天下普請の展開』（東京大学史料編纂所研究成果報告2021-18、2022年
論文「現場監督する大名―多久家文書にみる公儀普請―」小宮木代良編『近世前期の公儀軍役負担と大名家―佐賀藩多久家文書を読みなおす―』（岩田書院、2019年）
論文「旅行者と通行証―関所通過のメカニズム―」高橋慎一朗・千葉敏之編『移動者の中世―史料の機能、日本とヨーロッパ―』（東京大学出版会、2017年）
編著『薬師寺の中世文書』東京大学史料編纂所研究成果報告2015-3、2016年
論文「中世の戦争と商人」（高橋典幸編『生活と文化の歴史学5 戦争と平和』竹林舎、2014年）
論文「町の経済―算用帳にみる京都の人的結合―」（高橋慎一朗・千葉敏之編『中世の都市―史料の魅力、日本とヨーロッパ―』東京大学出版会、2009年）
論文「戦国期の薬師寺と唐招提寺」（勝俣鎭夫編『寺院・検断・徳政―戦国時代の寺院史料を読む―』山川出版社、2004年）