法学部Faculty of Law
LAW300AB(法学 / law 300)行政作用法ⅠAdministrative Law 1
氏家 裕順Hironobu UJIE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A0023 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金2/Fri.2 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市外濠‐S205 |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生:履修を希望する場合は、所定の手続きに従って申請すること。 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) |
選択必修科目(32単位以上) 行政法科目(4単位以上) |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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Outline (in English)
This course is designed to learn meaning and legal controls of acts performed by the executive agencies (hereinafter the executive agencies’ acts are simply referred to as 'acts'), specially focusing on (1) making Administrative Rules and (2) 'Gyousei Koui'.
As to (1), the executive agencies (e.g., Ministers) make norms. Norms set up by the executive agencies are Administrative Rules. Some Administrative Rules are made with Parliament’s delegation of legislative power. They have legal effect on the individuals (such Administrative Rules are hereinafter referred to as ’Decrees’). The other Administrative Rules do not have the legal force. They contain administrative interpretation of some questionable points in statutes or administrative exercise of discretion accorded by statutes. These non-statutory rules are made in order to ensure that the executive agencies should work or function in a uniform manner (such Administrative Rules are hereinafter referred to as ’Guidelines’). But Guidelines can have de facto effect on the individuals.
Concerning (2), 'Gyousei Koui' in Japanese shall decide rights, obligations, and other legal status finally without consent of the person(s) to whom it is addressed. About 'Gyousei Koui', there are several issues. It is considered, for instance, what effect 'Gyousei Koui' has on individual rights and obligations. When performing 'Gyousei Koui' may involve exercise of some discretionary power, it is also examined where discretion exists and how courts control exercise of discretionary power.
After completing this course, you should be able to:
・ Explain meaning and legal controls of Decrees;
・ Explain meaning and characteristics of the Guidelines;
・ Explain meaning and sorts of 'Gyousei Koui';
・ Explain legal controls of 'Gyousei Koui';
・ Explain when 'Gyousei Koui' comes into existence and becomes effective;
・ Explain typical features (or typical qualities) of 'Gyousei Koui';
・ Explain conditions, time limits, and other manifestations of intention added to 'Gyousei Koui';
・ Explain invalidity of 'Gyousei Koui' (this invalidity means 'Gyousei Koui' has no legal effect – without any executive agency’s measure – from a date it actually took place);
・ Explain acts making void ab initio (with relation back) 'Gyousei Koui' which has become effective;
・ Explain acts making void ex post facto 'Gyousei Koui' which has become effective;
・ Explain where discretion exists in doing 'Gyousei Koui';
・ Explain tests used by courts against misuse of executive discretionary powers.
You should spend at least 4 hours on independent learning in order to prepare for and/or follow up every class, reading the textbook and your own reference book(s).
Assessment for degree of your understanding is done by an end-of-term written exam (100%). If you cannot attend school because of the spread of COVID-19, it is done by an essay in using 'Learning Management System [an internet-based system for learning]'.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
国・都道府県などの行政は、われわれ私人の活動を規制したり、私人に対して給付したりするほか、租税の徴収もしている。さらに行政は、実質的な立法活動も行っており、私人の権利義務を一般的に規律する場合がある。行政の活動が適法に行われることが、私人の生活にとって重要なことである。行政活動の適法性を確保するための法解釈・法理論を提供しているのが行政法学である。
行政活動に関する法である行政作用法には、行政代執行法、行政手続法、行政機関の情報の公開に関する法律などの一般法や、建築基準法、警察官職務執行法、食品衛生法、道路交通法、都市計画法などの個別法がある。その多くは個別法である。行政法学における主な検討課題は、一般法に関してはそれらの具体的な解釈であり、また、個別法に関してはそれらにおいて規定されている行為に共通する性格を持つ「行政の行為」の法的規制等の法律論である。ここにいう行政の行為には、行政規範の制定(行政立法)、行政行為、行政上の強制執行、即時強制、行政契約、行政指導がある。また、行政計画、行政調査の意義・法的規制も行政法学における検討課題である。行政罰及び制裁的措置の意義・法的規制も重要である。上記のうち、行政上の強制執行、行政罰、制裁的措置は行政の実効性確保の仕組みないし手段といえる。
行政作用法Iでは、行政規範の制定、行政行為をとりあげ、その意義や法的規制・法律論について学ぶ。
行政作用法Iは、「裁判と法」「行政・公共政策と法」及び「文化・社会と法」の各コースに属する。
到達目標Goal
法規命令の意義と法的規制について説明することができる。
行政規則の意義と性格について説明することができる。
行政行為の意義と分類について説明することができる。
行政行為の実体的規制と手続的規制について説明することができる。
行政行為の成立と効力発生、行政行為の特質について説明することができる。
行政行為の附款について説明することができる。
行政行為の無効について説明することができる。
行政行為の職権取消しと撤回について説明することができる。
行政行為における裁量に関して、裁量の所在を説明することができる。
行政行為における裁量に関して、濫用審査について説明することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP2」、「DP3」、「DP4」に強く関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は講義形式で行う。いわゆるハイフレックス授業の方式を採用する予定。
毎回、授業の簡単なまとめ、あるいは、授業内容を踏まえた意見の提出を求める。そのうち、受講者間で共有すべきものは、授業内でこれを紹介し、これにコメントする。フィードバックは授業内で行う予定である。
上記のまとめ等の提出のために学習支援システムを利用する。開講前に連絡する必要がある場合にもこれを用いる。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:オリエンテーション
行政の各種の行為 行政の過程(流れ)のモデル
第2回[対面/face to face]:行政規範の制定(行政立法)(1)
行政規範の意義と分類
第3回[対面/face to face]:行政規範の制定(行政立法)(2)
法規命令の法的規制
第4回[対面/face to face]:行政規範の制定(行政立法)(3)
行政規則の性格
第5回[対面/face to face]:行政行為(1)
行政行為の意義と分類
第6回[対面/face to face]:行政行為(2)
行政行為の法的規制(実体的規制)
第7回[対面/face to face]:行政行為(3)
行政行為の法的規制(行政手続法による規制—申請に対する処分の手続の規制)
第8回[対面/face to face]:行政行為(4)
行政行為の法的規制(行政手続法による規制—不利益処分の手続の規制)
第9回[対面/face to face]:行政行為(5)
行政行為の成立と効力発生 行政行為の特質(行政行為の効力)
第10回[対面/face to face]:行政行為(6)
行政行為の附款
第11回[対面/face to face]:行政行為(7)
行政行為の無効
第12回[対面/face to face]:行政行為(8)
行政行為の職権取消しと撤回
第13回[対面/face to face]:行政行為(9)
裁量の所在
第14回[対面/face to face]:行政行為(10)
濫用審査
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
後掲のテキスト・参考書を参照しながら、予習・復習を行う。本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
西田幸介『行政作用法講義』(生協書籍部で販売)
参考書References
宇賀克也『行政法概説I〔第7版〕』(有斐閣、2020年)
塩野宏『行政法I〔第6版〕』(有斐閣、2016年)
芝池義一『行政法読本〔第4版〕』(有斐閣、2016年)
芝池義一『行政法総論講義〔第4版補訂版〕』(有斐閣、2006年)
髙橋滋『行政法〔第2版〕』(弘文堂、2018年)
藤田宙靖『新版行政法総論(上)』(青林書院、2020年)
そのほか、初回授業で紹介するもの
成績評価の方法と基準Grading criteria
定期試験による(100%)が、感染症り患リスクの回避のため通学できない場合にはレポートによる(100%)。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度授業担当者変更によりフィードバックできない。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
最新版の六法。これは毎回持参すること。また、学習支援システムの利用のために必要なPCあるいはスマートフォン。上記の通り、学習支援システムは授業内容のまとめ等の提出のために毎回使用する。感染症り患リスク回避のために通学できない場合にはさらに、(1)ZoomやWebexが利用できるだけの通信環境、(2)各回の配布物を参照するためのPDF閲覧ソフトウェア(Adobe Acrobat Reader〔無料〕など)、(3)レポート課題の閲覧・提出のために用いる、.doc, .docxの形式で保存できるソフトウェア(Microsoft Wordなど)が必要となる。
その他の重要事項Others
行政作用法I・IIの授業は、行政法入門I・IIの内容を修得したこと、あるいは、修得中であることを前提に行われる。行政法入門I・IIでとりあげられる事柄を修得できていない場合、それらを自習すること。そうしなければ、授業内容を理解できないおそれがあるからである。自習範囲は担当教員に相談すること。
行政作用法IIも履修することが望ましい。同科目において行政作用法分野における他の検討課題が説明される予定である。