文学部Faculty of Letters
LIN100BD(言語学 / Linguistics 100)言語学概論BIntroduction to Linguistics B
石井 創So ISHII
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2807 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 水3/Wed.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y606 |
配当年次Grade | 1~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | 2~4。国際文化学部の学生は履修できません。 |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 2~4 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 英文学科 |
他学科公開科目 | ○ |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
1.Course outline
This is an introductory course on linguistics as an empirical science. It covers main areas of linguistics (e.g., syntax, morphology, semantics, phonetics, and phonology) and gives basic knowledge and illustrates specific research topics in these areas. This course aims to help students understand a scientific method of theoretical linguistics and find a research area that suits their interests.
2.Learning objectives
In this course, students are expected to achieve the followings:
(a) Being able to understand basic knowledge in each field of linguistics.
(b) Being sensitive to facts about languages that are spoken around them, and being able to do introductory consideration and analysis of a fact which they noticed.
(c) Having a correct understanding of a scientific research methodology.
3.Learning activities outside of classroom
Preparatory study and review time for this course are 2 hours each.
(a) Preparation
If you read through a handout which is distributed in advance before class, the content of the day's class will be easier to understand. In addition, students are expected to think back to the contents which they have learned in previous classes related to the content of the day's class before class.
(b) Review
You should get the content of the day's class straight by checking handouts and your notes. If a homework is given in the day's class, please work on it prior to attending next week's class. Then, if you have any questions, first of all, please make an effort to provide your answer to it. Furthermore, when you find something similar to the linguistic phenomena that were introduced in this course in daily life, I'd like you to consider the phenomena using the methods that you have learned in this course.
4.Grading Criteria /Policy
Term-end examination: 100%
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業の内容は、「経験科学」としての言語学入門になります。いわゆる人文系の学生は、「科学」と聞くと一般に苦い顔をするものですが、それはおそらく「科学」に対する誤った認識によるものです。そのような誤解を解きつつ、統語論・形態論・意味論・音声学・音韻論といった言語学で基本となる諸分野を紹介し、各分野にどのような言語の謎があるのかを見ていきます。その紹介を通じて、受講者に言語研究における各分野ごとの雰囲気や基礎知識に触れてもらうこと、そしてその中から自分の肌に合う分野を探してもらうことが授業の目的となります。
到達目標Goal
1.言語学の各分野における基礎知識を理解できる
2.身近で話されている言語の事実に敏感に気付ける、また気付いた事実に対し初歩的な考察・分析ができる
3.科学研究の方法論に対し、正しい認識をもっている
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
1.授業形態
本シラバス執筆時点では、本科目は教室での「対面授業」を毎回実施する予定です。しかし、新型コロナウィルスの流行状況が悪化した場合は、感染のリスクやそれに伴う社会情勢、感染対策、及びその他諸般の事情を鑑み、「オンライン授業」(Zoom を用いたリアルタイム配信形式)に授業形態を切り替えることも考慮に入れています。よって、各授業回の形態がどちらになるかは、その時期の新型コロナウィルス流行状況とそれに付随する社会情勢などを考慮して教員が決定し、その旨を学習支援システム経由で履修者にお知らせします。
2.授業の進め方
授業形態が「対面授業」と「オンライン授業」のどちらになるかにかかわらず、本授業は教員による講義形式で進められます。ただし、教員が一方的にレクチャーするだけでなく、内容理解を助けるために、受講者が授業内や宿題で練習問題を解く機会も適宜設けていきます。
教員は具体的な言語現象とそれにまつわる謎を提示しながら、その謎に対する答えを出すのに必要な基礎的な知識を説明していきます。しかし、教員が教える答えはいずれも「仮説」であり、「正解」ではありません。受講者は教えられた答えを鵜呑みにせず、そのもっともらしさを自分で疑う姿勢を大切にし、その姿勢によって得られた疑問点や不明点を授業内の質疑応答もしくはリアクションペーパーで積極的に発信することが望まれます。また、リアクションペーパー等で得られた面白い質問やコメントは、時間の許す限りその後の授業内で紹介して教員がそれに答えることで、授業における話題や議論を広げるのに役立てていきます。
なお、受講者の理解度などに応じ、説明にかける授業の回数等は柔軟に調整します。よって、以下の授業計画は参考例となります。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:導入
言語学ってどんな学問?
第2回[対面/face to face]:言語理論と言語観
ソシュール以降の「言語」の捉え方とその変遷
第3回[対面/face to face]:形態論1
語の内部構造と形態素
第4回[対面/face to face]:形態論2
語の作られ方
第5回[対面/face to face]:形態論3
日本語の「ラ」抜きはどのようにして生じたか?
第6回[対面/face to face]:言語学と科学方法論
言語研究における問い・仮説・予測・データの関係
第7回[対面/face to face]:音声学1
音声産出と子音・母音の体系
第8回[対面/face to face]:音声学2
異なる子音・母音の聞き分けとその手がかり
第9回[対面/face to face]:音韻論
音節とモーラ
第10回[対面/face to face]:統語論1
句構造と X-bar Theory
第11回[対面/face to face]:統語論2
句構造から文構造へ
第12回[対面/face to face]:統語論3
生成文法における「移動」と「痕跡」の概念
第13回[対面/face to face]:意味論1
意味の記述と語彙分解
第14回[対面/face to face]:意味論2
述語のアスペクト
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業1回あたりの標準の準備・復習時間は、各2時間とします。
1.準備
後述するように、事前配布されるその授業日のハンドアウトにあらかじめ目を通しておくと、その日の授業内容の理解の助けになるでしょう。また、前回の授業内容を理解していることを前提にその日の授業は行われます。よって、例えば統語論の回なら、それ以前の統語論の授業内容を見直す、というように、授業前にそれ以前の関連内容を思い返す作業を必ず行ってください。
2.復習(宿題、その他応用学習も含む)
その日の授業内容をハンドアウトやノートを用いて整理し、さらに宿題が課されていた場合はそれに取り組んでください。そして、これらの過程で疑問点・不明点が出てきたら、ハンドアウトの引用文献に当たるなど、まずは自分で答えを出す努力をしてみてください。その成果をリアクションペーパーや学習支援システムの掲示板、あるいは授業後の質問のような形で教員に示してもらえれば、こちらもそれに対してさらなるリアクションをいたします。また、授業で出てきた言語現象と似たものを日々の生活の中で見つけたら、授業で学んだ方法でその現象について考えてみる習慣を身に付けていただきたいです。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用せず、代わりに適宜ハンドアウトを配布します。紙のハンドアウトは基本的に教室で配布せず、授業日の前にその日に使用するハンドアウトの電子データを学習支援システムにアップロードします(アップロードのスケジュールは学期開始時にお知らせします)。よって、受講者は各自でハンドアウトのデータを事前にダウンロードし、手元に用意した状態で授業に臨んでください(授業中にハンドアウトに直接書き込みをしたい人は、紙に印刷するか、もしくはデータに直接書き込みができるタッチペン等のデバイスを用意してください)。
参考書References
参考書は授業内で必要に応じて紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
1.期末試験:100%
本シラバス執筆時点では、(A) 通常の教室内試験、(B) 学習支援システムの「テスト/アンケート」機能を用いたオンライン試験、のどちらになるか未定です。試験形態は定期試験期間中の新型コロナウィルス流行状況や大学の教室使用状況などに左右されるため、試験期間が近づいてきたら (A) と (B) のどちらになるかを改めてお知らせします。
2.プラスアルファの加点
上記1の通り、本科目の成績は基本的には期末試験による一発勝負での評価となりますが、それに加え、下記の項目を満たした受講生には成績にプラスアルファで少々の加点をいたします。
(a) リアクションペーパーや質疑応答などで、授業内容に対し良い質問やコメントを行った者
(b) 授業外で学内教員の実施する実験に参加した者(不参加の者が減点されることはない)
なお、本授業では出席は取りません。よって、リアクションペーパーも出席票ではなく、授業の内容や方法に対して受講者が意見や質問、希望を記すためのものであり、「出さないと減点される」という類のものではありません。ゆえに、出席票を出すノリでいい加減なリアクションペーパー (e.g., 氏名を記入しただけのもの、「面白かった」「興味深かった」等の一言感想だけのもの)を提出した者は、逆に成績から減点いたします。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
1.一昨年度に本科目を担当した際、リアクションペーパー等による学生からの質問や意見にコメントを十分に返すことができなかったので、その点を反省し、昨年度はリアクションペーパーへのコメント返しに力を入れ、それが授業改善アンケートにおいて学生から大いに好評でした。ただしその一方で、コメント返しに授業時間を割きすぎて(酷い場合は授業時間の半分近くをコメント返しに費やした回もあった(^^;)、授業進度が大幅に遅れ、その結果シラバスに記載した授業で扱う内容をすべて網羅することができず、それに苦言を呈す意見も授業改善アンケートでいただきました。教員・学生間のインタラクションにより授業内容が変更になったり充実することは悪いことではありませんが(むしろ授業とはそうあるべき)、授業計画を完遂できないこともまた問題ですので、今年度はリアクションペーパーへのコメント返しに関して、取り上げる学生からの質問・意見を厳選する、コメント返しをより簡潔にする等の工夫をして、予定している授業内容の完遂とコメント返しの充実を両立させることを目指していきたいと考えています。
2.「授業が終了時間ぴったりに終わらず延びることが多く、それにより次の時限の授業に間に合わずに困った」という苦言を授業改善アンケートでいただきました。上記1で記載したように、授業進度の遅れに焦り、2~3分程度授業時間が延びてしまうことが確かにあったので、今年度は少なくとも授業の終了時間にはきちんと授業を終わらせるように心掛けていこうと思います。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
「オンライン授業」が実施される場合、受講生は以下の機器・環境を準備する必要があります。
(a) Zoom などの双方向通信アプリを使用できるデバイス(スマートフォンではなく PC が望ましい)
(b) 上記アプリによるリアルタイム配信授業の視聴に十分耐えうるインターネット回線
これらの機器・環境を用意するのが経済的な理由などで困難な受講生は、大学の事務課に相談してみてください。
その他の重要事項Others
1.本授業では学習支援システムが頻繁に利用される見込みです。よって、授業に関するお知らせをきちんと受け取れるように、法政大学から学生用に配布される Gmail アドレスを支援システムに登録したうえで、普段は別のメールアドレスを使用するつもりの学生は、法政 Gmail から自分が使いたいアドレスへメールが自動転送されるように、法政 Gmail 上で設定を行っておいてください。
2.「対面授業」に出席できない受講生 (e.g., 入国できない留学生、基礎疾患を有する学生) は、秋学期開始前にその旨を教員にメールで連絡してください(ハイフレックス授業の準備が必要になるため)。なお、教員のメールアドレスは秋学期開始前に学習支援システムを通じてお知らせします。
3.本科目に割り当てられた教室に全受講者を収容できない事態が生じた場合、全受講者を2グループに分割し、そのグループごとに「対面授業」と「オンライン授業」を交互に繰り返すハイフレックス授業になる可能性があります。