文学部Faculty of Letters
LIT300BC(文学 / Literature 300)日本文芸研究特講(14)沖縄文芸ASpecial Study of Japanese Literary Arts (14) A
福 寛美Hiromi FUKU
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2699 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y704 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 2~4 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 日本文学科 |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Course Outline: Structures with stone walls similar to castles or fortresses are called gusuku in Okinawa. The omoro (songs, poems, and prayers) in the Omoro Sōshi are the oldest literature that refer to the gusuku. Deepening one’s understanding of the gusuku leads to learning about the unknown history of Ryukyu. In this course, we will read omoro related to gusuku to understand Ryukyuan culture.
Learning Objectives: The goal of this course is to understand gusuku and ancient Ryukyuan culture.
Learning Activities Outside of the Classroom: Intensive reading of textbooks and references is necessary before and after each class. Required study time is one hour for a class.
Grading Criteria/Policy: The final grade will be evaluated by in-class performance (40%) and the result of a term-end examination (60%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
沖縄にはグスクと称される構造物がある。グスクはヤマト的な意味では城だが、日本的な城とは相当異なっている。グスクについての最古の文献は『おもろさうし』のオモロ(神歌)である。グスクについての理解を深めることは、琉球の知られざる歴史を知ることでもある。日本の中の異文化、琉球文化を理解するため、グスクに関連するオモロを読んでいく。
到達目標Goal
『おもろさうし』のオモロは平かなを主体に、簡単な漢字を用いて日本語で記載されている。しかし、オモロは神歌なので、何がどうしてどうなった、という論理性を欠く。しかし、豊かなイメージを提示する。一方、オモロはどのような日本文学とも似ていない。そのような文学世界の存在を知ることは、まさに異文化を知ることでもある。日本の中の異文化を深く知ることにより、文化と文化の接触のあり方を知ることができる。
成績評価は平常点(出席回数)、学期末試験による。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
講義を中心とする。琉球・沖縄文化への理解を深めるため、沖縄関係のDVDや沖縄の音楽のCDを鑑賞することもがある。
学期末試験は記述式の問題を出題する。授業に出席し、教科書をよく読み、参考文献や参考資料を読めば簡単に記述できる問題を出題する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:オモロ概説
『おもろさうし』とオモロについて概説する。
第2回[対面/face to face]:グスク概説①
琉球の構造物、グスクについて概説する。
第3回[対面/face to face]:グスク概説②
グスクに関するオモロを概説する。
第4回[対面/face to face]:尚真王(しょうしんおう)概説
琉球王国第二尚王統の王であり、」神格化されている尚真王について概説する。
第5回[対面/face to face]:尚真王のオモロの概説
尚真王関係のオモロについて概説する。
第6回[対面/face to face]:石を割る道具について
石を割る道具について概説する。
第7回[対面/face to face]:造営のオモロと歴史事象①
グスク造営のオモロについて概説する。
第8回[対面/face to face]:造営のオモロと歴史事象②
グスク造営のオモロと歴史事象の重なりについて概説する。
第9回[対面/face to face]:「げらへる」という言葉について①
石垣の石を積むことを意味する「げらへる」という言葉を概説する。
第10回[対面/face to face]:「げらへる」という言葉について②
オモロ世界では何を「げらへる」かを概説する。
第11回[対面/face to face]:「げらへる」という言葉について③
オモロ世界では誰が「げらへる」かを概説する。
第12回[対面/face to face]:「げらへる」という言葉について④
美称辞としての「げらへ」について概説する。「げらへる」以外の造営に関わる言葉を概説する。
第13回[対面/face to face]:石について
石垣の石について概説する。
第14回[対面/face to face]:信仰、呪的な石について
信仰される石、呪的な石について概説する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・テキスト、参考資料を事前に読む。復習も同様にする。
・授業外における必要な学習時間は4時間程度。
・授業計画に沿って授業を進めるが、学生の関心にもある程度はこたえる予定。現代におけるシャーマン文化、琉球の神話の神話学的分析、などを学生が望む場合、授業時間内で、できる範囲で解説することも考えている。講義主体の授業だが、積極的な授業参加を望む。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書
『ぐすく造営のおもろ―立ち上がる琉球世界』
(福寛美著 新典社 2015年 1100円)
参考書References
参考書
『『おもろさうし』と群雄の世紀-三山時代の王たち』
(福寛美著 森話社 2013年 3200円+税)
成績評価の方法と基準Grading criteria
・授業3回につき1回程度、リアクション・ペーパーを配布する。学生のリアクションによって、理解の度合いを確認する。
・グスクとグスク造営のオモロ、そして古い時代の琉球文化について理解を深めたかどうかを、学期末試験で確認する。
・期末試験は複数の問題から2つ選んで記述する、という形をとる。また、平常点もあわせて評価する。学期末試験を60%、平常点を40%とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・『おもろさうし』やオモロを素材に講義する場合、「難しい」、「よくわからなかった」という声が必ず出る。わかりにくい素材ではあるが、できるだけ学生に趣旨が伝わるように努める。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
・対面授業を基本とする。対面授業で参考資料を配布する。
・休講の連絡、ほかで学習支援システムを利用する場合がある。大事な連絡は、メールの一斉送信で周知するようにする。また、学習支援システムにインターネットで読める参考資料を提示する予定。
その他の重要事項Others
・春学期と秋学期は異なる教科書を用いる。春学期で完結する授業形態とする。