文学部Faculty of Letters
LIT200BC(文学 / Literature 200)日本文芸研究特講(6)現代DSpecial Study of Japanese Literary Arts (6) D
梅澤 亜由美Ayumi YAMANAKA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2680 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 月5/Mon.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y405 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 2~4 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 日本文学科 |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night | 夜間時間帯 |
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Outline (in English)
Course Outline: This course introduces the style of stories called “first-person novels” written after the 1930's. We learn about its position in the history of literature, and analyze examples in terms of the expression of perspective.
Learning Objectives: By the end of the course, students should be able to do the following:
・Understand the role of narrative in novels.
・Explain the relation between narrative and theme in novels.
・Write analytical papers of their original thought using the theory learned in class.
Learning Activities Outside of the Classroom:
Preparation: Students read each novel and think about the characters and the narrator in the novel.
Review: Students write and upload a short paper after each class meeting.
Your study time will be more than four hours for a class.
Grading Criteria/Policy: Your final grade will be calculated according to the following process: regular short papers (60%); final paper (40%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
*近代小説の語りの構造、および視点と小説の関係について考える。
→この授業では、1930年代以降の一人称で書かれた小説を読みます。小説の背景を学ぶと同時に、一人称の小説の語りの構造、および視点に注目し、その効果を考えていきます。また、実際に自分で一人称小説を探し、分析をしてもらいます。最終的には、小説における語り・視点の分析が自分でできること、またその役割について理解することを目標とします。
到達目標Goal
1、小説における語り・視点の役割について、理解することができる。
2、語りの構造や視点と小説の関係を分析することができる。
3、学んだことを応用し、自分で小説の分析ができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
基本的には、以下の3つによって講義を進めます。
1、指定された資料を用いての事前学習
2、教員による講義、および学生同士の意見交換
3、その日のワーク
ワーク①:小説の内容確認や語り・視点についての分析をしてもらいます。
ワーク②:語り・視点を変えた場合の小説の可能性について考察してもらいます。
→ワークについては、前回の授業で提出されたものの中からいくつかをとりあげ、フィードバックを行います。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:ガイダンス
授業のテーマ、目標、やり方について説明する。
第2回[対面/face to face]:武田泰淳『審判』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第3回[対面/face to face]:梅崎春生『蜆』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第4回[対面/face to face]:坂口安吾『風博士』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第5回[対面/face to face]:太宰治『トカトントン』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第6回[対面/face to face]:小松左京『くだんのはは』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第7回[対面/face to face]:吉屋信子『鶴』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第8回[対面/face to face]:三島由紀夫『雛の宿』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第9回[対面/face to face]:安部公房『死んだ娘が歌った……』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第10回[対面/face to face]:村上春樹『レキシントンの幽霊』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第11回[対面/face to face]:川上弘美『神様』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第12回[対面/face to face]:一人称小説の分析実践編
授業で学んだことをもとに、各自で一人称小説を探し分析する。
第13回[対面/face to face]:一人称小説の分析実践編
授業で学んだことをもとに、各自で一人称小説を探し分析する。
第14回[対面/face to face]:まとめ①
一人称小説の語り、視点の特徴とは何か。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・【事前学習】指定されたテキストを必ず読み、以下を行う。
→登場人物を抜き出す(テキストに印をつける)。
→語り手の特徴を抜き出す(テキストに印をつける)。
・【事後学習】講義をもとに、提示された課題を行い、学習支援システムから提出する
→語り・視点を変えた場合の小説への影響を考える(他の人物が語り手になったらどう変わるか)。語りの特徴について、分析する。
本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
小説テキストについては、手に入りやすい文庫は購入しましょう。手に入りにくいものについては、青空文庫などを適宜、使用します。第1回で指示します。。
武田泰淳『審判』、『上海の蛍・審判』P+D BOOKS所収
梅崎春生『蜆』、『ボロ家の春秋』講談社文芸文庫
坂口安吾『風博士』、『ちくま日本文学 坂口安吾』ちくま文庫
太宰治『トカトントン』、『ヴィヨンの妻』新潮文庫
小松左京『くだんのはは』、『くだんのはは』ハルキ文庫
吉屋信子『鶴』、『鬼火・底のぬけた柄杓』講談社文芸文庫
三島由紀夫『雛の宿』、『女神』新潮文庫所収
安部公房『死んだ娘が歌った……』、『R62号の発明・鉛の卵』新潮文庫所収
村上春樹『レキシントンの幽霊』文春文庫
川上弘美『神様』中公文庫
参考書References
安藤宏『「私」をつくる―近代小説の試み』岩波新書
廣野由美子『一人称小説とは何か―異界の「私」の物語』ミネルヴァ書房
石原千秋他・木股知史・小森陽一・島村輝・高橋世織『読むための理論』世織書房
成績評価の方法と基準Grading criteria
①各回課題(60パーセント)、②学期末課題(40パーセント)の評価を合わせ、総合的に判断します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・授業内で他の人の意見を聞いたり、提出されたレポートに関する発表を聞くことができるのが楽しいという声が多いです。一方で、ワークはワードファイルでワークを提出してもらっていましたが、これが少し手間というコメントがありました。今後、検討します。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
PC、タブレット、スマホなど。PDFのファイルを見るのに利用します。
その他の重要事項Others
・秋学期の授業となります。必ず秋学期最初に、再度、シラバスを確認するようにしてください。なお、選定された小説、および順序に若干の変更がでる可能性があります。
・学期末課題は、以下の2つから1つを選んでもらう予定です。
①自分で一人称小説を探し、学んだことをもとに分析してもらいます。近代文学~現代文学まで、自分で一人称の在り方が面白いと思う小説をとりあげてほしいです。
②語り手を変えて、小説の一部を書き換えてもらいます。
なお、学期末課題の提出は11回授業終了後、12月初旬となります。授業のまとめとして、提出されたレポートを紹介していく予定です。