文学部Faculty of Letters
LIT200BC(文学 / Literature 200)日本文芸研究特講(4)近世ASpecial Study of Japanese Literary Arts (4) A
小林 ふみ子Fumiko KOBAYASHI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2669 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市外濠‐S406 |
配当年次Grade | 1~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | 2~4 |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 2~4 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 日本文学科 |
他学科公開科目 | ○ |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
Course Outline: Reading and analyzing comic works from late 18th-century Edo (modern Tokyo) to discover the diversity of literary style, vocabulary and expressions in them.
Learning Objectives: The main goal of this course is to become familiar with each genre of literature of the time, understanding the skills applied in them and the various means of expression they make use of. Students also learn how to utilize digitalized materials.
Learning Activities Outside of the Classroom: Writing a reaction paper after every class in 10 minutes. Four short reports are also required.
Grading Criteria/Policy: Reaction paper (40%), short reports (60%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
江戸っ子の笑いと機知を読み解く。
江戸時代中期、18世紀後半に成熟期を迎えた江戸で「江戸っ子」という言葉が生まれ、その独自の気風・美学からさまざまな文学が生み出される。さまざまなジャンルに触れつつ、知識を基盤としてそれと戯れる笑いの技法のさまざまをふまえて実際に作品を読み解くことで、表現技法の多様性とこの時代の文芸の特質を探る。
到達目標Goal
1.江戸戯作の各ジャンルの特質・表現について理解する。
2.うがち、ちゃかし、地口などの江戸文芸の笑いの技法に親しむ。
3.雅俗にわたり、擬古文と会話体が併存した江戸文芸の表現の多様性を知る。
4.デジタル公開されている江戸の文芸や浮世絵の資料の調査方法を知る。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
1~3回で1ジャンルを学ぶ。
提供した授業資料と指定したデジタル公開資料などを読み解いてもらい、各ジャンルの特徴を知る。
100分を個人での課題への取り組み、グループ・ディスカッションでの共有、講義などを織りまぜて構成する。発表に対しては授業内でフィードバックし、最終レポートはコメントを付けて返却する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:導入
時代背景
「江戸っ子」誕生の時代背景を知る。
第2回[対面/face to face]:洒落本①
江戸の遊里事情を知り、作品のさまざまを読む。
第3回[対面/face to face]:洒落本②
江戸人の美学、「通」の概念を考える。
第4回[対面/face to face]:黄表紙①
赤本、黒本・青本という草双紙を「戯作」化したこのジャンルの基本的な性格を学ぶ。
第5回[対面/face to face]:黄表紙②
一例として『仮名手本忠臣蔵』のパロディ『案内手本通人蔵』を読解する。
第6回[対面/face to face]:狂詩
漢詩の形式に俗語をはめ込んだ狂詩のおもしろさを知る。
第7回[対面/face to face]:狂歌①
中世以来の狂歌の歴史に触れ、さまざまな作品を読み解く。
第8回[対面/face to face]:狂歌②
百物語の代わりに、妖怪を題に百首の狂歌を詠んだ『狂歌百鬼夜行』を読み解く。
第9回[対面/face to face]:滑稽本①
ことばの面白さを追求した式亭三馬の試みについて学ぶ。
第10回[対面/face to face]:滑稽本②
『平家物語』敦盛最期をちゃかして遊んだ『大千世界楽屋探』を読む。
第11回[対面/face to face]:合巻①
黄表紙の後継ジャンルである合巻について学ぶ。
第12回[対面/face to face]:合巻②
なかでも『源氏物語』の近世番として著名な『偐紫田舎源氏』の夕顔巻に該当する部分の前半を読む。
第13回[対面/face to face]:合巻③
『偐紫田舎源氏』の夕顔巻に該当する部分の後半を読む。
第14回[対面/face to face]:まとめ
この時代の文芸の特質を考える。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回のリアクション・ペーパーは終了後10分程度かけましょう。期末の試験やレポートを課す代わりに、単元ごとに3回程度の小課題を出します。
本授業の準備学習は30分・復習時間は平均して3時間程度を標準に考えます。
成績評価がアップグレード(?)できる任意課題として、「没後200年 江戸の知の巨星 大田南畝の世界」(たばこと塩の博物館・押上/4月29日(土)~6月25日(日))見学レポートを出します(チケットは配付します)
テキスト(教科書)Textbooks
各回、資料提供し、参照すべきURLを提示します。
参考書References
小林ふみ子『へんちくりん江戸挿絵本』(集英社インターナショナル[インターナショナル新書]、2019)
この時代の文芸についてのまとまった解説があります。
成績評価の方法と基準Grading criteria
毎回のリアクション・ペーパー(Hoppii 40%)、計4回の課題の得点(60%)を合算して評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
口語体の多い江戸文芸ですが、現代語訳を確認しながら進めるようにします。
講義と(予習も含めた)個人での読解作業とグループでの解読と全体の共有のよいバランスを模索したいと思います。
グループは、一人で受講する学生も・友だちのいる学生にも公平になるように、
できるだけ参加者の意欲の有無で左右されないように工夫したいと思います。
そしてなにより、パロディ、妖怪・・・今日のサブカルチャーにも通じる江戸戯作の世界をご堪能ください!
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
教室の対面授業をメインとしますが、オンライン(双方向)併用も想定して実施します。デジタル資料の参照を推奨しますので、教室で参加する場合も(スマホでもいいのですが)、ノートパソコンまたはスマホより画面の大きなタブレットを用意しましょう。
図書館のデータベースのうちジャパンナレッジは随時使えるようにしておきましょう。(授業内で接続方法は案内します)
その他の重要事項Others
質問はHoppiiに提出してもらう各回の感想、およびHoppiiの掲示板で受け付けます。