文学部Faculty of Letters
LIT100BC(文学 / Literature 100)古文・漢文の基礎Basic Grammar of Classical Japanese and Chinese
栗山 元子Motoko KURIYAMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2604 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木5/Thu.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市富士‐F408 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 2~4 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 日本文学科 |
他学科公開科目 | ○ |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Learning Objectives: The goals of this course are to acquire and expand basic knowledge of Chinese and Japanese classical literature.
Learning Activities Outside of the Classroom: Before each class, students will be expected to have read the relevant chapters of the text. After each class, students are expected to revise the class content, read the materials related to the lecture content, and complete assignments. These tasks take four hours each week.
Grading Criteria/Policy: Grading will be based on 14 assignments (70%) and a long report (30%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では、古文や漢文を読むにあたっての基礎的知識の習得・拡充を目指します。具体的には、「紫式部が好んだ漢詩文」というテーマで、『源氏物語』や『紫式部日記』で引用された漢詩文や漢籍の故事を紹介し、それらが引かれた場面を精読して味わうことで、どのように和文として昇華されているのかについて見ていきます。教育実習で古文や漢文を教える予定の人や、古文・漢文の基礎を学び直したいという人に向けての講義です。
到達目標Goal
①古典文法や漢文の句法についての学びを深め、正確な理解ができる力を養う。
②古文・漢文を読むにあたって必要な、時代背景や風俗などの基礎知識を習得する。
③漢詩文や漢籍の引用が『源氏物語』や『紫式部日記』においていかになされているかということやその表現効果について学ぶ。さらに漢文学が平安期の文学に深い影響を及ぼしたことへの認識を深める。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・毎回講師作成のプリントなどの教材を準備します。授業は対面で行います。
・毎回、理解度の確認のための小課題を課します。
・講評など、課題に対するフィードバックは授業の冒頭で行います。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:オリエンテーション
授業内容・方針についての説明 /「平安期の漢詩文と女性」というテーマの解説を行う。
第2回[対面/face to face]:紫式部と漢文学
紫式部が日記中で漢学と自らとの関わりについて述べた箇所を見ていく。
第3回[対面/face to face]:紫式部が見た清少納言の漢学の知識
紫式部が清少納言の漢学の知識をどのように評価していたかを解説する。
第4回[対面/face to face]:『紫式部日記』と漢詩文①
白楽天の詩「海漫漫」の解説と、『紫式部日記』の中でその詩がどのように引用されているかを見ていく。
第5回[対面/face to face]:『紫式部日記』と漢詩文②
紫式部が中宮彰子に漢学を進講するにあたって、白楽天の詩集の中でも「新楽府」を選んだ理由について考察していく。
第6回[対面/face to face]:『源氏物語』と漢詩文①
桐壺巻における白楽天の「長恨歌」の引用について見ていく。「長恨歌」の内容は長いため、二回に分けて講義を行う。
第7回[対面/face to face]:『源氏物語』と漢詩文②
前回に続き桐壺巻における白楽天の「長恨歌」引用について見ていく。
第8回[対面/face to face]:『源氏物語』と漢詩文③
須磨巻における白楽天や菅原道真の詩の引用について見ていく。
第9回[対面/face to face]:『源氏物語』と漢詩文④
『源氏物語』における「高唐賦」や関連作品の影響を見ていく。
第10回[対面/face to face]:『源氏物語』と漢詩文⑤
柏木巻における白楽天の詩「自嘲」の引用について、詩の内容の確認と引用の効果を見ていく。
第11回[対面/face to face]:『源氏物語』と漢詩文⑥
『源氏物語』における白楽天の詩「李夫人」の引用を見ていく。
第12回[対面/face to face]:『源氏物語』と漢籍故事①
絵合巻で引かれる「王昭君」の故事についての確認と他作品における受容との比較を行う。
第13回[対面/face to face]:『源氏物語』と漢籍故事②
弘徽殿女御にまつわる漢籍故事の引用について確認し、その表現効果を見ていく。
第14回[対面/face to face]:まとめと確認
授業の総括とフィードバックを行う。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業前には、次回授業時で取り上げる『紫式部日記』や『源氏物語』の該当場面や該当巻を読んで内容を理解しておくこと、引用される漢詩文・故事の出典を確認し、内容についての知識を得ておくことを必須とします(2時間程度)。授業後には授業時に出た課題を作成し、授業内容を整理・復習することを必須とします(2時間程度)。
テキスト(教科書)Textbooks
講師作成のプリントを配布します。
参考書References
〇【古文・漢文文法】小田勝『古代日本語文法』(ちくま学芸文庫、2020年、1,540円)、小西甚一『古文の読解』(ちくま学芸文庫 2010年、1,540円)、塚田勝郎著『新人教師のための漢文指導 入門講座』(大修館書店、2014年、2,420円)、前野直彬著『精講 漢文』(ちくま学芸文庫 2018年、1,870円)、鈴木健一編『漢文のルール』(笠間書院 2018年5月 1,320円)など。
〇『源氏物語』のテキストは岩波文庫のものが、『紫式部日記』は角川のビギナーズクラシックス『紫式部日記』(山本淳子編)が入手しやすく便利です。
〇白楽天の詩などは、新釈漢文大系の『白氏文集』(明治書院)などで読めます。
成績評価の方法と基準Grading criteria
①毎回の授業時に小課題あるいはコメントシートの作成を課し、これにより授業への取り組み姿勢・授業内容の理解度を計り、平常点として評価していきます。②学期末に課す最終課題では授業内容についての理解の深浅を計り、知識の定着度を見ます。③成績をつけるにあたっての①と②の比重については、①が70%、②が30%の割合とし、その合算により最終的な評価とします。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
課題やコメントシートに書かれた疑問には次回の授業冒頭の時間などを利用して答えたり、意見なども紹介を行う形でフィードバックを行います。