文学部Faculty of Letters
LIT300BC(文学 / Literature 300)書誌学Bibliography and Philology
山口 恭子Kyoko YAMAGUCHI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2566 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火5/Tue.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y603 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 2~4 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 日本文学科 |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night | 夜間時間帯 |
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Outline (in English)
Course Outline: Shoshigaku (“bibliography”) is the study of books. This course deals with the basic concepts of bibliography.
Learning Objectives: The purposes of this course are as follows:
(1) to master basic knowledge of classical Japanese bibliography
(2) to understand the culture of books
Learning Activities Outside of the Classroom: Before and after each class meeting, students are expected to spend two hours understanding the content of the course.
Grading Criteria/Policy: The overall grade of the class will be determined based on: final exam (80%); performance in class (20%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
・授業の概要
本授業では、書誌学の基礎を講ずるとともに、くずし字解読を行い、翻刻の基礎力を養います。
書誌学とは、「本」そのものを研究対象とする学問です。本の形態や歴史、料紙や出版書肆など幅広く精査し、それを踏まえてその本の作成年代や流通などについて追究することを目的とします。本授業では、とくに日本の江戸時代までの本を対象とし、書物の装訂や素材、出版の展開など、書誌学の基礎的なことがらについて講義します。
・授業の目的
日本古典籍書誌学の基礎を学ぶことを目的とします。本にまつわる様々な文化、およびそれを作りあげた人々の知の世界をともに眺めてゆきましょう。
書誌学を学び和本の知識をもつことは、将来、学芸員や司書、その他、本や文化財に携わりたいというかたにおおいに役立ちます。
到達目標Goal
・「書誌学」の概念を知る。
・日本古典籍書誌学の基礎的事項、とくに江戸時代までの写本と版本の特徴や歴史、本にまつわる文化について理解し、かつそれらを的確に説明することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・授業各回において、まず書誌学的な調査研究に欠くことのできない基本的なくずし字の解読(翻刻)作業を行います。次いで、日本古典籍書誌学の基礎的事項を講義してゆきます。
・くずし字については写本・版本の教材(和歌等)を皆で翻刻してゆく時間を設けます。書誌学についてはパワーポイント資料や配布プリントをもとに進めます。
・毎時、リアクションペーパーを提出していただきます。次回授業の初めに、前回の授業で提出されたリアクションペーパーからいくつか取り上げ、全体に対してフィードバックを行ってゆきます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:ガイダンス
・「書誌学」という学問の概要や目的について
・くずし字の基礎について
・授業計画について
第2回[対面/face to face]:装訂の様々
・巻子本から冊子本に至る、書物の主な装訂と発展について
第3回[対面/face to face]:写本の姿(1)
・写本に関する様々な用語の意味と使い方について
第4回[対面/face to face]:写本の姿(2)
・転写本における「写す」方法と特徴について
第5回[対面/face to face]:古筆切と手鑑
・古筆切の種類と特徴、および手鑑の歴史について
第6回[対面/face to face]:料紙について(1)
・紙の歴史、および和紙の材料と製法について
第7回[対面/face to face]:料紙について(2)
・日本の加工料紙、とくに平安時代の料紙装飾について
第8回[対面/face to face]:版本の歴史(1)
・版本の種類に関する概説
・中世までの印刷の歴史について
第9回[対面/face to face]:版本の歴史(2)
・キリシタン版について
・古活字版の特徴と種類について
第10回[対面/face to face]:版本の歴史(3)
・古活字版から整版本への移行について
第11回[対面/face to face]:江戸時代の本屋について
・書肆(本屋)の始まりと展開について
第12回[対面/face to face]:本の顔かたち(1)
・本の構成要素、とくに、「表紙」「外題」のバリエーションについて
第13回[対面/face to face]:本の顔かたち(2)
・本の構成要素、とくに、「内題」「奥付」「刊記」について
・前回の講義内容とあわせ、書物の特徴を理解するための観点について講ずる
第14回[対面/face to face]:まとめ
半期の授業のまとめ
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・参考文献や授業資料に予め目を通し、授業に臨みましょう。
・随時配布される復習用プリントをもとに復習に努めましょう。
・本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
くずし字の翻刻のために笠間影印叢刊刊行会編『字典かな』(笠間書院)を用意すること(他社の字典をすでにお持ちであればそれを使用して構いません)。書誌学に関してはテキストを定めず、配布プリントを用います。
参考書References
・廣庭基介・長友千代治『日本書誌学を学ぶ人のために』(世界思想社、1998年)
・『日本古典籍書誌学辞典』(岩波書店、1999年)
・橋口侯之介『和本入門』・『続和本入門』(平凡社、2005年・2007年)
・堀川貴司『書誌学入門』(勉誠出版、2010年)
このほか、授業時に提示します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
期末試験の成績(80%)に、平常点(20%)を加味して評価します。期末試験は筆記試験とし、書誌学という学問の意味を理解したか、そして、授業において講じた書誌学の基本事項を理解したかを主な評価基準とします。後者には、書誌学的事項を正しく説明できるかについての評価も含まれます。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
実際の古典籍を多く見せたり、現代の書物・出版物との関連を示すなどすることで、学習のモチベーションを高める工夫をしたいと考えています。