文学部Faculty of Letters
PHL300BB(哲学 / Philosophy 300)哲学特講(8)-1/科学哲学ⅠSpecial Lecture on Philosophy (8)-1
木島 泰三Taizou KIJIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2226,A3672 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 月2/Mon.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市BT‐0610 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 心理学科生は「科学哲学Ⅰ」として履修。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 2~4 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 哲学科 |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
Course outline:
Our theme is "Naturalistic view of humanity: on its history and contemporary problems". You can learn various philosophical problems about the naturalistic view of humanity, firstly from historical point of view and secondly in terms of contemporary scientific perspectives.
Learning Objectives: The goals of this course are the followings:
(1) to learn about the topics on philosophy and history on the naturalistic view of humanity so that you will be able to explain them at least in outline, and,
(2) to produce your term-end report reflecting your knowledge which you will get in the class and from other extra-class studies.
Learning activities outside of classroom: You will be expected to submit your task issued after each class through Hoppii and to understand the course content if you would feel uncompleted. You are also expected to read relevant literature especially for your term-end report. Your required study time is at least one hour for each class meeting.
Grading Criteria /Policies: Final grade will be calculated based on term-end report (60%) and in-class contribution (including your attitude to after-class tasks)(40%) .
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「自然主義的人間観――その歴史と現在」というテーマで、自然主義的人間観という主題を、その歴史的な由来と現在について、哲学的観点から学んでいく。
本講義で取り上げる「自然主義的人間観」とは、近代自然科学の知見に基づく人間観を指し、また本講義では主にこのような人間観と伝統的な人間観との関わり(不一致、対立、調停の可能性、など)を考察する。そのために講義中盤まででは近代科学の始まりやそれ以前の世界観との対立、またその中での人間観の問題を取り上げる。そして終盤では現代における自然主義的人間観とその問題を、それまでの歴史的な知見も踏まえながら学び、考えていく。
到達目標Goal
到達目標は次の2点である:
(1)講義で取り上げた哲学的諸問題やそれに関連する歴史的な諸事項について、概略的にではあれ正確な説明ができる程度の知識を習得すること。
(2)その知識をベースに、自然主義的人間観をめぐる哲学的諸問題に関して、各種資料の裏付けに支えられた自分なりの論述を作成できるようになること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は毎回資料を配布し、それをベースに講義形式で進めていく。
また、毎回の講義の受講確認課題の提出を、受講後Hoppiiの課題提出機能を用いて求め、能動的、双方向的な学びの機会を設ける。なお、提出課題に問題がある場合、コメントを付けて返信するので再提出すること。問題なしと認められ、チェックマークがついて始めてその回が「受講済み」扱いとなる。
学期末にはレポート提出を求める。レポートは最終の授業の後、Hoppiiの課題提出機能から受け付ける(最終の授業の内容も反映できるよう、締切は少し後に設定する)。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:イントロダクション
講師の自己紹介、授業の進め方や成績評価などの説明、授業の概要など
第2回[対面/face to face]:自然と超自然/「神話から哲学へ」/ソクラテスの問いかけ
「自然」や「自然主義」という概念についての本講義の理解を明らかにし、その後初期古代ギリシャ哲学における人間観の問題を見る
第3回[対面/face to face]:アリストテレスの自然観とデモクリトスの自然観
古代における対象的な自然観としてのアリストテレスの自然観と古代原子論の自然観を見ていく
第4回[対面/face to face]:17世紀科学革命におけるアリストテレス自然学の批判
近代科学(天文学、力学)の基礎をもたらした17世紀科学革命とそのアリストテレス自然学との相違を見ていく
第5回[対面/face to face]:デカルトの人間観/ホッブズの人間観(1)
科学革命を経て成立した1つの典型的な人間観としてのデカルトの「心身二元論」に基づく思想を学び、続いてそれとは対象的なホッブズの唯物論的人間観を学ぶ
第6回[対面/face to face]:ホッブズの人間観(2)/18世紀の自然主義的人間観
引き続きホッブズの人間観を学び、その後18世紀における唯物論的な思想を概観する
第7回[対面/face to face]:近代における生命およびデザインの問題/ダーウィンの自然選択説とその意義(1)
科学革命後に「生命」および「デザイン」の問題が焦点化されていく過程を概観し、続いてそれに対するダーウィンの自然選択説の意義を学ぶ
第8回[対面/face to face]:ダーウィンの自然選択説の意義(2)/19世紀-20世紀前半の自然主義的人間観
引き続き自然選択説の意義について学び、その後19世紀後半の進化論の登場後盛んになった様々な形態の自然主義的人間観を概観する
第9回[対面/face to face]:非ダーウィン主義的進化論から「進化の総合説」へ
19世紀後半から20世紀前半まで支配的だった「非ダーウィン的進化論」の諸形態と、20世紀半ばに成立し現代に至る「進化の総合説」について見ていく
第10回[対面/face to face]:第二次大戦後の文化主義と社会生物学論争
第二次大戦後に主流となった「文化主義」の人間論と、1970年代から80年代に繰り広げられた「社会生物学論争」を見ていく
第11回[対面/face to face]:認知革命と進化心理学の成立
時代を少しさかのぼり、20世紀半ばに生じた「認知革命」について学び、さらに、認知革命の成果と進化生物学の成果の合流としての進化心理学の成立という経過を追っていく
第12回[対面/face to face]:現代の自然主義的人間観(1):文化と言語の進化
現代における文化および言語の自然主義的=進化論的アプローチを学ぶ
第13回[対面/face to face]:現代の自然主義的人間観(2):宗教の自然化
現代の自然主義的アプローチの典型例として、宗教研究における進化心理学の適用について学ぶ
第14回[対面/face to face]:現代の自然主義的人間観(3):自由意志と責任の問題
自由意志および責任という古来からの人間観のも根本問題に関する自然主義的プローチを学ぶ
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
Hoppiiの課題提出機能を用いた受講後の受講確認課題(ごく簡単な回答で済むものにする予定)によるポイントの理解の確認が必須の時間外の学習となる。
講義資料や講義内容を見返し、不明瞭な点があれば質問し理解を補うこと(質問等は受講者に告知するメールアドレスから受け付ける。受講確認課題提出と同時に行ってもよい)。
講義資料に付した重要文献の抜粋などは読んでおくこと。また、講義中紹介した文献なども、関心に応じて読むのが望ましい。特にレポート準備においてはこれら講義外での調査や学習も重要になる。
なお、本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
特に指定しない。
参考書References
本講義全般に関連する主題を別の観点から取り上げた書物として、木島泰三『自由意志の向こう側――決定論をめぐる哲学史』(講談社選書メチエ2020年)を挙げておく。その他個別のトピックに関連する文献については、講義内で紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
各講義の受講確認課題により、「到達目標」(1)の到達度の評価、および、平常の受講態度の評価を行う(40%)。加えて、期末レポートによる(2)の到達度の評価を行う(60%)。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
板書をなるべく整理して書くこと、急がず落ち着いて語ることを心がけたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
受講確認課題、および期末レポートの提出のため、Hoppiiにアクセス可能な端末が必要となる。講義資料をPDFファイルで配布する場合があり、pdf閲覧できる環境が望ましいが、できない場合は相談に応じる。
その他の重要事項Others
特になし。