文学部Faculty of Letters
PHL300BB(哲学 / Philosophy 300)哲学特講(4)-1Special Lecture on Philosophy (4)-1
菅沢 龍文Tatsubumi SUGASAWA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | A2218 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火3/Tue.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y602 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 2~4 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 哲学科 |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
【Course Outline】
Through Kant's "Religion within the boundaries of mere reason" we will learn how Kant thought about the religion of mankind through "rational belief (Vernunftglaube)". This will deepen our thinking about the nature of religion according to our diverse interests in religion.
【Learning Objectives】
The following three points are to be achieved in relation to Kant's theory of the rational religion of mankind.
(1) To be able to understand what Kant's theory of religion teaches.
(2) To be able to consider religion from the perspective of Kant's theory of religion.
(3) To be able to evaluate the significance of Kant's theory of religion from various perspectives.
【Work to be done outside of classroom】
Before class, students are required to read through the PDF of the class handout uploaded on the learning support system (Hoppii) and think about the class content in advance (2 hours). After class, they are required to review the class content, write an essay on what they thought about the assignment, and submit it on the learning support system (2 hours).
【Grading Criteria /Policy】
(1) Attitude toward participation and achievement of the learning objectives as confirmed in each assignment report
(2) Level of achievement of the learning objectives confirmed by the final report at the end of the semester.
* The overall evaluation will be made by assigning 70% for (1) and 30% for (2).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
カントの『たんなる理性の限界内の宗教』を通じて、「理性信仰」による人類の宗教について、カントがどのように考えたのかを知る。これにより、宗教のあり方について、宗教への多様な関心に従って考えを深める。
到達目標Goal
カントによる人類の理性的宗教論にかんして、次の3点を到達目標とする。(1)カントの宗教論で説かれていることを理解できる。
(2)宗教について、カントの宗教論の観点から考察できる。
(3)多様な観点からカントの宗教論の意義を評価できる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
(1)受講者は、事前に学習支援システム(Hoppii)で配布される授業プリントPDFに目を通しておきます。
(2)授業の最初に、前回の復習により、自分たちの理解を確認します。
(3)次に、当該の回の課題について説明を受けて、授業のなかで考察します。
(4)最後に、課題について考察したことを作文にして、学習支援システムで提出します。(提出された課題作文は無記名・順不同の形で、文集としてパスワード付PDFで授業内で配布され、次回の復習に役立てられます。)
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:(1)オリエンテーション
(2)道徳から宗教へ
(A)本授業について
(B)理性的宗教
(1)最高善
(2)神の存在証明
(3)純粋な理性宗教
第2回[対面/face to face]:悪への性癖
テキスト第1編
(1)性善説と性悪説
(2)善への根源的素質
(3)悪への性癖
第3回[対面/face to face]:人間本性の悪の起源
テキスト第1編
(1)根本悪(根元悪)
(2)悪の根拠
(3)悪の起源
第4回[対面/face to face]:恩寵の作用
テキスト第1編
(1)人間の根源的素質
(2)考え方の革命
(3)よき生き方の宗教
第5回[対面/face to face]:善の原理
テキスト第2編
(1)善の原理の人格化
(2)神の御子の理念
(3)3つの困難と解決
第6回[対面/face to face]:悪の原理との戦い
テキスト第2編
(1)悪魔および悪の国
(2)一個の人格、イエス
(3)道徳的結末、迫害
第7回[対面/face to face]:奇跡
テキスト第2編
(1)歴史の序曲:奇跡
(2)2種類の奇跡
(3)科学や道徳と奇跡
第8回[対面/face to face]:倫理的公共体
テキスト第3編
(1)倫理的公共体
(2)人類の人類自身に対する義務
(3)純粋宗教信仰
第9回[対面/face to face]:善の原理の支配
テキスト第3編
(1)ユダヤ教とキリスト教
(2)普遍的な世界宗教
(3)神の国
第10回[対面/face to face]:神秘
テキスト第3編
(1)自由と神秘
(2)神の三つの位格
(3)三位一体論と神秘
第11回[対面/face to face]:神への奉仕
テキスト第4編
(1)自然的宗教
(2)学識的宗教
(3)真の奉仕と偽奉仕
第12回[対面/face to face]:神への偽奉仕
テキスト第4編
(1)宗教妄想
(2)聖職制
(3)良心の要請
第13回[対面/face to face]:恩寵の手段
テキスト第4編
(1)儀式
(2)キリスト教とマホメット教
(3)妄想信仰
第14回[対面/face to face]:カントによる人類の宗教の意義について
全体を振り返り、レポートを作成する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業の前には、学習支援システム(Hoppii)にアップされた授業プリントのPDFに目を通して、あらかじめ授業内容について考えておく(2時間)。授業後には、授業内容を復習し、課題について考えたことを作文して、学習支援システムで提出する(2時間)。
テキスト(教科書)Textbooks
カント『たんなる理性の限界内の宗教』(北岡武司訳、岩波書店・カント全集10)
※新刊本は入手不可能なので、図書館等で利用するか、古書店で入手するしかありません。(これ以前の理想社版のカント全集第九巻に宇都宮芳明訳もありますが、やはり新刊では入手不可能です。)なお、入手できなくても、授業で配布するプリント(PDF)によりテキストが紹介されるので大丈夫です。
参考書References
〇高峯一愚『カント講義』(論創社)
※本書で、カントの宗教論を読み解くための基礎知識が得られる。
〇有福孝岳/牧野英二[編]『カントを学ぶ人のために』(世界思想社)
〇牧野英二[編]『新カント読本』(法政大学出版局)
〇浜田義文[編]『カント読本』(法政大学出版局)
〇中島義道『カントの「悪」論』 (講談社学術文庫)
〇中島義道『悪について』(岩波書店・岩波新書)
〇氷見潔『カント哲学とキリスト教』(近代文藝社)
〇量義治『宗教哲学としてのカント哲学』(勁草書房)
〇宇都宮芳明『カントと神』(岩波書店)
成績評価の方法と基準Grading criteria
(1)参加の姿勢と、毎回の課題レポートで確認された到達目標達成度
(2)セメスター末の期末レポートで確認された到達目標達成度
(1)を7割、(2)を3割として、総合的に評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
口頭での説明の際に、発音を明瞭にし、ゆっくり分かりやすく話すようにする。