デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design
ADE300NB(建築学 / Architecture and building engineering 300)デジタルスタジオDigital Design Practices
SONJA KRASIC、安藤 直見Sonja KRASIC, アンドウ ナオミ
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | デザイン工学部Faculty of Enginneering and Design |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | B2435 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3,金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | |
備考(履修条件等)Notes | 建築:建築士 |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | ○ |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
選択・必修Optional/Compulsory | 選択 |
入学年度Admission year | |
カテゴリー(2023年度~)Category (2023~) |
建築学科 専門科目 展開科目 |
カテゴリー(2019~2022年度)Category (2019~2022) |
建築学科 専門科目 展開科目 |
カテゴリー(招聘学科)Category | 建築 |
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Outline (in English)
[Course outline]
Challenging exercises to design and express relevant architectural forms by utilizing computer 3D techniques, students will learn appealing video presentations, high-quality renderings, using map data, and generating forms with algorithms.
[IMPORTANT]
This coursework is open in two classes. In 2023, in the first and second part of the Autumn Semester, Professor Sonja Krasic from the Faculty of Civil Engineering and Architecture, Nis University in Serbia, teaches one of the two classes. Class placement will be made at the first class.
[Learning objectives]
This studio aims to design and express relevant complex and dynamic architectural forms beautifully by utilizing computers by learning the following:
Accurate and efficient computer 3D modeling.
Realistic expression with high-quality rendering and appealing video presentation.
The possibility of automatic generation of forms using numerical and mathematical methods.
[Learning activities outside of classroom]
Preparation and Review of Handout Materials
Work on assignments
[Grading criteria/policy]
1. Mid-Term Assignment: 20%
2. Final Assignment: 30%
3. Exercise 1-10: 50%
授業で使用する言語Default language used in class
その他言語 / Other
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
コンピュータを活用して今日的な形態をデザインし表現する課題に取り組みながら,高度な3Dモデリングとレンダリング,動画による訴求力のあるプレゼンテーション,地図データの活用,アルゴリズムによる形態の生成などについて学びます。
【重要】本授業は2クラス制です。2023年度は,2クラスのうちの1つを外国人客員教授(セルビア・ニシュ大学のソーニャ・クラシック先生)が担当します。外国人客員教授のクラスは英語クラスとなります。初回授業にて,クラス分けを行います。
到達目標Goal
デジタルデザインの目標は,コンピュータを活用して「今日的な美しく複雑で躍動感のあるおもしろいカタチ※」をデザインし,美しく表現することにあります。デジタルデザインには,(1)CG(ComputerGraphics)による正確で効率的な3Dモデリング,(2)訴求力・説明力のあるリアリスティックな表現,(3)数値・数式による形態の自動記述(アルゴリズミックデザイン)の可能性,というの3つの利点があると考えられます。
(1)および(2)に関しては,建築形態の3Dモデリング,レンダリングを通して,建築の架構(物的構成)とテクスチャー(素材感),パース効果,ライティング(光環境と陰影)などの視覚効果の原理を習得することを目標とします。地図データの活用による都市形態の分析と記述も習得も目標とします。
(3)に関しては,アルゴリズム(コンピュータ言語)を用いて図形・画像を生成する方法を習得することを目的とします。
1980年代以降,コンピュータはアートやデザインにも大きな影響を与えました。フラクタルの概念の考案したマンデルブロ(1924-2010)が提示したマンデルブロ集合(1982)はコンピュータでなければ実現できないデジタル・オリエンテッドな表現の一例といえると思います。その一方,製作の手段としてはコンピュータを用いつつも,デジタルであることを創作のコンセプトとは位置づけないアナログ・オリエンテッドな(実体志向の)アート/デザインも少なくありません。
今日の映画には,実写であるかCGであるかが判別できない表現が見られます。CGの技術が使われていることと,CGであることの表現は別次元の問題です。建築においても,デザインの過程でCGを用いることはあっても,最終的に建設される建築はデジタルではなくアナログな(実体的な)ものです。そういった意味で,実際のデザインは,デジタル・オリエンテッドとアナログ・オリエンテッドの両者の間,あるいは,両者の関係の中に存在すると考えられます。
建築デザインにおいては,これまでの歴史性・場所性の中で展開してきた実体的な建築・都市空間とコンピュータが創作した情報空間(インターネットを中心とした実体を伴わないコミュニケーション空間)と関係を考慮しながら,情報空間を建築・都市の中にどのように投影するか,また,実体としての建築・都市を,どのようにデジタルな表現に関係づけるかを意識していく必要があります。
本授業では,デジタルな表現の創作(演習)を通して,第1に,デジタル・オリエンテッドなアート/デザインの作法について学びます。第2に,実体としての建築・都市をコンピュータを用いてデジタルに記述・操作する作法を学びます。そして,第3に,両者の関係の上に成立する新たなデザインの提示を目指します。
※「複雑で躍動感のあるおもしろいカタチ」が望ましいデザインであるかどうかには異論の余地があるでしょう。デジタルデザイン(コンピュータを活用したデザイン)は,むしろ,単に「おもしろい」レベルにとどまらず,「何らかの合理性」をもったデザインを指向するべきだろうと思います。しかし,デジタルデザインには,より多様な形態を生成することができる可能性があると思いますので,デザインの可能性を広げるという意味で,「複雑で躍動感のあるおもしろいカタチ」ことを出発点にしてはどうかと思っています。学生のみなさんに,「何がおもしろい」のか,「おもしろいことを何かの応用できないか」といったことを考えて欲しいと思っています。
【修得できる能力】*【修得できる能力】*
- 総合デザイン力:○
- 文化性:
- 倫理観:
- 建築の公理:
- 芸術性:○
- 教養力:
- 表現力:◎
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
デザイン工学部建築学科ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語と英語(選択制)
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
2クラス制の授業ですが,課題,中間課題,および,期末課題の形式は共通です。2023年度は,英語クラスと日本語クラスの選択制になります。
毎回の授業で演習に取り組んでもらうことが基本です。毎回の授業の冒頭で解説を行い,その後に演習に取り組んでもらいます。
デジタルデザインでは,3Dモデリング,レンダリング,BIM(Building Information Modeling),CAD(Computer Aided Design),GIS(Geographical Information System),画像処理,動画編集,プログラム言語等のソフトウェア(アプリケーション)を用います。本授業では,実習室(情報教室)のパソコンにインストールされている以下のソフトウェアなどを使用します。
Rhinoceros(Robert McNeel & Associates)←3Dモデリング
V-Ray(Chaos Group)←レンダリング
Revit(Autodesk)←BIM
VectorWorks(A&A)またはAutoCAD(Autodesk社)←CAD
Lumion 3D(Lumion)←動画レンダリング
TwinMotion←動画レンダリング
Photoshop(Adobe)←画像処理
Premiere(Adobe)←動画編集
Grasshopper←Rhinocerosプラグイン(プログラム言語)
Dynamo←Revitプラグイン(プログラム言語)
Python←プログラム言語
なお,本授業の履修は,「図形の技術」(1年次配当科目)の履修を前提としています。詳しくは末尾の「その他」の記載を参照してください。
教員の他に,TA(TeachingAssistant =教育補助員)も指導を担当します。
TA はみなさんの先輩にあたる大学院生です。TA にも積極的に指導を受けてください。冒頭の解説をよく理解するように努め,疑問点があれば質問して ください。演習への回答時には,教員の他,TA も質問等に対応します。演習は,指定された時間内の完成するようにしてください。作品の製作においてはスピードも重要です。繰り返し練習をすれば,より早いスピードで製作が進められるようになるはずです。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:◎ガイダンスと中間課題の提示,クラス分け
デジタルスタジオで学ぶことの理解
2[対面/face to face]:●課題1:Rhinoceros(1)
幾何学的形態(パンテオン)のモデリング
3[対面/face to face]:●課題2:Rhinoceros(2)
各種コマンドによるヴォリュームの造形
4[対面/face to face]:●課題3:Lumion(1)/TwinMotion
3Dアニメーションの制作
5[対面/face to face]:●課題4:Rhinoceros(3)
建築形態のモデリングとレンダリング
6[対面/face to face]:●課題5:QGIS+Rhinoceros(4)
地図(基盤地図情報等)とオープンストリートマップを用いた造形
7[対面/face to face]:●中間課題:発表講評会
(中間課題)静止画と動画によるプレゼンテーション
8[対面/face to face]:●課題6:Grasshopper(1)/Rhinoceros(5)+V-Ray(1)
(X)ビジュアルプログラミングによるモデリング/(Y)3Dモデルの表現
9[対面/face to face]:●課題7:Grasshopper(2)/Lumion(2)
(X)分割による造形/(Y)高度なレンダリング
10[対面/face to face]:●課題8:Revit+Dynamo/Lumion(3)
(X)BIMによるモデリングとその自動化/(Y)高度な3Dアニメーション制作
11[対面/face to face]:●課題9:Grasshopper(3)/Rhinoceros(6)+V-Ray(2)
(X)配列による造形/(Y)ソフトウェアレンダリング
12[対面/face to face]:●課題10:Python/Rhinoceros(7)+V-Ray(3)+Photoshop
(X)Pythonによるプログラミング/(Y)パースのレタッチ
13[対面/face to face]:●期末課題:発表講評会
(期末課題)デジタルデザインを活用した造形と表現
14[対面/face to face]:◎アフターレビュー
できたこと,できるようになったことの確認
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
配布教材の予習と復習
課題の制作
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします
テキスト(教科書)Textbooks
学習支援システム(hoppii)により,必要な教材を配布します
参考書References
●「建築のカタチ/3Dモデリングで学ぶ建築の構成と図面表現」(安藤直見・石井翔大・浅古陽介・種田元晴著,丸善,2020年)
●「建築のしくみ/住吉の長屋,サヴォワ邸,ファンズワース邸,白の家」(安藤直見・柴田晃宏・比護結子著,丸善,2008年)
●「速習 建築CGパース マスターブック -エクステリア編-」(冨田和弘・平谷早苗著,ボーンデジタル,2010年)
●日本図学会デジタルモデリングコンテスト,http://www.graphicscience.jp/contest/list.html
●法政大学デジタルコンテンツ・コンテスト,http://www.hosei.ac.jp/campuslife/katsudo/digital/
成績評価の方法と基準Grading criteria
(1)中間課題(20%)
(2)期末課題(30%)
(3)課題1〜10(50%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
情報教室のパソコンを使用するためにUSBメモリーが必要
その他の重要事項Others
この授業の受講は「図形の技術」(1年次,選択科目)の履修を前提としてい ます。「図形の技術」を履修しないで「デジタルスタジオ」を履修する場合,補習を課すことがあります。
演習の評価基準
10点:特に優れた造形を伴う作品
9点:優れた造形を伴う作品
8点:学習水準を十分に満足するもの
7点:一部に不十分な箇所を含むもの
6点:不十分な箇所を多く含むもの
5点以下:未完成,意味不明など
0点:未提出(遅刻提出は認めないので未提出として扱います)
8点が学習目標の達成の基準であり,9〜10点は特別な創意工夫に対する評価です。