人文科学研究科Graduate School of Humanities
PSY500B6(心理学 / Psychology 500)精神生理特論Advanced Lecture in Psychophysiology
高橋 敏治
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X0525 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 心理学専攻(修士課程)-展開科目 |
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Outline (in English)
In this lesson, we will learn about the fundamentals of physiological psychology and various physiological indicators used in the process of preparing research papers, with practical training.
The goals of this course are to understand each 2 hours psychological state indicated by physiological indicators, and to actually measure physiological indicators.
It takes 2 hours to prepare and 2 hours to review for each lesson.
Final grade will be calculated according to the following process; in-class contribution (50 %), presentation and reports (50%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では,生理心理学の基礎と,研究論文作成過程で用いられるさまざまな生理指標について,実習も入れて学びます。
到達目標Goal
各生理指標が反映する心理状態と,生理指標を心理学で用いることのメリットについての知識を身に付け,生理指標を実際に測定することができるようになること。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
生理心理学の基本的なアプローチである,電気生理機器の構造や方法を学びます。実際に機器を使用して,心理状態による各生理指標の変化を体験・確認してもらいます。また講義では,生理指標の応用方法や,各指標の発生機序についても説明します。授業時間内に,必ず質疑応答の時間を設け,生じた疑問や問題を討論します。発表後には、振り返りレポートを提出してもらい,疑問点などを授業内でフィードバックします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:オリエンテーション
生理心理学の基礎と授業の概要についての説明
第2回[対面/face to face]:機器説明
多用途脳波計(ポリメイト)の説明
第3回[対面/face to face]:心理生理的測定法
心理生理的測定指標の基礎的説明
第4回[対面/face to face]:脳波
脳波についての基礎的説明,脳波の電極の付け方(国際10-20法)と測定法
第5回[対面/face to face]:脳波測定1
脳波の測定,脳波パターンと行動の関連についての検討1
第6回[対面/face to face]:脳波測定2
脳波の測定,脳波パターンと行動の関連についての検討2
第7回[対面/face to face]:脳波測定(周波数解析)
脳波の周波数と意識レベルの関連についての検討
第8回[対面/face to face]:眼球運動図の測定
眼電位法を用いた眼の動きの測定
第9回[対面/face to face]:心電図の測定
心電図から心拍数などの測定
第10回[対面/face to face]:心電図から自律神経の解析1
心電図のR-R間隔からパワースペクトラム解析の考え方
第11回[対面/face to face]:心電図から自律神経の解析1
心電図のR-R間隔からパワースペクトラム解析の実際
第12回[対面/face to face]:虚偽検出の測定1
ポリグラフ検査の理論
第13回[対面/face to face]:虚偽検出の測定2
ポリグラフ検査の実際
第14回[対面/face to face]:総括まとめ
課題レポートの作成
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は,各2時間を標準とします。
脳波,周波数解析,眼電図,事象関連電位P300に関するレポートを課します。各回の授業後には,配布した資料に再度眼を通すとともに,紹介した文献を参考にして,各指標に関する理解を深めて下さい。また,理解できなかった点に関しては,質問できるようにしておいて下さい。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は特に指定しません。授業時に必要に応じてプリントを配付します。また,課題に必要な文献はその都度, 配布します。
参考書References
堀忠雄(2008).生理心理学―人間の行動を生理指標で測る. 培風館,東京.
堀忠雄,他(2017).生理心理学と精神生理学第I巻 基礎 . 北大路書房,京都 .
堀忠雄,他(2017).生理心理学と精神生理学第II巻 応用 . 北大路書房,京都 .
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点50%,発表・レポート課題50%により評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
4名の受講者中4名から回答を頂きました。4-5の段階が,授業の工夫では100%,理解できたかで75%,履修してよかったかは100%の評価でした。授業外学習では,2時間以上が50%,2時間未満が50%と発表の課題をこなす時間が多くて比較的大変だったようです。自由記述では,「コロナ禍であっても,複数回実習ができてよかった」「それぞれの生理指標が生まれるメカニズムなどを詳しく学べた」「実験ができないのは残念でしたが,今年は自律神経系の活動を測定する生理指標の基礎知識を専門的に・重点的に・着実に学ぶことができた」など実習が限られた回数でも,対面でできた点がよかったようです。今後も実験実習は継続していく必要を実感しました。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
脳波室で授業を開催することが多いので注意して下さい(BT1113)。
その他の重要事項Others
新型コロナ肺炎に関する状況を考えて,一部の授業形態をオンライン授業などに変更する場合があります。初回の授業には必ず出席して下さい。
実施の順序については変更することがあるため,学習支援システムや授業の中で案内しますので,注意してください。
【オフィスアワー】シラバスの教員紹介に記載してあります。厚生労働省精神保健指定医,日本精神学会精神科専門医および日本睡眠学会専門医として30年以上精神科の臨床に携わって実務面の仕事をしています。この経験を生かして,一緒に考えて行きます。
担当教員の専門分野等
<専門領域>精神生理学,精神保健学
<研究テーマ>眠気,睡眠,うつ,ストレス
<主要研究業績>
高橋敏治(2020)時差障害(時差ぼけ).診療所で診るトラベルメデイスン(大越裕文 編著).日本医事新報社,東京,p64-73.
高橋敏治(2019)残業による睡眠不足が引き起こす過剰な日中の眠気.睡眠の診かた―睡眠障害気づくための50症例―(千葉茂 編著).新興医学出版社,東京,p62-63.
高橋敏治(2019)繰り返しの時差フライトが引き起こす睡眠障害.睡眠の診かた―睡眠障害気づくための50症例―(千葉茂 編著).(株)新興医学出版社,東京,p76-77.
高橋敏治(2017). 時差ぼけと光環境 睡眠医療, 11, 525-530.