人文科学研究科Graduate School of Humanities
HIS500B4（史学 / History 500）東洋史学演習ⅢSeminar on Oriental History Ⅲ
水上 和則
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | X0352 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 水4/Wed.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 史学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
History of Chinese ceramics. In addition, related East Asia trade.
The ability to feel beauty of the chinaware is improved.
It's understood that Chinese ceramics was traded in widely for East Asia.
Learning of preparations and review time of this class make 2 hours for each the standard.
The language in the text is picked out and its meaning is checked as much as possible.
Your question is accepted by a mail on campus.
I make estimate a desire to learn by preparation(60%), and gives a grade in total on a final report (40%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
・中国陶瓷史と関連する東アジア交易について学ぶ。
・陶瓷器の美しさを感じる能力を養う。
到達目標Goal
古代よりわが国への貿易陶瓷の中心は、中国であった。
唐から元代にかけて、中国陶瓷の名品を生み出した諸窯について学び、陶瓷器の鑑賞能力を獲得する。また、わが国で“茶の湯”文化が生まれることで、新たに発注が行われた例など、中国陶瓷が東アジアに向けて広く交易されていた事を理解する。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
・毎回対面授業を基本として行う。
・教員の講義の後に、テーマごとに各自課題の発表を行う。
・実技理解の為に学外見学を行う。
・疑問点は、授業時間内で解決し、予習・復習時の質問は学内メールにて受ける。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：導入
中国陶瓷史と東アジア交易入門
第2回[対面/face to face]：日本における中国陶瓷研究
わが国においては室町時代末の茶文化と共に、中国陶瓷研究の著書がみられる。江戸時代末から研究も盛んとなる。ここでは研究の流れを理解する。
第3回[対面/face to face]：欧州および中国における陶瓷研究
清朝末期より欧州および中国においても、中国陶瓷研究が盛んとなる。個々の研究者に焦点を当て、研究成果を学んで行く。
第4回[対面/face to face]：越州窯1
青瓷の発展と甌窯・越窯。浙江省青瓷生産の中心地としての甌窯と越窯を、出土品から両窯の違いを学ぶ。
第5回[対面/face to face]：越州窯2
越州窯の青瓷生産と秘色瓷。唐代秘色瓷と宋代秘色瓷を、両者の違いを文献から推察し、各地出土品から検証してゆく。
第6回[対面/face to face]：越州窯3
諸外国への技法伝搬と周辺諸窯。朝鮮や日本、ベトナムに貿易された越窯製品は、現地に陶瓷文化を開花させる。
第7回[対面/face to face]：長沙窯1
湖南省長沙窯は、内陸にあるにも関わらず、唐代には大量の瓷器を生産し、国内のみならず海外にも貿易した。古窯址から実態を探る。
第8回[対面/face to face]：長沙窯2
長沙窯とイスラム文化系諸国との関係は、唐代から密接なものが見いだせる。ここでは文様を中心に調べてゆく。
第9回[対面/face to face]：学外見学
東京国立博物館・東京藝術大学陶芸科など、学習にかかわる施設の見学を行う。
第10回[対面/face to face]：耀州窯1
華北の青瓷生産と耀州窯。職人移動が確認できる唯一の窯としての耀州窯を学び、技法伝搬の具体的姿を学ぶ。
第11回[対面/face to face]：耀州窯2
石炭燃料使用と徳応侯碑。窯神廟と徳応侯碑について学び、当時の生産組織を共に考え推察してゆく。
第12回[対面/face to face]：定窯1
定窯窯址の発見について。小山冨士夫によって発見された定窯窯址の最新発掘成果を紹介し、理解を深める。
第13回[対面/face to face]：定窯2
定窯白瓷の装飾技法。 陶瓷の装飾法について理解し、その発展を装飾法の伝搬から学んでゆく。
第14回[対面/face to face]：定窯3
定窯白瓷と遼の白瓷
遼の白瓷生産は未だ謎のままである。ここでは流通経路から、その謎を追ってゆく。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
予め講義資料の配布を行うので関係する箇所を読み、関係論文を調査し予習をしておくことを求める。テキスト中の専門用語を抜き出し、出来る限りその意味を調べる。
テキスト（教科書）Textbooks
プリント配布
参考書References
基礎参考書
佐藤雅彦『中国陶磁史』平凡社、昭和53年
江口滉『陶芸入門』文研出版、1973年
越窯関係
『上林湖越窯』
定窯関係
小山冨士夫『定窯窯址の発見について』
詳細は、授業の進行に沿って随時伝える。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常の学習意欲を 予習報告等で評価(60%)し、あわせて期末学修レポート(40%)の合計で成績評価を行う。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
今後順次対応してゆく。
その他の重要事項Others
東京国立博物館および東京藝術大学への陶芸実技見学を予定する。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
中国陶瓷史
＜研究テーマ＞
唐宋代の陶瓷技法の研究
＜主要研究業績＞
(1)「中国釉下彩瓷釉の研究」『東洋陶磁 Vol.31』2002年
(2)「宋元代景徳鎭窯業における素地土配合の研究」『亜州古陶瓷研究 Ⅳ』2009年
(3)「青花瓷生産黎明期の景徳鎭窯業」『専修人文論集 97号』2015年
(4)「景徳鎭調合原料の成形性不良と胴継ぎ技法の始まり」『中近世陶磁器の考古学 第八巻』株式会社 雄山閣・2018年
(5)「曜変天目再現研究の調査報告」『法政史学 第90号』法政大学史学会・2018年
(6)「宋代建窯黒褐釉媒熔剤原料についての考察」『中近世陶磁器の考古学 第十三巻』株式会社 雄山閣・2021年