人文科学研究科Graduate School of Humanities
LIT500B2(文学 / Literature 500)能楽資料研究BResearch on Documentary Materials of Noh Drama B
宮本 圭造
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X0149 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 日本文学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
This course deals with the Noh-related materials dating from the Muromachi period to the Meiji period.By the end of the course, students should be able to deeply research documentary materials of Noh.Before/after each class meeting, students will be expected to have read the relevant books.Grading will be decided based on lab reports (70%), and the quality of the students’ experimental performance in the lab (30%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
能楽資料を用いた基礎的研究の方法を学ぶ。
能楽研究の基礎となる資料を活用してどのような研究が可能となるか。この授業では、能役者が書いた日記や能の公演に関わる資料、能を見物した人々の記録などを取り上げて、能がどのような環境の中で演じられてきたかを考察する。
到達目標Goal
能楽研究を進める上で最低限必要な文献学的な知識を身に着けるとともに、資料を読解する力、そこから問題点と解決を自ら導き出す力を身につける。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
研究の基礎となるのは資料であり、資料をいかに集め、それをいかに読解・解釈して真実に近づくかが、研究者の腕の見せ所です。それは、能楽研究においても例外ではありません。戦後、能楽研究を大きく推進する原動力となったのは、新しい資料の発掘と、その精緻な解読作業の積み重ねでした。この授業では、能楽研究を進めていく上で必要となる、能楽資料に関する基本的な知識を身に着けることと、資料に基づいて研究を構築する方法をそれぞれが見出すことを目的とするものです。幸い、法政大学能楽研究所は、日本でも有数の能楽資料のコレクションを所蔵することで知られています。その中には、能のテクストである謡本をはじめ、演技の習得に関する教則本、能役者の日記、手紙など、ありとあらゆる種類の資料が含まれています。これらを実際の教材として、能楽研究の諸問題につて考えていきたいと思います。授業は前半を講義主体で進める予定ですが、後半では学生による発表の場を持ちたいと考えています。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第一回[対面/face to face]:能楽資料の概要
能楽資料のうち、能の環境に関わる資料にはどのようなものがあるのか。その概要について解説する。
第二回[対面/face to face]:能役者が書き留めた資料
能楽資料のうち、能役者が書き留めた資料にはどのようなものがあるのかを解説する。
第三回[対面/face to face]:能伝書の成立と展開
能の演技の心構えを記した能伝書にはどのようなものがあるのかを概観する。
第四回[対面/face to face]:能伝書に見る能の世界
能伝書から何が読み取れるのか。いくつかの伝書を読み解き、そこから窺える能の世界を読み解く。
第五回[対面/face to face]:能役者の伝記
能役者の伝記に関わる資料にはどのようなものがあるのかを紹介し、その問題点を考察する。
第六回[対面/face to face]:能役者の日記―江戸時代―
能役者の日記にはどのようなものがあるのか。ここでは江戸時代の能役者の日記を取り上げて、紹介する。
第七回[対面/face to face]:能役者の日記―明治時代―
明治時代の能役者の日記を取り上げて、そこから何が読み取れるのかを考察する。
第八回[対面/face to face]:能の上演記録のさまざま
能の上演に関する記録として番組を取り上げ、その史料としての問題点を論じる。
第九回[対面/face to face]:能の興行に関する諸資料
能の興行に関する資料を取り上げ、興行形態がどのように変遷したかを考察する。
第十回[対面/face to face]:能を見た人々の記録
能楽資料の中には、数は多くないが、能を見た人の感想を記したものがいくつかある。それらを紹介して、人々がどのようなまなざしで能を見ていたのかを考察する。
第十一回[対面/face to face]:能の絵画資料
能の上演の様子を描いた絵画資料を取り上げ、そこから何が読み取れるのかを考察する。
第十二回[対面/face to face]:能を演ずる人々
能を演ずる人々について、能楽資料からどこまで明らかにできるかを考察する。
第十三回[対面/face to face]:能が演じられた場
能が演じられた場について、能楽資料からどこまで明らかにできるかを考察する。
第十四回[対面/face to face]:総括
これまでの授業を踏まえ、能楽資料を用いた研究の可能性を総括する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
能楽に関する基本的な著書(岩波講座『能・狂言』など)を読んでおくことが望ましい。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しないが、毎回プリントを参考資料として配布する。
参考書References
岩波講座『能・狂言』
平凡社『別冊太陽 能』
成績評価の方法と基準Grading criteria
出席平常点30パーセント、発表・レポート課題70パーセント
資料を分析し、自ら問題点を見出すことができているか、それを論理的に説明・文章化することができているかを評価のポイントとする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし
担当教員の専門分野等
<専門領域> 能楽研究 芸能史
<研究テーマ> 能楽史、能面史など
<主要研究業績>
①『上方能楽史の研究』(和泉書院、2005年)
②『近代日本と能楽』(法政大学能楽研究所、2017年、編著)
③『金春家文書の世界』(法政大学能楽研究所、2017年、編著)