政治学研究科Graduate School of Politics
POL600A4-2310（政治学 / Politics 600）ロシア政治外交研究１Russian Politics and Foreign Policy 1
溝口 修平
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 政治学研究科Graduate School of Politics |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2022 |
| 授業コードClass code | X5536 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
国際政治学専攻 選択科目 |
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Outline (in English)
Why do some authoritarian countries endure, but others collapse? What will happen once an autocratic leader is ousted by a coup or a popular protest movement? These are the questions explored in this course. The course offers a comparative outlook to the study of authoritarianism, focusing on political institutions such as election, the factors sustaining or breaking it down, as well as global resilience of authoritarianism. The course will then analyze the political dynamics of authoritarian regimes in the former Soviet countries.
All students in the course are expected to come to each seminar having read and prepared to discuss a considerable portion of the reading for each week. In addition, each student will be asked at least once to present and/or comment upon some of reading.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
1980年代から90年代にかけて、世界中で民主化する国が増加し、その現象は民主化の「第三の波」と呼ばれました。しかし、現在ではむしろロシアや中国をはじめとして多くの国で権威主義体制が強化されていることに注目が集まっています。本科目では、政治体制の類型や変動に関する比較政治学の理論的研究を学ぶとともに、旧ソ連諸国を中心とするポスト社会主義諸国の政治変動が比較政治学の分野でどのように説明されてきたのかを学日ます。
到達目標Goal
１ 現代の権威主義体制がどのような特徴を持ち、どのように維持されているかを理論的に説明することができる。
２ 21世紀に入って、旧ソ連諸国の政治体制に起きた変化がなぜ起きたのか、そして国ごとの発展経路の違いがなぜ生じているのかを理解し、説明することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP1」は特に強く関連、「DP2」「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
教員による簡単な講義の後に、比較政治学の理論や旧ソ連諸国の政治変動に関する著作や論文（主に英語文献）を参加者全員で講読します。担当者が論文の内容を簡単に報告し、その内容について全員で議論する形で授業は進めます。また、課題等に対するフィードバックは各回の授業中に行います。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：イントロダクション
授業の概要説明、論文入手の方法、各回の発表担当者決め
第2回[対面/face to face]：民主化研究とその問題点
1980年代以降の民主化研究の概要に関する講義
第3回[対面/face to face]：権威主義という概念
フランツ（2021）第1章を読む
第4回[対面/face to face]：権威主義体制の世界的拡大
フランツ（2021）第2,3章を読む
第5回[対面/face to face]：権威主義的統治のあり方
フランツ(2021)第4,5章を読む
第6回[対面/face to face]：権威主義体制の誕生と持続
フランツ（2021）第6,7章を読む
第7回[対面/face to face]：権威主義体制の崩壊
フランツ（2021）第8,9章を読む
第8回[対面/face to face]：民主主義の後退と権威主義の強化
世界中で民主主義の後退が生じているという主張について
第9回[対面/face to face]：旧ソ連諸国の政治変動（１）
旧ソ連諸国の多様な政治体制をどのように説明するか？
第10回[対面/face to face]：旧ソ連諸国の政治変動（２）
旧ソ連諸国の多様な政治体制をどのように説明するか？
第11回[対面/face to face]：カラー革命（１）
2000年代に旧ソ連諸国で起きた政治変動（カラー革命）の原因について
第12回[対面/face to face]：カラー革命（２）
2000年代に旧ソ連諸国で起きた政治変動（カラー革命）がもたらした帰結について
第13回[対面/face to face]：ロシアの政治体制（１）
ロシアの政治体制の変化と安定について
第14回[対面/face to face]：ロシアの政治体制（２）
ロシアの政治体制の変化と安定について
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
指定された文献を読み、その文献に対するコメントを用意した上で授業に参加すること。
本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
エリカ・フランツ『権威主義：独裁政治の歴史と変貌』白水社、2021年。
その他の授業で扱う論文は、できる限りdropboxなどを使って受講者の間で電子ファイルを共有します。
参考書References
久保慶一ほか『比較政治学の考え方』有斐閣、2016年。
成績評価の方法と基準Grading criteria
提出課題の完成度（30％）
文献に関する報告（20％）
授業中の討論への貢献（50％）
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
当該分野のこれまでの研究の流れがわからないと専門的な英語論文を十分に理解できないという意見があったので、教員が研究史の概要を説明する回を設けました。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞比較政治学、旧ソ連諸国の政治外交
＜研究テーマ＞旧ソ連諸国の体制転換、権威主義体制における憲法の役割
＜主要研究業績＞
①「大統領任期延長の正統性ー旧ソ連諸国における長期独裁政権の誕生」『国際政治』第201号、114-129頁、2020年。
②『ロシア連邦憲法体制の成立－重層的転換と制度選択の意図せざる帰結』北海道大学出版会、2016年。
③『連邦制の逆説？——効果的な統治制度か』ナカニシヤ出版、2016年（共編著）。
など