人文科学研究科Graduate School of Humanities
GEO500B5（地理学 / Geography 500）自然地理学特別講義ⅢLecture:Physical GeographyⅢ
石井 吉之
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X0451 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期集中 |
| 曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 地理学専攻(博士後期課程) |
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Outline (in English)
By knowing many hydrological study instances, students can learn the characteristics of the water cycle in the cryosphere on earth.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
地球雪氷圏における水循環プロセスの特徴を，国内外の研究事例を通して学ぶ．
到達目標Goal
地球雪氷圏の分布やそこでの水循環特性についての理解を深めることにより，地球の温暖化や寒冷化に伴う水循環変動について，水文学的見地から専門家としての持論を展開できるようにする．
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
はじめに地球上の雪氷圏の分布やそこで生起する雪氷水文現象について学ぶ．次に，積雪の一生すなわち堆積・消耗過程についての講義を受け，積雪の持つ二面性（災害と資源）について理解する．さらに，これまでの融雪洪水論の展開の中でとり残された課題について理解する．講義の中で，何回か関連した課題が与えられるので，学生どうしで議論しながら解答を導くことで理解を深める．課題の解答例は次回の講義時に提示し補足説明をする．
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期集中
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：イントロダクション
講師紹介と趣旨説明
第2回：地球雪氷圏の概要
地球上で雪氷が関与する地域について学ぶ．
第3回：積雪の一生(1) 降雪のメカニズム
日本に大雪をもたらす降雪のしくみについて学ぶ．
第4回：積雪の一生(2) 雪の堆積と変態
雪の降り積もり方やその後の雪粒の変態について学ぶ．
第5回：積雪の一生(3) 雪の消耗プロセス
雪解けのメカニズムを熱収支の面から学ぶ．
第6回：災害としての雪(1) 雪氷災害の分類
様々な雪氷災害の種類分けについて学ぶ．
第7回：災害としての雪(2) 雪氷災害の実例
顕著な災害の実例を詳しく紹介する．
第8回：災害としての雪(3) 対策と防御
災害対策の手法と課題について学ぶ．
第9回：資源としての雪 水資源・冷熱資源・観光資源
雪が持つ資源としての利点を理解する．
第10回：融雪洪水論(1) 融雪流出過程
既にモデル化もされているが，残された重要課題も少なくないことを学ぶ．
第11回：融雪洪水論(2) 流出過程の遅れ
融雪の諸過程の伝搬と時間的遅れについて学ぶ．
第12回：融雪洪水論(3) 雪質の効果
雪質の違いによって融雪速度に違いが生じる理由について学ぶ．
第13回：積雪の化学
酸性雪の環境への影響やアシッド・ショック（酸衝撃）について学ぶ．
第14回：まとめと試験
講義の全体を総括し，試験を行う。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は，各2時間を標準とする．
テキスト（教科書）Textbooks
テキストは使用せず，配布資料に沿って講義を行う．配布資料はpdfファイルをweb上に置くので，各自ダウンロードして使用する．
参考書References
・雪と氷の世界―雪は天からの恵み― （若濱五郎著，東海大学出版会，1995年）
・Principles of Snow Hydrology (DeWalle, D.R. and Rango, A., Cambridge Univ. Press, 2008)
成績評価の方法と基準Grading criteria
与えられた課題に対する解答内容(50 %)，および試験結果(50 %)から総合的に評価する．
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生の研究分野や興味対象に応じ，講義中の質疑応答などを考慮し，必要に応じて講義内容を修正する．
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞
流域水文学，雪氷水文学
＜研究テーマ＞
積雪寒冷地における雪氷水文過程
＜主要研究業績＞
降雨と融雪が重なって生じる融雪出水
融雪水の積雪内浸透に及ぼす雪質の効果
東シベリア中央ヤクーチャにおける広域熱・水循環
アラスカ内陸部の大規模森林火災跡地における凍土水文過程
インドネシアの森林泥炭火災跡地における広域地下水流動の変化