人文科学研究科Graduate School of Humanities
PSY500B6(心理学 / Psychology 500)心理研究法特論Advanced Lecture in Research Methods
吉村 浩一
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X0541 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火3/Tue.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 心理学専攻(修士課程)-基礎科目 |
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Outline (in English)
This course deals with some topics using various kinds of psychological methods that the instructor use so far. Students are required to brush up the methods assuming to use them in their own research.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
教授者自身が一研究者としてこれまで用いてきたさまざまな研究法を解説しますので、受講生の皆さんは、それを自分が利用する可能性もある方法として受けとめ、それぞれの方法に対する利用可能性とその方法のもつ問題点とを考えていきます。
到達目標Goal
現在の心理学で用いられているさまざまな研究法を知ることを通して、自らの研究で用いる方法的可能性を、頭を柔軟にして広げる姿勢を身につけることを到達目標とします。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は対面とオンデマンドの回を原則として交互に行う予定ですが、状況により変更する可能性がありますので、Hoppiiの「お知らせ」に注意しておいてください。
教授者自身が一研究者としてこれまで実際に使用してきたさまざまな研究法を追体験し、受講者自身がそれぞれの研究法を自らの研究に活用できる可能性を探ります。毎回、異なる研究法を学習し、最後の数回では各受講者が興味をもった、あるいは使用経験のある研究法について、可能性と問題点を自覚する方向性で検討を加え、発表・解説します。
毎週の課題の提出およびフィードバックは、授業中ないしは授業支援システムを通して行います。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1:はじめに
授業全体の概要説明。
2:心理学研究法の類型化
さまざまな研究法を類型化し、受講者自身がこれまで取ってきた俸給法をその中に位置づける作業を行う
3:心理学実験とは
「準実験」という考え方の理解と研究の生態学的妥当性について考える
4:実験計画法
分散分析法が利用されるに至った経緯と現在の利用状況の解説
5:精神物理学的測定法
古典的と言われるこの方法に現在でも有効なさまざまな方法があることを解説
6:調査法(1)
モデル構成まで含めた心理学での調査法を解説
7:調査法(2)
サンプリングに関わるさまざまな問題を解説
8:検査法
テストの標準化を中心に解説
9:観察法
KJ法とアイデアプロセッサの利用を解説
10:面接法
さまざまなインタビュー法の紹介
11:反応時間
心理学実験で広く用いられてきた反応時間の位置づけとそれを用いる際の注意点
12:受講者による発表(1)
受講者が自ら行っている、またはこれから採用したい研究法について考察を含めた紹介を行う
13:受講者による発表(2)
受講者が自ら行っている研究を研究法という観点から俯瞰する発表を行う。
14:まとめ
授業の総括と受講者の発表内容についての討論
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
各回に取り上げた研究法について、受講者自身の研究に活用できる可能性を検討する作業を授業時間外の学習として行います。特に、12回目以降に行う発表・解説に向け、2回目から11回目までの授業で取り上げた研究法を自らが活用できる可能性について検討する作業を毎回の授業時間外学習とします。
テキスト(教科書)Textbooks
使用しません。
参考書References
担当教員が執筆した関連論文の抜刷を授業時に配布する
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点50%と、「受講者による発表」内容50%で評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
受講者による成果発表では、受講生が取り組んでいる研究の方法について見つめ直し深められるような形での発表を喚起します。
その他の重要事項Others
心理学が用いるさまざまな研究法を広く紹介するので、受講者の研究領域にかかわらず、広く受講することを奨めます。
担当教員の専門分野等
<専門領域> 知覚・認知心理学
<研究テーマ>
逆さめがね着用などによる変換された視覚世界への順応過程の研究。心理学研究法。アニメーションにおける動きの研究。博物館・科学館における科学的思考を促すイベントの開発。
<主要研究業績>
・吉村浩一 2006 運動現象のタキソノミー:心理学は"動き"をどう捉えてきたか ナカニシヤ出版
・Yoshimura, H. and Tabata,T. 2007 Relationship between frames of reference and mirror-image reversals. Perception, 36, 1049 -1056.
・吉村浩一 2009 直交3軸のうち1軸反転が生み出す形・動き知覚の歪み ―不可能図形と影絵の回転による検討― アニメーション研究, 10A, 27-36.