人文科学研究科Graduate School of Humanities
LIT500B2(文学 / Literature 500)能楽資料研究BResearch on Documentary Materials of Noh Drama B
宮本 圭造
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X0149 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 日本文学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
The noh piece today is one which contains a story with the main character often being a god or demon, or the ghost of a warrior or woman. This course deals with the origins of these Kami-noh(god noh) and Oni-noh(demon noh).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
能の作品成立の問題を考える上で、世阿弥が果たした役割はすこぶる大きい。現在上演されている能の作品に世阿弥の作が占める割合はかなり大きく、それ以外の作品の多くも、世阿弥の影響を多かれ少なかれ受けている。そのため、世阿弥以前の能の作品の実態を知るのは至難の業となっているのである。そこで、この授業では、一度、世阿弥の手になる、あるいは世阿弥の影響下にある能の作品群から距離を置き、中世芸能の古いテクストや寺院芸能、民俗芸能など、様々な資料の断片をつなぎ合わせることで、世阿弥以前の能の痕跡を注意深く読み取り、能における神能や鬼能がいかにして成立したか、その起源が何であったかを探り、それらの先行作品を世阿弥がどのように展開させたのか、考えてみたい。
到達目標Goal
この授業は神能と鬼能をテーマに、能と宗教との関わりについて総合的に考察することを目的とする。そのため、能楽資料のほか、宗教関係の説話伝承や寺院芸能・民俗芸能などを相互に吟味し、成立期の能の実態を明らかにすることを目指す。そうした作業を通じ、テクストの読解能力、資料批判の能力を獲得できるようにするとともに、その上で受講者各自が能楽に対する文化史的な視点を確立することを最終的な到達目標とする。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業は講義と受講生の発表とによって進められる。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:能における神と鬼
能の作品に登場する神と鬼を概観する。
第2回:神能と神仏習合―神の造形―
中世における神仏習合説が能にどのように反映されているかを考察する。
第3回:中世芸能における神―神楽と神がかり―
世阿弥以前の神能がどのようなものであったのかを考察する。
第4回:世阿弥以前の神能
世阿弥以前の神能がどのようなものであったのかを考察する。
第5回:世阿弥の神能
世阿弥が作り上げた神能の特徴を明らかにする。
第6回:世阿弥以後の神能
世阿弥以後の神能がどのように展開したかを明らかにする。
第7回:神能をめぐる諸問題
以上を総括して、神能にはどのような問題点があるかを整理する。
第8回:中世における鬼の概念
中世において鬼がどのように捉えられていたかを確認する。
第9回:中世芸能における鬼
能以外の中世芸能において鬼がどのように表現されていたかを明らかにする。
第10回:中世における鬼の造形
中世における鬼の造形が鬼面にどのように反映されているかを明らかにする。
第11回:世阿弥以前の鬼能
世阿弥以前の鬼能がどのようなものであったのかを考察する。
第12回:修羅がかりの鬼能
修羅がかりの鬼能の系譜について考察する。
第13回:唱導劇としての鬼能
唱導劇としての鬼能の系譜について考察する。
第14回:鬼能をめぐる諸問題
以上を踏まえて、鬼能の成立と展開を総括する。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
文献を事前に読み、授業・発表に備える。本授業の準備学習・復習時間は、各2 時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は使用しない。担当教員・発表者が作成した資料を授業にて配布。
参考書References
授業の中で随時紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業への積極的な貢献度(出席等)30%、発表70%
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生の積極的な参加が可能となるよう、討議の時間を十分に設ける。
担当教員の専門分野等
<専門領域>能楽研究
<研究テーマ>能楽史
<主要研究業績>『上方能楽史の研究』『近世諸藩能役者由緒書集成』