人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL500B1（哲学 / Philosophy 500）法哲学特殊講義１Lecture on Legal Philosophy 1
内藤 淳
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2021 |
| 授業コードClass code | X0075 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 哲学専攻(博士後期課程) |
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Outline (in English)
This course introduces human nature in philosophical history. The main aim of this course is to help students understand the traditional theory of human nature by studying the history of Western philosophy. At the end of this course, participants are expected to have their own opinions on human nature and explain them rationally.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
Whitley R.P. Kaufman, Human Nature and the Limits of Darwinisim, Palgrave Macmillan, 2016の第２章「The Traditional Theory of Human Nature」を精読する。この章は、西洋哲学（の歴史的伝統）における人間本性の捉え方を分析する内容である。
到達目標Goal
①西洋思想史における伝統的な人間観の特徴や論点、問題点を理解する。
②それらを踏まえて「人間本性」について自分なりの考えを持ち、それと他の人間観との相違点や対立点について説明できるようになる。
③英語の専門文献を読んで理解し、それについての正確な日本語訳が作れるようになる。また、正確な日本語で論理的な文章が書けるようになる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
対面授業を行う。但し、状況に応じてZoom等でのオンライン授業や課題提示等によるオンデマンド授業を組み入れる。その点を含めて、授業実施上必要な連絡や調整は適宜学習支援システムを活用しつつ行う。
毎回担当者を決め、テキスト担当箇所の日本語訳の作成を課題として課す。個々の授業においてその訳文の吟味・検討を行い、問題個所を修正する。併せて、内容上の疑問点・論点・問題点の検討を行う。具体的な講読個所は、受講生の理解度や開講後の議論状況を踏まえて柔軟に設定していくが、開講前の予定は下記の通り。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回：ガイダンス
授業の進め方やねらいについての説明
第2回：昨年度の講読個所の解説
西洋の二元論的人間観についての解説
第3回：西洋古代・中世の人間観と世界観について１
テキスト第２章pp.31-32
第4回：西洋古代・中世の人間観と世界観について２
テキスト第２章pp.32-33
第5回：西洋古代・中世の人間観と世界観について３
テキスト第２章pp.33-34
第6回：人間観と理性について１
テキスト第２章pp.34-35
第7回：人間観と理性について２
テキスト第２章pp.35-36
第8回：人間観と理性について３
テキスト第２章pp.36-37
第9回：理性の超越性について１
テキスト第２章pp.37-38
第10回：理性の超越性について２
テキスト第２章pp.38-39
第11回：理性の超越性について３
テキスト第２章pp.39-40
第12回：理性の超越性について４
テキスト第２章pp.40-42
第13回：理性と宗教の関係について
テキスト第２章pp.42-43
第14回：西洋の伝統的人間観の全体的特徴について
テキスト第２章pp.43-45
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
受講者は毎回のテキスト該当箇所を熟読し、内容を理解すると共に、疑問点や問題点を（なんとなくではなく）正確且つ具体的に特定しておく。訳文担当者は、関連する知識や理論、背景事情等を十分に調査し予習した上で、担当箇所の日本語訳を作成する。
テキスト（教科書）Textbooks
Whitley R.P. Kaufman, Human Nature and the Limits of Darwinisim, Palgrave Macmillan, 2016
参考書References
スティーブン・ピンカー『人間の本性を考える』（上）～（下）日本放送出版協会、2004年
スティーブン・ピンカー『心の仕組み』（上）～（下）日本放送出版協会、2003年
ダニエル・C・デネット『ダーウィンの危険な思想』青土社
ダニエル・C・デネット『心の進化を解明する』青土社
その他の参考書は授業の中で随時紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
担当箇所の訳文内容（文章の適切さ、関連知識の下調べ状況）と、それに関する授業での質疑応答・議論内容により、上記「到達目標」で示した①～③の達成度を評価する。担当箇所の訳文内容（文章の適切さ、関連知識の下調べ状況、それに関する授業での質疑応答を含む）の評価：80％。それ以外での授業での議論内容：20％。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
訳文の正確な作成を通じて、内容理解のみならず英文読解力の重点的な鍛錬を図りたい。文法など、基礎的な要素の理解の徹底にも努めたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
状況によりオンライン形式を組み入れた場合には、学習支援システム及びZoom等の双方向通信の利用ができる機器が必要になる。
担当教員の専門分野等
＜専門領域＞法哲学
＜研究テーマ＞人権や憲法の基礎についての研究
＜主要研究業績＞
「功利原理と人間本性：ミルを進化心理学で批判する」法政大学文学部紀要78号、2018年
「心理的利己主義の更新：ベンサムを進化心理学で改訂する」法政大学文学部紀要75号、2017年
「平和は『絶対に』求めるべきか？：ホッブズを進化心理学で修正する」（１）（２・完）法政大学文学部紀要71号・72号、2015年
「憲法学は立憲的憲法を正当化できるか？」(1)(2・完)一橋法学12巻2号・3号、2013年
「一夫一婦制と『憲法の目的』」屋敷二郎編『夫婦』国際書院、2012年
「人間本性論を回避して人権を語り得るか」井上達夫編『人権論の再構築（講座 人権論の再定位５）』法律文化社、2010年
「人間科学と自然法論と法実証主義：法規範はいかなる内容をも持ちうるか」『新世代法政策学研究』第８号、2010年