人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL500B1(哲学 / Philosophy 500)近代ドイツ哲学史特殊講義2Lecture on History of Modern German Philosophy 2
笠原 賢介
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | X0070 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 哲学専攻(博士後期課程) |
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Outline (in English)
Intensive reading of Immanuel Kant's "Critique of Judgement"(1790) and discussion about the text. Key words: systematic position of "Critique of Judgement" within the Kantian philosophy; beauty, life and ethics; relation to modern philosophical issues.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
春学期に引き続いて、カント『判断力批判』(1790年)を原文で精読します。序論から美と芸術を扱った第一部へと読み進めます。『判断力批判』のカント体系のなかでの位置、カントの提示している美・生命・倫理をめぐる問題、『判断力批判』の現代的意義について考えます。英訳での参加も可能です。
到達目標Goal
『判断力批判』のカント体系のなかでの位置、カントの提示している美・生命・倫理をめぐる問題、『判断力批判』の現代的意義についての理解を深める。それによって自らの思考の方向付けを行う。哲学者の思考世界をオリジナル・テクストから各自の目で読み出し、それを討議のなかで客観化して思考する能力を養う。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
カント『判断力批判』の原文を、ゼミ形式で読み進めます。英訳での参加も可能です。テクストの精読と質疑応答、討論をおりまぜて進めます。必要に応じて関連する資料のプリントを配布し、レクチャーと質疑応答を行ないます。参加者に読解の課題を出し、学習支援システムを用いて提出、次回にプリントの形でフィードバックします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ガイダンス。テクストS.18
の精読と討論。以下の進度は目安です。
春学期に明らかになった論点の確認。テクストの精読と討論。
第2回:テクストS.19の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第3回:テクストS.19の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第4回:テクストS.20の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第5回:テクストS.20の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第6回:テクストS.21の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第7回:テクストS.21の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第8回:テクストS.22の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第9回:テクストS.22の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第10回:テクストS.23の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第11回:テクストS.23の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第12回:テクストS.24の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第13回:テクストS.24の精読と討論。
当該箇所を精読し、論点を取り出して検討する。プリントの配布と討議。
第14回:まとめ
秋学期の内容を総括し、総合的に質疑応答と討論をおこなう。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
毎回のテクストの精読箇所を予習し、課題を提出すること。毎回の精読・討論で焦点となった論点につき、フィードバックのプリントを再読し、授業内で示した文献に当たって論点を確認・掘り下げること。
テキスト(教科書)Textbooks
Immanuel Kant, Kritik der Urteilskraft, Hamburg: Meiner, 2009 (Philosophische Bibliothek Bd. 507)を用います。英訳はCritique of the Power of Judgement. Edited by P. Guyer. Translated by P. Guyer and E. Matthews. Cambridge, 2000を用います。テクストについては、初回授業時に説明をします。
参考書References
1.宇都宮芳明『訳注・カント『判断力批判』上』以文社、1994年。
2.カッシーラー(浜田義文他監修)『カントの生涯と学説』みすず書房、1986年。
3.カッシーラー(中野好之訳)『啓蒙主義の哲学』紀伊國屋書店、1962年。
4.ジル・ドゥルーズ(國分功一朗訳)『カントの批判哲学』ちくま学芸文庫、2008年。
5.佐藤康邦『カント『判断力批判』と現代』岩波書店、2005年。
6.小田部胤久『美学』東京大学出版会、2020年。
成績評価の方法と基準Grading criteria
到達目標を基準にして、テクスト理解の正確さ・掘り下げ、質疑応答、討論への参加を総合して評価します。平常点50%、発表50%。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
基礎的事項を含め積極的に質問、討議をおこなってください。テクスト、レクチャー、討議の内容を正確に把握してください。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
Zoomで接続可能な機器が必要である。
担当教員の専門分野等
<専門領域>ドイツ思想史、ドイツ現代思想・哲学、比較文学比較文化
<研究テーマ>啓蒙の比較思想史、近代ヨーロッパ哲学・思想は非ヨーロッパ世界をどのようにとらえたか、ニーチェと現代思想、感性論・芸術論。
<主要研究業績>アドルノ『本来性という隠語-ドイツ的なイデオロギーについて』(訳書)、未來社、ポイエーシス叢書、1992年。『社会思想史』(共著)、法政大学通信教育部、2010年。カッシーラー『象徴形式の形而上学』(共訳書)、法政大学出版局、2010年。「和辻哲郎『風土』とヘルダー」(論文)、『思想』2016年5月号。『ドイツ啓蒙と非ヨーロッパ世界-クニッゲ、レッシング、ヘルダー』(著書)、未來社、2017年。「レッシング『賢者ナータン』再読」(論文)、『思想』2018年2月号。「ニーチェとプラトン」(論文)、『法政大学文学部紀要』第79号、2019年。「多声的思考の系譜―レッシング、ヘルダーからカントへ」『日本カント研究』第21巻、2020年。