文学部Faculty of Letters
PSY200BG(心理学 / Psychology 200)言語学特講Ⅱ/日本言語学特殊研究B言語学特講Ⅱ/日本言語学特殊研究B
田嶋 圭一Keiichi TAJIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A3661,A2559 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | 日文の学生は、「日本言語学特殊研究B」の科目名で履修します。 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Being able to speak a particular language requires knowledge of many aspects of that language. This course introduces students to the field of linguistics, which attempts to uncover this tacit knowledge of language. The fall semester will focus on phonetics and phonology, which deal with the sounds of language.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
私たちは、ことばを無意識に、かつ流暢に使いこなします。しかしそこには大変複雑な知識が潜んでいます。本授業では、その言語に関わる知識の解明に迫る言語学について概観します。秋学期では,言語学の中でも特に言語の「音」を扱う音声学・音韻論を中心に授業を進めます。
到達目標Goal
言語学の中でも特に言語の「音」を扱う音声学・音韻論の基礎的枠組みを学び,その枠組みが日本語や英語などの諸言語にどのように当てはまるかを具体例を通して理解し,問題を解く能力を身に付けることを授業の目標とします。授業を通して,無意識に使っている言語の背後にある原理を意識化し,言語に対する観察力を磨くことを目指します。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
この授業はオンデマンド形式で行う予定です。様々な言語音の発音方法や表記方法(音声学),日本語や英語など色々な言語の音の特徴や決まり(音韻論)について学びます。身近な日本語や英語からたくさん例を挙げながら、言語学の基礎概念を初歩から学びます。授業は基本的に講義形式ですが、個別あるいはグループで問題を解く作業やコメントシートを作成する作業なども交えて授業を進めます。課題やテストに関するフィードバックを授業中または学習支援システムを利用して返します。また,学生からの質問やコメントのいくつかを,次回の授業スライドの末尾に回答と共に掲載します。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:導入,音声学と音韻論
シラバスの説明,音声学と音韻論の違い
第2回:音声学への導入,発話のメカニズム
音声学とは,発話のメカニズム,音声器官,音声学的直観を磨く:母音
第3回:母音
母音の調音的記述・有標性,音声学的直感を磨く:子音
第4回:子音
子音の調音的記述・有標性,自然音類
第5回:音声を書き起こす方法
日本語の音素表記と音声表記
第6回:日本語の発音
長音,促音,撥音,ガ行鼻音化,母音無声化など
第7回:英語の発音
英語の音素表記と音声表記
第8回:音韻論への導入,音素
音と意味との関係,音素,ミニマルペア、音素設定の基準:重複分布・相補分布、音声的類似性,音素分析
第9回:日本語の音韻変化
撥音の同化,ハ行音の同化,母音の融合・交替,連濁など、音素分析の練習問題
第10回:音象徴
音象徴,オノマトペ,音素分析の練習問題つづき
第11回:リズム
日本語のリズム,モーラ,英語のリズム,音節
第12回:アクセント
アクセントとは,東京方言のアクセント,アクセントの規則と表記法
第13回:アクセントと方言,複合語のアクセント,イントネーション,授業のま
アクセントの方言差,複合語のアクセント変化,イントネーション
第14回:期末試験,授業の振り返り
授業内容の理解度を確認するための授業内試験
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
配布資料の指定範囲を読んだり,出題された問題に取り組み学習支援システムで提出したりする作業を通して,授業内容を復習し次の回に備えること。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
テキストはありません。レジュメ等を学習支援システムから配布します。
参考書References
参考書として以下を挙げておきます。
西光義弘(編集)(1999).日英語対照による英語学概論:増補版 くろしお出版.
上山あゆみ(1991).はじめての人の言語学 ―ことばの世界へ― くろしお出版.
星浩司(2006).言語学への扉 慶應義塾大学出版会.
大津由紀雄・池内正幸・今西典子・水光雅則(編)(2002).言語研究入門 ―生成文法を学ぶ人のために― 研究社.
Fromkin, V., Rodman, R., & Hyams, N. (2003). An Introduction to Language, 7th edition. Boston: Heinle.
Tserdanelis, G. & Wong, W. Y. P. (2004). Language Files, 9th edition. Ohio State University Press.
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点・課題30%、中間テスト20%、期末テスト50%の割合で評価する予定です。
言語学は知識だけでなく問題を解く能力が要求されるので独学は困難です。また,積み重ねの要素が大きく,授業を休むとその後の内容が分からなくなります。毎回授業資料を利用して内容理解に努めてください。原則として,正当な理由なく4回を超えて課題が未提出の場合,または期末試験を未受験の場合は単位が授与されないものとします。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
2020年度は授業改善アンケートが実施されませんでしたので,2019年度のアンケート結果に基づいた気づきを以下に記します。
回答者18名のうち,95%が「積極的な工夫がされていた」,89%が「理解できた」,同じく89%が「受講してよかった」という問に「4」または「5」と回答してくれました。授業外学習については,過半数の人が「週30分—1時間」という回答でしたが,「ほとんど行っていない」と回答した人も数名いました。具体的な感想として「課題、小テストは覚える量や理解度が重要なこの授業内容において非常に効果的なものだったと思う」「内容の興味深さもさることながら、課題や小テストなど、勉強そのものが楽しいと感じられる構成になっていたことが、やはり素晴らしいと感じる」といったありがたいコメントをいただきました。ペアワークについては,肯定的な意見(理解が深まるなど)が多かったですが否定的な意見(毎回組む人が変わると辛い)もゼロではありませんでした。苦痛を感じながら授業を受けるのはとても気の毒に思いますが,「誰でも対応できる力」は社会人にとって重要なスキルです。今から授業を通して磨くのも悪くないと思います。