文学部Faculty of Letters
ARS300BD英米文学演習(9)B英米文学演習(9)B
宮本 文Aya MIYAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2960 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
The aim of this seminar is to understand American literature by focusing on different aspects of culture every year. This year we will read American short stories by paying special attention to the family. Most of the stories we will deal with were written by 20th century and contemporary writers. The seminar also enhances students’ skills in close reading of texts and in effective oral presentations and papers.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
毎年異なる⾓度からアメリカ文学や文化への理解を深めるゼミです。今年度のテーマは「アメリカ文学と家族」です。家族は、その不在である場合も含めて、アイデンティティの形成に大きく影響を与えるものであり、⽂学作品の中に描かれる家族のあり方(あるいは家族が不在であること)に着⽬することによって、⼈物たちの⼈間関係や文化的背景や人生観を読み取ることもできます。また、それぞれの作品間の家族の描かれ方の違いをアメリカ文学史のなかで考えることは歴史観を養うことにもつながります。これらのことを具体的に作品を読みながら全員で考えていきます。授業の最初に前回提出されたリアクションペーパーから代表的な意見や独創的な意見を紹介します。第14回の授業で提出するペーパーについては、春休み中に全体的な講評を「学習支援システム」を通じて送ります。
到達目標Goal
1.扱う作家・作品について理解を深める
2.感想や意見や疑問を、効果的に表現・プレゼンテーションすることができるようになる
3.ゼミの仲間の意見に耳を傾け、建設的にレスポンスすることができるようになる
4.文献検索の方法を身につけ、テーマを設定してペーパーを書けるようになる
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
フラナリー・オコナー (1925-64)、ジェイムズ ・ボールドウィン(1924-1987)、マキシーン・ホン・キングストン (1940- )、レイモンド ・カーヴァー (1938-1988)、アーシュラ・K・ル=グィン(1929-2018)の作品に具体的に触れ、理解を深めていきます。いずれもよく知られたアメリカを代表する作家たちであり、秋学期はとくにマイノリティや移民、あるいは女性・生殖などの問題を絡めながら「家族」の問題を考えていきます。また、夏休みに3冊の長編作品の中から1冊を選んで短いペーパーを書き、秋学期後半のグループ発表に繋げます。ゼミ仲間や教員からのフィードバックを参考にしつつ、ペーパーをリヴァイズする作業にも取り組みます。自分を生み出した家族を否定し、自らの創造主として振舞う男が主人公であるスコット・フィッツジェラルドの『グレート・ギャツビー』(The Great Gatsby, 1925)、19世紀から20世紀にかけて中国系移民の家族・世代の物語を描いたマキシーン・ホン・キングストン『チャイナ・メン』(China Men, 1980)、現代のハーレムを舞台に親から性的虐待を受けて第二子目を妊娠中のティーンネイジャーが読み書き習得と共に自分の世界を再構築していく サファイア『プレシャス』(Push, 1996)の3冊を予定しています。授業では、担当箇所を決め、学生による発表、教員による補足説明、全員での討論という形で進めていきます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:短いペーパー提出、文献検索方法
図書館データベースの使い方を学ぶ
第2回:文献検索フォローアップ、グループ分け
文献検索結果について各自が発表、要約の仕方を学ぶ
第3回:Flannery O’Connor (1925-1964) “Everything That Rises Must Converge” (1961) フラナリー・オコナー「すべて上昇するものは一点に集まる」(前半)
人種差別的な母と進歩的な息子?
第4回:Flannery O’Connor (1925-1964) “Everything That Rises Must Converge” (1961) フラナリー・オコナー「すべて上昇するものは一点に集まる」(後半)
価値観の変容と痛み
第5回:James Baldwin (1924-1987) “Sunny’s Blues” (1957)ジェイムズ ・ボールドウィン「サニーのブルース」(前半)
ハーレムのレトリックと無力感
第6回:James Baldwin (1924-1987) “Sunny’s Blues” (1957)ジェイムズ ・ボールドウィン「サニーのブルース」(後半)
兄が弟にできること
第7回:Maxine Hone Kingston (1940- ) “No Name Woman” (1975) マキシーン・ホン・キングストン「名のない女」
語られなかった女性たちの歴史
第8回:研究論文の読み方、映画の読み方
ゼミで扱った作品について書かれた論文を読む
第9回:Raymond Carver (1938-1988)“My Father’s Life” (1984) レイモンド ・カーヴァー「父の肖像」
労働とプライド、家族を養うこととその重圧
第10回:Ursla K. Le Guin (1929-2018) “Standing Ground” (1992) アーシュラ・K・ル=グィン「立場を守る」
若年介護者の娘と母、中絶をめぐる言説空間
第11回:F. Scott Fitzgerald (1896-1940) The Great Gatsby (1925) スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』
グループ発表(夏休みのペーパーごとにテーマ設定)
第12回:Maxine Hone Kingston (1940- ) Chine Men (1980)マキシーン・ホン・キングストン『チャイナ・メン』
グループ発表(夏休みのペーパーごとにテーマ設定)
第13回:Sapphire (1950- ) Push (1996) サファイア『プレシャス』
グループ発表(夏休みのペーパーごとにテーマ設定)
第14回:秋学期のまとめ、書き直した長めのペーパーの提出と自己評価
家族の扱い、ペーパーのブラッシュアップ
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
発表担当者はハンドアウトを作成し、人数分コピーを用意します。発表担当者でない場合にも、授業で扱う短編小説の該当箇所をかならず読み、指摘すべき箇所に下線を引いてコメントを準備し、授業での発言やグループディスカッションに備えます。また、図書館データベースを利用しての文献検索、雑誌論文の要約作成、ゼミ仲間のペーパーへのフィードバックの作成など、論文執筆に必要なスキルを身につけるための課題を予定していますので、授業時間外に取り組み、提出締切を厳守するようにします。授業時間外で、グループ発表のための準備も進めていきます。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
初回の授業時に指示します。短編小説は英語で読みますが、どの作品も翻訳が出ていますので、積極的に比較・参照してみてください。
参考書References
授業でその都度指示します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点(30%)、発表(35%)、ペーパー関連(35%)を総合的に評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
演習ですので、ゼミ生による毎回の討論の積み重ねが大事です。仲間のために遅刻や欠席をしないように心がけましょう。ゼミ履修以前には小説をあまり読んだことがなかった人でも、ゼミの討論に参加する中で小説の読み方を身につけられたという声がありましたので、心配せずに受講してください。