文学部Faculty of Letters
LIT300BC(文学 / Literature 300)ゼミナール11Aゼミナール11A
藤村 耕治Kouji FUJIMURA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2635 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 火4/Tue.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Learn concrete methods to comprehend,analyze,and evolute through the works of many Japanese writers from showa to the postwar period to the present age.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
日本の近現代作家とくに昭和から戦後を経て現代にいたるまでの作家の多くの作品に触れ、読解・分析・評価する具体的な方法を習得します。昭和期以降の作家・作品を取り上げ、作家の生涯の全体的な鳥瞰図、個別的な作品の主題・モチーフ・時代背景・影響関係・文体などの検討を通して、当該作品の作家における、また文学史における位置づけや価値などを追究し、評価を下すことができる力を身につけます。
到達目標Goal
最終的には、卒業論文のテーマを発見し、執筆に取り組む下地を作ります。
そのためには、みずから上に記したさまざまなアプローチによって多角的に作品を探求すると同時に、先行研究を参照したり、他者と議論を戦わせたり、論理的に自説を展開したりする力を身につけることが必要です。
このゼミナールでは、これらの実践を通して、作家や作品に対する自らの考えを明確にし、それを的確に論として表現できる文章力を磨くことで、卒業論文を作成する能力を鍛えていきます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
昭和初期から戦後にわたる作家たちの作品を一作ずつ取り上げます。
担当班による発表形式で行います。したがって受講者は、自分の希望する作家・作品をあらかじめ決定し、よく読み込んでおく必要があります。具体的には、作品構造・作中および執筆時期の時代背景・作中人物の分析などを通して、主題やモチーフ、方法を明らかにしていくとともに、当該作家の別の作品との関係や、先行研究の調査・検討なども加味して、各人なりの評価を下していくということです。発表班はサブゼミを行い、そこでの討論をもとに発表用レジュメを作成し、ゼミにのぞみます。一作品につき三回(三週)でまとめることを原則とし、各人一作品以上を担当することとします。レジュメは箇条書きやコピペでは不可で、ある程度の長さをもった文章で作成してもらいます。期末には、発表や討議を通して得た知見をもとに、作品論としてまとめたものを提出してもらいます。
また、発表担当者以外の受講生も、主題や疑問点などについての小レポート(800字程度)を毎回作成して、それをもとに討議に参加してもらいます。したがって、全員がテキストを用意し、事前に精読して出席することが不可欠となります。小レポートは回収して添削やコメントを加えたのち返却します。
なお、下に挙げた作家・作品以外でも、対象に対して特別に強いモチベーションを持つ受講者に関しては、任意に発表作品を決定してもらう場合もあります。特に、卒業論文で対象とする作家を取り上げたいという希望については、できる限り受け入れたいと思います。
毎年夏季にゼミ合宿、冬季に卒論合宿を行います。合宿も授業の一環ですので、参加を原則とします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
春学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ゼミナールの進め方Ⅰ
発表の方法、レジュメの作成法などについてのガイダンス
第2回:ゼミナールの進め方Ⅱ
発表担当者、担当作品、スケジュールなどの決定
第3回:戦争文学Ⅰ
大岡昇平「野火」(新潮文庫)①問題提起と討議
第4回:戦争文学Ⅱ
大岡昇平「野火」②先行研究の検討と前回討議内容を受けての深化・発展
第5回:戦争文学Ⅲ
大岡昇平「野火」③総括とレポートへの課題
第6回:戦後の文学Ⅰ
武田泰淳「ひかりごけ」(新潮文庫)①問題提起と討議
第7回:戦後の文学Ⅱ
武田泰淳「ひかりごけ」②先行研究の検討と前回討議内容を受けての深化・発展
第8回:戦後の文学Ⅲ
武田泰淳「ひかりごけ」③総括とレポートへの課題
第9回:戦後の文学Ⅳ
坂口安吾「白痴」(新潮文庫)①問題提起と討議
第10回:戦後の文学Ⅴ
坂口安吾「白痴」②先行研究の検討と前回討議内容を受けての深化・発展
第11回:戦後の文学Ⅵ
坂口安吾「白痴」③総括とレポートへの課題
第12回:昭和30年代の文学Ⅰ
開高健「裸の王様」(新潮文庫)①問題提起と討議
第13回:昭和30年代の文学Ⅱ
開高健「裸の王様」②先行研究の検討と前回討議内容を受けての深化・発展
第14回:昭和30年代の文学Ⅲ
開高健「裸の王様」③総括とレポートへの課題
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
発表担当者は、各自上記のとおり事前に担当する作品について読み込み、さまざまな側面から作家・作品を分析・検討してもらいます。人物論・構造論・文体論・時代背景・作家の生涯・異稿の調査・先行研究の検討などといったテーマごとに担当者を決め、授業前にサブゼミを行い、発表班としての見解をまとめたレジュメを作成・発表してもらいます。この準備については、個人で5時間、サブゼミで2時間程度を標準とします。
また、これも上記のとおり発表担当者以外の受講者も、各自作品を読み、自分なりの考えをまとめた小レポートを作成、毎回提出してもらいます。この準備については、3時間程度を標準とします。
一回の発表が終了するごとに、新たに問題となった点や、より深い考察を要する点などを発表班員のみならず受講者全員が共有して、繰り返し読み直すことになります。これをうけて、発表者・受講者それぞれが上記同様な準備と復習をしてもらうことになります。
テキスト(教科書)Textbooks
なるべく上記文庫の最新版を使用してください。
参考書References
大岡昇平「俘虜記」(新潮文庫)武田泰淳「評論集 滅亡について」(岩波文庫)坂口安吾「堕落論」(新潮文庫)開高健「パニック」(同上文庫)など。他に併読してもらいたい作品や書物等は適宜授業内で指示します。ただ、近現代文学史については各自で通史的なものを一冊ないし二冊用意しておくと良いでしょう。これも授業内で紹介しますが、まずは自分で探してみてください。
成績評価の方法と基準Grading criteria
全回出席を大原則とします。正当な理由のない欠席は認めません。(規定回数以上の無断欠席をしたものはその時点で受講資格を失います。)
発表とレジュメの水準・発言内容などの平常点が60%、期末の作品論(レポート)の評価が30%、発表班以外の受講者に課す提出物(小レポート)の評価が10%。これらを総合的に加味して判断します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
相互の議論を活発にするために、班内討議の時間をできる限りもうけます。
その他の重要事項Others
発表には周到な準備とレジュメ作成やサブゼミの負担がかかりますし、担当者以外にも担当者に準ずる用意が必要となります。ゼミに穴をあけることがないように、個人的なスケジュールを勘案して計画的に取り組んでください。