文学部Faculty of Letters
PHL400BB(哲学 / Philosophy 400)哲学演習(10)哲学演習(10)
山口 誠一Seiichi YAMAGUCHI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2239 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 年間授業/Yearly |
曜日・時限Day/Period | 金3/Fri.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The aim of this course is to provide students with an interdependent relation of Nietzsche's amor fati and Hegel's reconciliation with fate by love, with texts drawn from Japanese, German and English.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
壮大な西洋精神の根源へ皆さんを案内し、わたしたちの生存をみちびく哲学知を学んでゆきます。そのために《運命か自由な選択か》を出発点に、ニーチェの《運命愛》/永遠回帰とヘーゲルの《愛による運命との和解》を相互補完的に対照させます。そして、両者の合流点を、運命としての自己に求めることにします。
到達目標Goal
受講者が、現代世界の根本問題の哲学的表明を、ニーチェのいう運命愛に求め、その自覚を永遠回帰そしてヘーゲルの悲劇的運命論を手がかりに考えることができるようになります。関連テキスト精読と映像から思想を読み取ることによって、哲学科基礎科目やリベラルアーツ科目の基盤科目や総合科目で身に着けた理解を発展させることができるようにします。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
ニーチェ/ヘーゲルの文章を正確に読み解いて卒業論文にできるところまで理解を深めます。その際に、へーゲルの最新テキストも参照したりします。また、ゼミレポートでは、プレゼンテーションスキルで難解な内容をわかりやすい言葉や概念図にして説明できるようにして就業力増進にもなるようにします。ニーチェ/ヘーゲルが高く評価したイエスの運命を『ダヴィンチ・コード』などの関連シネマからも解明します。その都度講評を予定しているリアクションペーパーなどで理解度を確認しながら進めます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
通年
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:ゼミオリエンテーション
スライドショー形式でシラバスの詳細な解説をします。
第2回:西洋精神の根源(1)
シネマ『ヱヴァンゲリヲンQ』の世界の上映と解説
第3回:西洋精神の根源(2)
シネマ『マトリックス』三部作関連シーンの上映と解説
第4回:ニーチェ哲学の原点の運命論(1)
初期ニーチェ論考「運命と歴史」前半部の検討
第5回:ニーチェ哲学の原点の運命論(2)
初期ニーチェ論考「運命と歴史」後半部の検討
第6回:運命と意志の自由との関係(1)
初期ニーチェ論考「意志の自由と運命」前半部の検討
第7回:運命と意志の自由との関係(2)
初期ニーチェ論考「意志の自由と運命」後半部の検討
第8回:ニーチェ哲学の核心「運命愛」
『ニーチェ・セレクション』「運命とは何か」の検討
第9回:運命の自覚としての永遠回帰(1)
シネマ『ニーチェの馬』関連シーンの上映と解説
第10回:運命の自覚としての永遠回帰(2)
『ニーチェ・セレクション』「『悦ばしい知識』『善悪の彼岸』における表現」の検討
第11回:運命の自覚としての永遠回帰(3)
『ニーチェ・セレクション』「予言者」の検討
第12回:運命の自覚としての永遠回帰(4)
『ニーチェ・セレクション』「救済」の検討
第13回:運命の自覚としての永遠回帰(5)
『ニーチェ・セレクション』「幻影と謎」の検討
第14回:運命の自覚としての永遠回帰(6)
『ニーチェ・セレクション』「快癒しつつある人」の検討
夏期休暇課題レポートの説明
秋学期
第15回:秋学期の予定まとめ
夏期休暇課題レポートの回収
第16回:わかるヘーゲル(1)
時代への信頼と生活苦から生まれ大学哲学へ向かったヘーゲル哲学
第17回:わかるヘーゲル(2)
ギリシア悲劇『アンティゴネー』前半とヘーゲル
第18回:わかるヘーゲル(3)
ギリシア悲劇『アンティゴネー』後半とヘーゲル
第19回:わかるヘーゲル(4)
ヘーゲル『精神現象学』概要の解説
第20回:わかるヘーゲル(5)
ヘーゲル『精神現象学』「人倫」の検討
第21回:ヘーゲルとシェークスピア(1)
シェークスピア『マクベス』前半とヘーゲル
第22回:ヘーゲルとシェークスピア(2)
シェークスピア『マクベス』後半とヘーゲル
第23回:愛による運命との和解(1)
ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』第1章の検討
第24回:愛による運命との和解(2)
ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』第2章1の検討
第25回:愛による運命との和解(3)
ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』第2章2の検討
第26回:愛による運命との和解(4)
ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』第3章1の検討
第27回:愛による運命との和解(5)
ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』第3章2の検討
第28回:愛による運命との和解(6)
ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』第3章3の検討
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回の授業で扱うテキストを事前に精読し、疑問点を明確にしておいてください。映像教材の場合には、該当作品をなるべく事前に鑑賞しておいてください。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
主要テキストとしては、ニーチェ講読には、渡邊二郎編『ニーチェ・セレクション』(平凡社ライブラリー)関連部分を用い、ヘーゲル講読には、ヘーゲル『キリスト教の精神とその運命』(平凡社ライブラリー)関連部分を用います。なお、後者のテキストは入手困難となっているのでこちらでコピーにして配布します。また、それ以外の参考文献やデジタルメディアも、その都度こちらで用意します。
参考書References
山口誠一著『クリエートする哲学―新行為論入門』、弘文堂、2000年
山口誠一著『ニーチェとヘーゲル』、法政大学出版局、2010年
成績評価の方法と基準Grading criteria
原則として、ゼミでの発表(30%)、ニーチェの運命愛やへーゲルの悲劇的運命論に関する夏期課題レポート(35%)と小レポート(35%)で評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
映像と概念図などによるわかりやすさと哲学テキストの読みの深さを調和させてゆくことを心がけたいと思います。