スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
SOC100IA(社会学 / Sociology 100)スポーツ史History of Sports
山本 浩Hiroshi YAMAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | M1140 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 金1/Fri.1 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | ※2012年度以前入学生履修不可 |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
専門教育科目 専門基礎科目(講義科目) |
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Outline (in English)
The FIFA world cup in Qatar waits for their opening ceremony in half a year, though we had etched memories on the Tokyo Olympics. However, once looking back in history, you could find that sports did not develop smoothly. It was only 80 years ago as the sports suffered a great damage from the world war. Where could you find the origin of our sports? The requirement of the class is to catch up the way we walked along, by inquiring around the history of sports and to check how our society have treated the sports in the past.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
国内のメガイベントが終わって整理のつかないうちに北京冬季大会。それが終わったと思えば、カタールのFIFAW杯が待っている。去年の五輪が、つい今し方の小林陵有の金メダルが、すでにスポーツの歴史の中に刻まれてしまった。スポーツ史は、過去を探るのが主たる狙いではない。喜びの瞬間がなぜ訪れたのか、悔し涙は何が原因でこぼれたのか。一つ一つの事象を、ミクロのレベルからマクロのサイズに引いてみることで社会の構造を知り、人間の何たるかを解析する。スポーツの持つエネルギーを知り、スポーツ史を概観することで私たち自身が社会にどう立ち向かってきたのかを知ることを目的とする。
到達目標Goal
スポーツの起源を暦の中に正確に指し示すことは不可能な技である。私たちにできるのはせいぜいスポーツの持つ要素を見いだせるアクションや痕跡が、古くはどこまでたどれるかを指摘することぐらいだろう。そこから今に到達するまでの過程で、自然や戦争や経済や外交がいかにスポーツを取り巻いてきたか。それを解き明かすところに受講者の目標の一つは設定される。
勝負の基本原則(強い者が勝ち、速い者が栄冠を授かり、優れた戦術を身につけた集団が褒めそやされる)をわきまえた上で、何が大切にされ続け、何が変わらずにいられなかったのか。節目節目で影響を与えてきたさまざまな要件をひもといたとき、その延長上に、今につながるスポーツ世界観を体得することが可能になる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP4」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
教員の上映するスライド(MacによるKeynoteを使用)を元にした講義形式。授業内に、受講生を指名して問いかけに答えてもらうことがある。※ウィルスの影響次第で、オンライン授業を検討する。授業後、提示したスライドは教員が学習支援システムにアップロードする。授業内には、その日の講義に関連付けたミニ論文を書く時間を用意する。※ウィルスの影響でオンライン授業になった場合には、授業内課題の代わりに学習支援システムの「課題」欄に挙げたファイル(PDF)を読み込み、そこに示された課題を教員に宛てて期限内に送信する。
「スポーツ史」は、編年体の講義ベースで進める。受動的な時間ばかりにならないよう、受講生の積極的な発言を期待している。その上で毎回の課題には自らの持つ世界観、歴史観を、スポーツ史の中にぶつける習慣を身につけてもらいたい。世界の歴史や日々の出来事にも深い関心を持つことがスポーツ史の理解を促進してくれる。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:[全体ガイダンス]
講義の進め方を伝え、受講のために求められる姿勢や世界観を提示する。この段階では、スポーツの定義に始まって遊びや祭りとスポーツの違い、それに文明発生後の“スポーツ的”行動を見る。
2[対面/face to face]:[古代オリンピック]
スポーツ史の輝かしい幕開けは、古代オリンピックに集約される。紀元前776年に始まる歴史的イベントは現代のスポーツを占う上でつぶさに見ておく必要がある。
3[対面/face to face]:[戦いの世界と中世のスポーツ]
古代オリンピックが途絶えてから、欧州は宗教と王侯貴族の時代に突入する。その中で、支配階級に支えられたスポーツの流れ。やがて裕福な市民にまで及ぶ中世の状況をたどる。
4[対面/face to face]:[近世のスポーツ]
ルネッサンスを超えて産業革命の時代へ。この流れがスポーツに与えた影響には計り知れないものがある。人口増加、交通手段の発達、大量の情報伝達とさまざまな社会の変化が、スポーツを急激なスピードで広めていく力になった。
5[対面/face to face]:[フットボールの歴史]
歴史的に「フットボール」イコール「サッカー」ではない。ボールを蹴るスポーツの中で19世紀にいち早くルールを統一した組織は今日のサッカーにつながっている。これに対して、ラグビーは新たな動きを始める。フットボールの歴史を今につなぐ。
6[対面/face to face]:[近代オリンピック(1)~戦前編~]
第一回近代オリンピックはギリシャで開催された。理想に燃えたクーベルタンと、現実の大会運営にはしばしギャップがあったとされる。世界がオリンピックをいかに受け入れていったかを見る。
7[対面/face to face]:[近代オリンピック(2)~戦中から戦後へ~]
オリンピックは、第二次世界大戦を挟んで、世界のスポーツ界をリードする形で回を重ねてきた。中でも64年の東京大会が私たちに残した遺産は大きい。政治の介入を受けながらも隆盛の時代を歩んだオリンピックを振り返る。
8[対面/face to face]:[現代のオリンピック]
現代のオリンピックは、その変化の始まりを84年のロサンゼルスに見る人が少なくない。商業化といわれた大会から今日まで、オリンピックの変わり様を縦覧する。競技力向上策、その過程で生まれたドーピングにも目を向ける。
9[対面/face to face]:[陸上/水泳競技の歴史]
身体を動かし始めたときに最初に競うアクションは、何をおいてもまず走るところにある。水辺の国民たる私たちに水泳もまた身近な行動であった。陸上競技と水泳競技に個人スポーツの歴史をたどる。
10[対面/face to face]:[野球の歴史]
アメリカから学んだ野球は、近代日本のスポーツシーンを支える重要な競技として受け継がれてきた。学生からプロ、そしてメジャーリーグ。学校を舞台にした野球の歴史は、日本のスポーツ教育史とも重なっている。
11[対面/face to face]:[相撲・武道の歴史]
日本書紀の時代に起源を見る相撲は、今に残る文化遺産のひとつだ。日本起源のスポーツには武道もある。学校体育の中にも取り入れられた武道の歴史と合わせて考える。
12[対面/face to face]:[学校体育の歴史]
限られた者たちのスポーツから国民の体育へ。20世紀が近づくにつれ、私たちの身体作りは大きな変化を迎えた。戦争の時代を経ながら体育史は大きなうねりを見せる。
13[対面/face to face]:[障がい者スポーツの歴史]
障がい者スポーツの最大の祭典は今、4年に一度のパラリンピックに集約される。その最初の一歩は、イギリスのストーク・マンデビル病院にある。第二次世界大戦で脊髄を損傷した患者を集めて行ったスポーツ大会にある。紆余曲折を経ながら次第に存在感を増す障がい者スポーツの流れを追う。
14[対面/face to face]:総括および論文(講義内試験)
スポーツ史観を総括し、講義内のテスト/論文で答える。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
ウィルスの蔓延がスポーツ界に大きなダメージを与えた。不運を嘆く人間も少なくないだろうが、この時代もスポーツ史の中にしっかり刻まれる。現代のスポーツ史は、政治史、経済史、社会史なしには語れない。理解を深めるためには、スポーツの周りの世界に広く視野を取ること。自分で打ち込むスポーツがある者は、最新の映像でもたらされるアスリート周りの瞬時のアクションと、勝負の後の振る舞いにも目をこらしてみよう。学びを進めるうちに準備学習・復習時間は2時間でも足りなく感じることだろう。
テキスト(教科書)Textbooks
なし(必要があれば資料は別途用意する)。
参考書References
「21世紀スポーツ大事典」中村敏雄編集主幹 大修館書店 2015年
「スポーツ史講義」稲垣正浩著 大修館書店 2002年
「体育・スポーツ史概論」木村吉次著 市村出版 2015年
スポーツ史、世界史、日本史などとともに、歴史に関わる地図を参考書として用意しておくと理解の促進を助けてくれる。
成績評価の方法と基準Grading criteria
「講義ごとに課す課題」と「最終講義時間に設定する講義内試験」の評価の総和が単位認定の要素となる。
対面形式:「講義毎に課す課題」は、講義時間内に指定する時間を使って書きその場で提出。
※オンライン時:指定期限内に学習支援システムの「課題」欄を経由して提出する。
※ハイブリッド時:集中力の差を考慮して、対面で参加する学生とオンラインの学生との間に異なる課題を設定する。
オンラインで受講しているにもかかわらずライブ参加がなく、課題だけを提出する登録受講生の評価は、原評価の半分とする(最高点1.5)。ライブ参加の場合も、短時間で切り上げて講義から退出した場合には得点が下がる可能性がある。
配点:最終日を除く講義内課題、13 回に満点を取り続ければ 39 点(3点/0.5点刻み×13)。
最終講義内に実施する期末論文試験(ターム /フレーズ問題20点、小論文50点) には必ず取り組むこと。
すべてパーフェクトであれば、109 点が獲得できる。
通常講義時に学校を代表しての行事参加、病欠、欠席の避けられない冠婚葬祭に対しては、期末試験の後に、講義内課題に代わる追加のレポート課題を(最高3点)学習支援システムを通じて掲示する〔既定の書類、体育会指定書類、会葬礼状類、医療機関の日付の入った領収書コピーなどを提出のこと〕。ただしこの条件が適用されるのは、一人につき3回まで。自分の都合での欠席は救済の対象にならない。この場合のレポートは通常の講義内課題より負荷の高いものになる。期末時の追加レポートを選択せず、オンライン参加のないままでの講義内課題に学習支援システムからの回答提出も選択できる。その場合、相当な理由があった場合には最高点2点とする。全講義終了後、レポートを選択するか、その都度講義内課題を選択するかは受講者の判断で行うことができる。両方を同時に選択することはできない。
単位認定の重要な要素、期末試験は試験期間中ではなく最終講義日に設定されるので欠席のないように。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業で使うスライドをHoppiiに早めにアップする。講義の中の説明の時間を十分にとりながら、受講者の声を聞く機会を増やす。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
講義では、パワーポイント、DVD、映像資料などを使う(対面式の場合)。基本的に学生が準備する機器は、オンライン授業の場合のインターネット接続が可能なアイテムの他にはない。
その他の重要事項Others
放送局でスポーツに関わる解説委員をしていた教員が、長年の取材を通じて獲得した近現代史の現実を講義する。