法学部Faculty of Law
LAW300AB親族法親族法
和田 幹彦Mikihiko WADA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 法学部Faculty of Law |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | A0046 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 木2/Thu.2 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | 成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学生:履修を希望する場合は、所定の手続きに従って申請すること。 |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
カテゴリー(法律学科)Category (法律学科) | |
カテゴリー(政治学科(2021年度以降入学者))Category (政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(政治学科(2020年度以前入学者))Category (政治学科(2020年度以前入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2021年度以降入学者))Category (国際政治学科(2021年度以降入学者)) | |
カテゴリー(国際政治学科(2020年度以前入学者))Category (国際政治学科(2020年度以前入学者)) |
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すべて閉じるHide All
Outline (in English)
To learn the Japanese Family Law, the fourth book of the Japanese Civil Code.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
★この科目は「他学部公開科目」でもあります。
●この科目は「裁判と法」「行政・公共政策と法」「企業・経営と法(労働法中心)」「国際社会と法」および「文化・社会と法」の各コースに属します。
授業の概要と目的:
●民法典の「第4編 親族」の法解釈と、法改正論を取り上げます。学生各自が履修後には独自の解釈論を展開して論証できる能力と、法改正論を論じられる能力を身につけます。
●法学部生、他学部生とも、必ず人生で1度は深く考える「婚姻」や「夫婦別氏」、そして日本で比率がどんどん高まっている「離婚」を含む「民法・親族法」の諸問題などを、法学に縁のない他学部生にも解りやすく解説し、学生は教師と一緒に「対話」をしながら考えていきます。
●「何を学ぶか」つまり授業の目的のキーワード:解釈・対話・親族法と法改正、そして「自分の頭で考える。正答は一つではない。」
到達目標Goal
●学生は、学説や判例を覚えるだけではなく、「正しい答えは一つではない」との大前提の下に、「自分の頭で考え」、親族法の説得的な解釈論を展開できる実力を身につけます。
●また21世紀に入って、同じ民法の第3編「債権法」と第5編「相続法」の大改正が、まさに行われました。
それに伴い、第1編の「総則」も 部分的に改正されています。
こうした「民法大改正」のうねりの中で、第4編「親族法」も民法改正と無縁ではありえません。
●まずは現行民法の「親族編」つまり親族法の法的論点について、独自の解釈論を展開し、根拠を論述できる能力を身につけます。
●さらに、どのような親族法改正が必須か、例えば旧くて新しい問題としては「(選択的)夫婦別氏」、新しい課題では「同性婚の合法化」、そして憲法との関連では、「離婚後の未成年の子と、嫡出でない未成年の子の、片方の親のみによる『単独親権制度』は憲法違反で改正すべきか?」など、「民法、その中でも『親族編』の諸問題を、自分の頭で考え、法改正論を独自に論じ、根拠を論述する能力を身につけます。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」、「DP3」、「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
●基本的に講義形式を取ります。しかし学生の自由な発言・質問を歓迎します。
●また、「質問用紙」を教室の前後に常備し、学生はいつでも質問を書いて教員に提出できます。
●学生は、学期中に数回、「質問用紙」に授業の質問、感想、批判、自分の説などを書き、提出します。(匿名可能です。)次回の授業でこれを教員が発表し、質問には応え、その他にはコメントします。
●学生は、指定された教科書の箇所を、次回の授業までに必ず予習します。
●学生は、法の解釈を学ぶには、一に条文、二に判例、三に学説を参照し、教師との対話を通して独自の説を建てる姿勢が大切です。法解釈でも、人生でも、答は一つではありません。
●学生皆さんが生きていく21世紀の日本では、国内外、社会・家庭、どこでも、他文化との接触に際し、紛争解決の手段としての「法」は、必要不可欠です。
●学生の皆さんが授業で学ぶ民法の「親族法」が、ただのテスト勉強に終わらず、卒業後の実務や家庭でも役立つように、教員が工夫して授業を進めます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:イントロダクション・民法立法過程(1)
現行民法改正過程の前半(主に1946年)に関する講義&質疑応答
第2回[対面/face to face]:民法立法過程(2)・家族法概論
現行民法改正過程の前半(主に1947年)に関する講義&質疑応答
第3回[対面/face to face]:婚姻法(1)成立要件
民法中の婚姻、特に婚姻の成立要件に関する講義&質疑応答
第4回[対面/face to face]:婚姻法(2)夫婦財産制度
民法中の婚姻、夫婦財産制度に関する講義&質疑応答
第5回[対面/face to face]:離婚法(1)成立要件
民法中の離婚、特に離婚の成立要件に関する講義&質疑応答
第6回[対面/face to face]:離婚法(2)財産分与
民法中の離婚、特に離婚の際の財産分与に関する講義&質疑応答
第7回[対面/face to face]:婚外関係の法的処理
旧くは判例で「内縁」、現在社会では「事実婚」と呼ばれる(法律婚では無い)関係の保護に関する講義&質疑応答
第8回[対面/face to face]:実親子関係の発生(1):嫡出推定制度
法的夫婦間にできた子どもの法的地位の発生に関する講義&質疑応答
第9回[対面/face to face]:実親子関係の発生(2):認知制度
法的婚姻関係に無い女性・男性の間の子どもの法的地位の発生に関する講義&質疑応答
第10回[対面/face to face]:実親子関係の発生(3):人工生殖(その1)
不妊治療中の人工生殖により出生した子の実親子関係の発生に関する講義&質疑応答
第11回[対面/face to face]:実親子関係の発生(4):人工生殖(その2)
不妊治療ではない人工生殖により出生した子の実親子関係の発生に関する講義&質疑応答
第12回[対面/face to face]:養親子関係;子の親権;扶養
養親子関係、特に「特別養子縁組」、および子全般の親権、親子や夫婦の間の扶養に関する講義&質疑応答
第13回[対面/face to face]:授業内試験【とその振り返り:次回】
本授業「親族法」の「到達目標」に達したかを、問題を通じて考え、論述する。
第14回[対面/face to face]:授業内試験の講評
本授業「親族法」の「到達目標」に達したかを、問題の模範解答の講評・採点基準を通じて考え、振り返る。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
●学生は、各回に必ず教科書の予習箇所を指定するので、各自自宅で予習をすること。
●学生は、授業で扱った教科書の箇所と授業内容を必ず復習すること。
●準備(予習)・復習時間は、1回の授業につき各々2時間(合計4時間)である。
テキスト(教科書)Textbooks
教科書は以下を使用する【秋学期の「相続法」でも同一の教科書を使用する】:
高橋朋子・床谷文雄・棚村政行『民法7 親族・相続』第6版 有斐閣アルマ ¥2,400+税
参考書References
必要に応じて指示する。【購入は必須では無い。】
成績評価の方法と基準Grading criteria
【予定】:●期末の「授業内試験」90点。●「授業内試験」の「講評」出席で平常点10点。
●期末の「授業内試験」では、到達目標である:
1)親族法の学説や判例を覚えるだけではなく、「正しい答えは一つではない」との大前提の下に、自分の頭で考え、独自に親族法の説得的な解釈論を展開できる能力
2) 親族法の改正論の諸問題を、「正しい答えは一つではない」との大前提の下に、自分の頭で考え、独自に論じ、根拠を論述する能力
以上2点を身につけたかどうかを評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
●質問をしやすい環境を整備します。
●授業のスピードを速くしすぎず、学生がフォローしやすいテンポにします。
●「目からも学ぶ」ことを重視し、DVD、ブルーレイ教材を使います。
●教科書や参考書にもないが、法解釈や、民法・法学・法そのものの理解に役に立つ「手がかり」を挿入し、授業を聞きやすくします。
その他の重要事項Others
●「実務経験のある教員による授業」に該当します。日本・スイスにおける銀行業務で日本法・英米法・スイス法・ドイツ法に基づく法務を経験しており、それに関連して、日本民法の特徴を踏まえた「親族法」を、実務の観点からもこの授業で取り上げます。
●法学部以外の学生も、誰でも履修ができます。
「親族法」履修以前の、他の法律科目の履修も必要ありません。
●法学部法律学科の学生は、民法の「総則」「物権」「債権」をなるべく履修していることが望まれます。義務ではありません。
●法学部政治学科・国際政治学科の学生は、無理に他の民法科目を事前に履修する必要はありません。しかし、この「親族法」では「法学を学ぶ」という姿勢をしっかり持って下さい。
●全学部生に、秋学期の「相続法」との合わせての履修を、強く勧めます。義務ではありません。