文学部Faculty of Letters
LIN200BB(言語学 / Linguistics 200)ギリシア語2ギリシア語2
白根 裕里枝Yurie SHIRANE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2021 |
授業コードClass code | A2271 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 木5/Thu.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | ○ |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
The aim of this course is to help students acquire an understanding of the basics of classical Greek grammar.
After two semesters, students will be able to understand the outline of the classical Greek grammar and prepared to read classical Greek texts with the aid of dictionaries and grammar books.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では、古典ギリシア語の基礎文法を学ぶことを目的にしています。古典ギリシア語は、主としてB.C.5世紀前後の古典期のアテナイを中心に哲学や歴史書などの散文に用いられた言語です。ヨーロッパの諸言語の元になる言語で、古典ギリシア語の知識があると、ラテン語、フランス語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、英語などを学ぶ上で、その体系的理解に大いに役に立ちます。また、西洋文学の源をなすホメロスの『イリアス』や『オデュッセイア』、哲学の源であるプラトン(ソクラテス)の対話篇や、アリストテレスの諸著作、そして新約聖書などが書かれたこの言語を学ぶ意義は大変に大きなものです。数学や科学で使われるギリシア文字の∑πγβθμや、時計のΩオメガ、シンポジウム、シンフォニー、オーケストラ、銀河鉄道 999のメーテル、エヴァンゲリオン、胃腸薬のエビオスも、もとはギリシア語で、現在でもいろいろな場面でギリシア語に出会うことと思います。ギリシア語を学んでみたいという意欲ある学生の参加を望みます。
到達目標Goal
授業では、まずはギリシア語を読めるようになること、そして、ギリシア語の基本的な構造を理解して、自分で辞書や変化表を調べて、単語の意味を確実に捉え、基礎的な文を読んだり、古典の名文句などの内容を読んで理解できるようになることを目的としています。
できるだけ、ギリシアの古典のなかから格言や平易な単文を選んで併読し、実際のギリシア語に親しみ、味わい、古典を読む喜びを共有したいと思います。哲学科の学生は、まずギリシア語を学ぶことから哲学を始めてほしいですし、また、法学や歴史・文学・経済など他専攻の学生も、在学中に一度はこの言語に挑戦していただきたい。というのも、他の科目は自分で本を読んで学ぶこともできますが、ギリシア語だけは、大学を出てしまうと、自分で学ぶこともよそで学ぶことも難しいからです。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
下記のテキストを用いて、全くの初歩から文法を学び、語形変化を記憶し、練習問題を解くという形で、この美しい言語を理解する力を養ってゆきます。毎回「補助解説プリント」を用いて、問題の解き方のポイントなどを詳しく解説します。学生は「書き込み用プリント」を用いて、単語の意味などの丁寧な下調べをすることができます。毎回、練習問題を解いてもらい、対面授業の場合は、文法的説明をもう一度一緒に学んだ上で、練習問題の解答を丁寧に解説することによって理解を深めてゆきます。オンラインの場合は、主として資料の配布と音声ファイルで授業を進めます。課題はできるだけ添削をして返します。動画による解説も予定しています。
*前年度までの教科書(『古典ギリシア語初歩』水谷智洋著、岩波書店)はオンラインで独習に近い形で学ぶには難しいので、今年度は教科書を下記のものに変えます。急遽、プリントなどを用意する予定です。ハードですが易しいので、毎回3課ずつ進めば最後までできると思います。奇数の問題、偶数の問題だけでもよいので、付いてきてください。通年での履修が望ましいです。必ず前期から履修してください。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
秋学期
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回:春学期の復習
動詞、名詞変化の基礎
第2回:不定法と第三変化の名詞4
39.不定法1
40.不定法2
41.第三変化の名詞4
第3回:関係代名詞と動詞の希求法
42.関係代名詞
43.動詞希求法
44.動詞希求法2
第4回:第三変化の形容詞、名詞、約音動詞
45.第三変化の形容詞2
46.約音動詞の希求法
47.第三変化の名詞5
第5回:分詞、第三変化の名詞
48.分詞1
49.分詞2
50.第三変化の名詞6
第6回:分詞、形容詞の比較、希求法
51.分詞3
52.形容詞の比較
53.動詞希求法2
第7回:形容詞、副詞の比較、条件文
54.形容詞の比較2
55.条件文2
56.副詞の比較
第8回:命令法
57.命令法
58.命令法2
59.命令法3
第9回:間接話法、動詞的形容詞
60.間接話法1
61.間接話法2
62.動詞的形容詞
第10回:間接話法と否定詞、mi動詞変化
63.間接話法3
64.否定詞
65.mi動詞変化1
第11回:mi動詞変化
66.mi動詞変化2
67.mi動詞変化3
68.mi動詞変化4
第12回:mi動詞変化、格の用法
69.mi動詞変化5
70.mi動詞変化6
格の用法、冠詞について
第13回:まとめと復習1
長文講読練習1
第14回:まとめと復習2
長文講読練習2
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回、練習問題の解答のための学習時間を必要とします。本授業の準備学習・復習時間は、各2〜3時間程度を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
『ギリシア語入門 新装版』田中美知太郎、松平千秋著、2012
参考書References
『しっかり学ぶ初級古典ギリシャ語』堀川宏著、ベレ出版、2021
成績評価の方法と基準Grading criteria
平常点評価。語学の授業ですから、毎回の予習と出席(課題の提出)による、練習問題の解答を重視します。対面授業の場合は、毎回、前に出て黒板に解答を書いてもらいます。(出席・課題の提出70%、毎回の解答の出来具合30%)。練習問題を訳せるように毎回準備して、解答することを最後まで続けた者に対して評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学ぶ機会の少ない古典ギリシア語という新しい言語を覚えることは、難しいけれど、意外にも、声を出して暗唱したり、変化を唱えるのも楽しいらしい。オンラインの場合は制約もあるが、むしろ、じっくり取り組めたと思う。基礎から、丁寧に分かりやすく教えるので、ぜひ最後まで挑戦してもらいたい。
その他の重要事項Others
ギリシア語習得はたしかに難しいかもしれませんか、語学はのめり込むとおもしろく、大学で本当に勉強したという実感を持てるでしょう。とはいえ、ギリシア語を読むのは意外に簡単ですし、練習問題の内容も、現代の私たちが忘れた、古典的教養に満ちあふれた格言などが古典文化そのものへと誘ってくれます。言葉の船に乗って一緒に古代への旅にでましょう。