通信教育部(通信学習)School of Correspondence Education (Correspondence Learning)
MAN300TF(経営学 / Management 300)財務会計論ⅠFinancial Accounting I
教科担当責任者 / Instructor in charge of class:川島 健司Kenji KAWASHIMA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(通信学習)School of Correspondence Education (Correspondence Learning) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当者Instructor name | 川島 健司 |
科目種別Class Type | 通信学習(リポート・試験) |
履修学年Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 経済学部 経済学科 専門教育科目 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
The purpose of this class is (1) to learn basic concepts in bookkeeping skills and financial accounting practices, and to consider how to express economic activities in financial statements using those skills and concepts, and (2) consider the usefulness of financial accounting information while inferring the actual state of corporate activities using financial statement analysis techniques and concepts of corporate finance.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
【学習の到達目標】Goal
この授業の目的は、①簿記の技術と会計学における基礎的な語彙(概念)を習得し、その技術と語彙を用いて、経済活動をどのように会計的に表現しうるかを考察し、適切な財務諸表を作成する能力をつけること、および②財務諸表分析の技法とファイナンスの知識を用いて企業活動の実態を推論しながら、財務会計情報の有用性について考察することである。
【この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)】Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
この授業の目的は、①簿記の技術と会計学における基礎的な語彙(概念)を習得し、その技術と語彙を用いて、経済活動をどのように会計的に表現しうるかを考察し、適切な財務諸表を作成する能力をつけること、および②財務諸表分析の技法とファイナンスの知識を用いて企業活動の実態を推論しながら、財務会計情報の有用性について考察することである。
【授業で使用する言語】Default language used in class
日本語 / Japanese
【科目の概要】Method(s)
本授業では財務会計を財務諸表の「作り方」と「使い方」の両面から考察する。財務諸表の作り方の考察では、取引の実態を知り、簿記の技術を学び、会計処理の手続きに関する基本的な原理・原則や思考法を学ぶことが必要である。一方、使い方を考察するには、伝統的な財務諸表分析の技法を知り、さらには企業価値の評価に必要な基礎的なファイナンスの知識を習得して応用する経験が必要にある。そこで本授業では、財務諸表の理解に必要な諸要素である「複式簿記」「会計学」「財務分析」「価値分析」について、それぞれのもっとも基礎的な内容と各要素間の相互関係について解説し、財務会計について総合的に理解することを目指す。
授業全体は以下の4つのパートに分割する。第1部「複式簿記」(第1回〜第3回)、第2部「会計学」(第4回〜第6回)、第3部「財務分析」(第7回〜第9回)、第4部「価値分析」(第10回〜第12回)。第1部と第2部は財務諸表の作り方であり、財務会計論Ⅰで学習・考察する。第3部と第4部は財務諸表の使い方に関する内容であり、財務会計論Ⅱで学習・考察する。なお、第4部の基礎的なファイナンスの内容は、財務諸表の読み方のみならず、近年では財務諸表を作成するためにも必要な知識である(例えば、社債償却、リース会計、減損会計、退職給付会計、ストック・オプション会計等)。
具体的には以下の内容について学習する。
・会社経営と財政状態:会社の経営に関わる利害関係者との権利・義務の関係を財政状態として記録し、貸借対照表を作成する方法を学ぶ。貸借対照表から利益を計算する「財産法」という利益計算式を理解する。
・収支計算と損益計算:現金の記録と要約である収支計算を基礎に、経営の成果・努力の観点から「損益法」という利益計算式を学ぶ。その利益計算から貸借対照表を導出する過程を理解する。
・複式簿記の方法:財産法と損益法を結合させて複式簿記の原理を導出し、収支計算書、損益計算書、貸借対照表の3書類を効率的に作成するための体系的な記録と要約の方法を学ぶ。
・利益計算の会計:利益の概念について、会計に期待される役割や機能の観点から考察したうえで、利益計算の方法や、その構成要素である収益と費用の認識・測定の考え方について理解する。
・資産の会計:資産の基礎概念を理解したうえで、その認識・測定の考え方について考察する。時価評価(有価証券)、原価配分(固定資産)、繰延処理(税効果会計)の具体例について学習する。
・負債と資本の会計:負債と資本の基礎概念を理解したうえで、会計的負債としての引当金や、準備金と剰余金の概念整理、新株予約権の処理などについて学ぶ。また、連結財務諸表の考え方も学習する。
【成績評価基準】Grading criteria
最終成績は単位修得試験により評価する。
【テキスト名および詳細】Textbooks
【必須図書】①川島健司『起業ストーリーで学ぶ会計』中央経済社, 2021年, ¥3,600+税。
【参考図書】②桜井久勝『財務会計講義』中央経済社(最新版)購入は任意。
単位修得試験、およびリポート設題は、基本的に上記①のテキストに準じる。②の購入は任意とする。財務会計論Ⅰの範囲は、①のテキストを二分したうちの前半であり、具体的には第1部「複式簿記|財務諸表を作成する」・第2部「会計学|会計処理を考察する」である。複式簿記とあるが、日商簿記検定等の受験書の内容とは異なり、考察することに主眼をおく。暗記の学習からは解放されるはずである。
【テキスト①と②の対応関係】下記、左側が①:右側が②を表す。
第1章:第2章の第2節
第2章:第2章の第2節
第3章:第2章の第2節
第4章:第2章の第2節、第12章
第5章:第2章の第3節、第4章の第1節・第2節、第6節
第6章:第4章の第3節、第5章
第7章:第10章、第11章、第13章
第8章:第7章の第3節(棚卸資産の原価配分)、第8章の第5節(リース会計)、第10章の第3節(税効果会計)
第9章:第12章
第10章:第12章
第11章:第5章の第5節、第12章
第13章:第8章の第4節(減損会計)、第10章の第5節(退職給付会計)
【学習指導、注意点等】Work to be done outside of class (preparation, etc.)
通信学習のリポートに添削・講評でフィードバックする。リポート作成にあたっては、テキストを学習することはもとより、「設題総覧」にあげた参考文献、あるいはその他の文献を利用しながら、単なる引用にとどまることなく、設題の趣旨をくみ取って、自分自身の意見を述べること。