通信教育部(通信学習)School of Correspondence Education (Correspondence Learning)
LAW400TB(法学 / law 400)民事訴訟法Code of Civil Procedure
教科担当責任者 / Instructor in charge of class:倉部 真由美Mayumi KURABE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(通信学習)School of Correspondence Education (Correspondence Learning) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当者Instructor name | 倉部 真由美 |
科目種別Class Type | 通信学習(リポート・試験) |
履修学年Grade | 4 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 法学部 法律学科 専門教育科目 |
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Outline (in English)
This course focuses on Civil procedure law. We will study the procedures, principles, and rules that courts in Japan use to resolve civil disputes under civil procedures.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
【学習の到達目標】Goal
(1)民事訴訟手続の全体の流れを理解する。
(2)民事訴訟手続を支える基本理念を理解する。
(3)民事訴訟手続における個別の問題について、これまでに展開されてきた学説の議論および判例の考え方を理解する。
(4)民事訴訟手続に関する具体的な事例に、適切な条文を適用し、上記の到達目標に掲げた内容を踏まえて、基本的な解釈論を自ら展開する。
【この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)】Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
(1)民事訴訟手続の全体の流れを理解する。
(2)民事訴訟手続を支える基本理念を理解する。
(3)民事訴訟手続における個別の問題について、これまでに展開されてきた学説の議論および判例の考え方を理解する。
(4)民事訴訟手続に関する具体的な事例に、適切な条文を適用し、上記の到達目標に掲げた内容を踏まえて、基本的な解釈論を自ら展開する。
【授業で使用する言語】Default language used in class
日本語 / Japanese
【科目の概要】Method(s)
広い意味で用いられる民事訴訟法には、六法に載っている民事訴訟法、民事保全法、民事執行法、破産法などが含まれ、この意味での民事訴訟法は民事手続法と呼ばれることもある。この科目が学習の対象とするのは、このなかに含まれる狭い意味での民事訴訟法であり、基本的に民事訴訟法と民事訴訟規則を扱う。民事訴訟法は、私人の間で民事上の紛争が生じた場合に、裁判所の判決による解決を図ることを目的とした民事訴訟手続(判決手続ということもある)について定めている。
例えば、あなたが友人にお金を貸していたところ、約束の弁済期日にお金を返してくれないという場合を考えてみよう。あなたはその友人を相手にお金を返せ!と訴えようと思うかもしれない。このような場合に、どこの裁判所に訴えるのか、どういう請求をするのか、証拠とは何を意味するのか、裁判官はどのように審理するのか、判決はどのような効力をもつのか、判決に不服の場合さらにどのような手続をとればよいのかなど民事訴訟手続を進める上で必要なことが山ほどあるのである。
この科目では、各論として、まず最初に民事訴訟手続の開始から終了までの基本的な手続を学ぶ(第一審手続)。次に、応用編として、複雑な訴訟形態、不服申立手続、および、簡略な手続について学ぶ。
さらに総論として、民事紛争の解決制度、司法制度の中での民事訴訟、および、民事訴訟制度の現代的課題について学ぶ。
【成績評価基準】Grading criteria
最終成績は単位修得試験により評価する。(ただし、リポート学習もしっかり行うこと。)
【テキスト名および詳細】Textbooks
指定市販本『民事訴訟法』第7版(有斐閣Sシリーズ)、有斐閣、上原敏夫・池田辰夫・山本和彦、2017年、¥1,700+税
【学習指導、注意点等】Work to be done outside of class (preparation, etc.)
通信学習のリポートに添削・講評でフィードバックする。 民事訴訟法に限らず、法律学の学習は、教科書や体系書を1回通読して全体を十分に理解することは難しい。このことを覚悟の上で、辛抱して、繰り返し教科書等を読み返してほしい。まずは、細かい点、わからない点にこだわらずに、ざっと全体を読んで、民事訴訟手続の全体的な流れを大まかにつかもう。その際には、テキストの第1章はあとまわしにして、第2章から読んでもよい。なぜなら、総論は、民事訴訟手続の全体を学習した後のほうが、理解しやすいからである。
なお,テキストを通読する前に,福永有利=井上治典著・中島弘雅=安西明子補訂『アクチュアル民事の訴訟』(有斐閣,補訂版,2016年)や山本和彦『よくわかる民事裁判ー平凡吉訴訟日記』(有斐閣,第3版,2018年)を一読することを強くお薦めする。いずれも民事訴訟手続の具体的な流れを小説風に解説する本であり,いずれか一冊を読めば,民事訴訟の第1審手続の概要を具体的に把握することができるであろう。
次に、手続の段階ごとに、発展的な学習に挑戦してもらいたい。この段階では、指定するテキストだけではなく、必要に応じて、より詳しい教科書や参考文献を読むことが望ましい。教科書は、実際に図書館や書店などで手にとって選ぶことをおすすめする。参考文献として、判例については、高橋宏志=高田裕成=畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選〔第5版」』(有斐閣、2015年)、個別の論点については、伊藤眞=山本和彦編『民事訴訟法の争点』(有斐閣、2009年)を挙げておく。
学習に際して、丁寧に条文を参照し、条文を起点として理解する習慣を身につけることが必須であることは,民事訴訟法の学習に限られない。