人文科学研究科Graduate School of Humanities
PHL500B1(哲学 / Philosophy 500)哲学基礎研究ⅡStudy on Element of Philosophy Ⅱ
板橋 勇仁
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 人文科学研究科Graduate School of Humanities |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | X0047 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期集中/Intensive(Fall) |
曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 哲学専攻(修士課程)-専門科目 |
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Outline (in English)
This course enhances the development of students’ skill in reading Arthur Schopenhauer's "Die Welt als Wille und Vorstellung, Band 1." At the end of the course, students are expected to acquire their own consequent interpretation. Before each class meeting, students will be expected to have read the relevant chapters from the text. Your required study time is at least four hours for each class meeting. Final grade will be calculated according to the in-class contribution(100%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
ショーペンハウアー哲学研究。ショーペンハウアー研究では、近年、欧米圏でも日本でも従来の解釈が誤解に基づくものとして大きく修正されてきている。「意志」とは実体であり「意志の否定」とはこの実体の消滅であるという解釈は、恣意的なものにすぎないことが明らかになってきている。ただし「意志」と「表象」との関係、意志の自由、意志の否定における倫理と宗教の関係など、彼の哲学の主要な思想は、いまだ充分に明らかになったとは言えない。本授業では、主著である『意志と表象としての世界 正編 Die Welt als Wille und Vorstellung, Band 1』(第三版)を講読していく。講読箇所を吟味し議論していくことで、受講者が最新の研究成果をふまえつつ彼の思想の内実と射程とを把握することを目的とする。とくに西欧哲学史における彼の思想の位置を測定することに注力し、そのことでショーペンハウアー哲学の意義を受講者なりに解釈できることをめざす。邦訳を用いつつ適宜原典を参照する予定であるが、受講者の希望に応じる。
到達目標Goal
ショーペンハウアー哲学を専門にするかどうかにかかわらず、各自の研究会・学会における口頭発表や論文発表において、自身の問題意識と考察の筋道に即してショーペンハウアー哲学を援用できる。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
授業計画に示す毎回の講読箇所について教員から説明した後、問題を提起し受講者とともに解釈について議論する。受講者との相談のうえで、受講者にレジュメを作成してもらいそれを元に議論することも試みる予定。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第1節〜第4節
表象としての世界の思想についての検討
第2回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第5節〜第10節
身体性の思想についての検討
第3回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第11節〜第16節
理性と悟性の思想についての検討
第4回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第17節〜第20節
身体と意志の思想についての検討
第5回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第21節〜第24節
意志のアナロジーの思想についての検討
第6回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第25節〜第29節
意志としての世界の思想についての検討
第7回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第30節〜第35節
イデアの思想についての検討
第8回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第36節〜第41節
イデア認識と藝術の思想についての検討
第9回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第42節〜第52節
諸藝術の体系の思想についての検討
第10回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第53節〜第55節
意志の叡智的性格の思想についての検討
第11回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第56節〜第61節
意志と生の苦悩の思想についての検討
第12回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第62節〜第67節
意志の否定の倫理についての検討
第13回[対面/face to face]:『意志と表象としての世界』第68節〜第71節
意志の否定の宗教についての検討
第14回[対面/face to face]:総括
総合的討論
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備・復習時間は、講読箇所の事前予習など、各4時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
『意志と表象としての世界 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ』(中公クラシックス)
『Die Welt als Wille und Vorstellung, Band 1』(Suhrkampほか)
参考書References
板橋勇仁『底無き意志の系譜 ショーペンハウアーと意志の否定の思想』
高橋陽一郎『藝術としての哲学 ショーペンハウアー哲学における矛盾の意味』
伊藤貴雄『ショーペンハウアー 兵役拒否の哲学』
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業内での講読箇所についての解釈や討論への取り組み(100%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度新規科目につきアンケートを実施していません
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
集中講義のため、授業開始前に受講者と連絡を取り合うことを予定しているので、学習支援システムにて授業登録を行うこと
担当教員の専門分野等
近代ドイツ超越論哲学・日本哲学
『西田哲学の論理と方法』
『歴史的現実と西田哲学』
『底無き意志の系譜』
『こわばる身体がほどけるとき』