スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
HSS400IA(健康・スポーツ科学 / Health/Sports science 400)専門演習ⅢSeminar III
山本 浩Hiroshi YAMAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | M5226 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 年間授業/Yearly |
曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
科目種別Class Type | 演習 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 4 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
専門教育科目 専門演習 |
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Outline (in English)
Intensive Seminar for fourth graders. The field would be media, journalism, communication, sports organization. While setting your own theme, surveying, collecting information, analyzing, based on the methodology delved down by the research in the seminar Ⅱ, writing a graduation thesis and producing a slides work as presentation.
To take up the theme that you were studying in your seminar I, repeatedly researching during the seminar Ⅱ, which has been holding since high school students, it could help you strongly with multifaceted and deeper logic on your thesis.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
4年生を対象とした集中授業で、メディア、ジャーナリズム、コミュニケーション、競技団体組織論を主たる分野として研究活動をする。自分のテーマを設定し、調査・情報収集・分析をしながら、これまで積み上げてきた研究や専門演習Ⅱで掘り下げた方法論をもとに、学術的な論文執筆、および発表としてのプレゼンテーション作成を目的とする。
自らの進路の延長上、あるいは専門演習Ⅰに始まり、専門演習Ⅱで繰り返し追いかけてきた事象、高校生の頃から持ち続けている疑問など、自らに近いテーマを取り上げることが、多角的でより深い論理を展開する助けとなる。
到達目標Goal
テーマのとらえ方を表面的に終わらせない。ネット・活字・番組など受動的な情報をもとに論理を構築するばかりでなく、現場に足を運び、人に話を聞き、必要なサンプルを収集し、情報を分析し、言語化するという能動的なアクションを加えて、より深い成果に結びつける。
①早い段階での工程表の設定②テーマの決定と論文執筆の進め方の把握③先行研究選択と分類、評価④調査・研究方法の検討と確定⑤調査・研究⑥執筆から検証、さらにアブストラクト、キーワード抽出、そしてプレゼンテーション制作へと進む。
最低目標は、本論で20000字を超えること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」「DP6」「DP7」「DP8」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
序盤は集中講義の形式で、軌道に乗り始めたら随時定期指導を基本原則とする。追いかけた研究テーマを、いったん下がった位置からもう一度見渡すことが重要で、なお自分で実際に現場に足を運んで更に深く掘り下げることも忘れないこと。構築した理論に基づき予め想定したイメージと、現場で発見した事実との間にギャップが生じた場合、それをどう調整するのか深く検討する。スポーツ固有の環境下で得られるいろいろな体験を通じて、自分なりの視座を醸成しながら研究を仕上げる。何度も繰り返す直接のやりとりの中で、進捗具合の確認をする。広い裾野、整然とした積み上げ、そして揺るぎない書きぶりで成果を示す。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:テーマとスケジュールの確認
3年次に設定したテーマの輪郭を改めてチェックし、スケジュールを再確認する。
2[対面/face to face]:調査・研究の道筋と千個研究分析
どのような方法論を採るべきか、深く検証し可能性を探る一方で先行研究の検証に取りかかる。
3[対面/face to face]:工程表の製作
国内外の情報源や人脈を整理し、研究の流れや道筋を決定する。工程表の提出は必須である。
4[対面/face to face]:先行研究分析
先行研究を読み込んだ結果を提示し、それを検証する。仮説の実証に必要な調査、インタビューなどがあれば、その組み立てにかかる。
5[オンライン/online]:調査・研究①
調査、研究、文献購読を継続する。
6[オンライン/online]:調査・研究②
調査、研究、文献購読を継続する。必ず工程表にチェックをかける。
7[オンライン/online]:中間報告①
調査、研究、文献購読の延長上で、文献の分析のあり方を問う。
8[オンライン/online]:中間報告②
調査、研究、文献購読を継続しながら、法・経済・政治との関わりをチェックする。
9[オンライン/online]:中間報告③
調査、研究、文献購読を継続しながら、社会の要請に目を向けた分析を行う。
10[オンライン/online]:継続研究①
問題点や発見の整理を経て、国外他研究者の論文をベースに調査・研究の修正、継続を続ける。
11[オンライン/online]:継続研究②
問題点や発見の整理を経て、メディアの論調、国内の専門家の著作などにより調査・研究の修正、継続を続ける。
12[オンライン/online]:修正報告①
修正点、不明事象のありなしをチェックする。
13[対面/face to face]:修正報告②
修正点、不明事象、新たに明らかになった点をチェックし手を加える。
14[対面/face to face]:プレゼンテーションと相互議論、夏休みの計画起案
ここまでの研究の成果をプレゼンにまとめ、卒論執筆者同士で互いに議論を深める。
15[対面/face to face]:進捗状況報告①
全体像を検証しながら、夏休みの研究計画と課題を規定する。
16[オンライン/online]:進捗状況報告②
夏休みを経て得られた新たな状況を加味し、報告する。必要があれば軌道修正にかかる。
17[オンライン/online]:継続研究③
研究を論文構成の理想型を意識して継続する。
18[オンライン/online]:継続研究④
アブストラクトを中心に全体像の捉え直しをする。
19[オンライン/online]:継続研究⑤
論文に引き込んだ表やデータの論旨との整合性を意識して研究を継続する。
20[オンライン/online]:継続研究⑥
同系論文との比較で不足する軸を確かめながら、研究を継続する。
21[対面/face to face]:中間報告④
研究成果を交互に発表し、演習生同士の意見交換を行う。
22[対面/face to face]:最終検証①
素材、情報、引用などに矛盾や自家撞着がないか確認する。
23[オンライン/online]:最終検証②
構成に無理がないかチェックをする。
24[オンライン/online]:最終検証③
結論に至るまでの論理構成のチェック。引用や出典に関する表記の確認をする。
25[オンライン/online]:審査と発表①
研究発表の確認と質疑応答を進める(複数名)。
26[オンライン/online]:審査と発表②
同僚学生の意見集約をした上で研究発表の確認と質疑応答(複数名)を進める。
27[対面/face to face]:審査と発表③
批判的な指摘に答える形で研究発表の確認と質疑応答(複数名)を進める。
28[対面/face to face]:審査と発表④
最終提出に向けた研究発表の確認と質疑応答(複数名)を続ける。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
卒論執筆には、テーマの設定によって時間的なずれが生じることがある。早め早めの対応が、優れた論文執筆の基本的な要件だと理解しなければならない。うちに籠もらず、様々な関連組織やグループと積極的に接触の機会を持つことが肝要だ。ひとつに限定せず、多方面からそれを眺め渡せるような環境下に自分を置くことも重要で、演習という形だけにとらわれず随時担当教官とコンタクトを取りコミュニケーションを図ることが欠かせない。
ジャーナルな視点で、研究テーマに関わる記事・論文などには必ず目を通しておくこと。本授業の準備学習・チェックの時間は最低各 2 時間 を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
個々の研究テーマにしたがって、それぞれに勘案する。
参考書References
海外の文献なども積極的に視野に入れる。インターネットの英語への翻訳ソフトを使えば、何語で書かれていようとそれなりの内容がつかめるようになる。国会審議の検索、最高裁の判例検索など、社会の考え方や視点に常に注意を払いながら進めること。
成績評価の方法と基準Grading criteria
主たる成果は、プリントアウトした通常の論文の形式とする。ただし新型コロナウィルスの影響の下がることを前提とするため、デジタル素材での形式も考慮に入れる。副たる成果として、途中経過にスライドソフトなどを使ってプレゼンテーションを求める。自分なりの哲学があって、適切な引用やインタビュー情報を十分に咀嚼し、論理的整合性を保ちながら取り込めているかどうかが鍵である。一方的であったり、思い込みに資料を強引にあわせるような論法に陥らないだけでなく、誰もが知っているような当たり前の結論だけで満足しないことが肝要と心得たい。
評価配分:卒業論文80% プレゼンテーション作成10% 工程表 10%。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
「先行研究」に対する意識。「工程表」への手際の良い取り組みが、悔いの残らない卒論執筆につながっていく。ここがクリアできれば、あとは強い探究心とこれまでの積み重ねでそれなりの推力を発揮できる。後手後手に回りがちな卒論への取り組みを、早めの刺激を用意しながらエンジンの回転数を上げていきたい。
特に遅くなりがちなのは調査である。卒論に取り組む学生がそれぞれに違ったテーマで学部の内外にわたって調査を集めにかかる。スタートが遅れれば、書き込む側のエネルギーが失われた状態に陥らないとも限らない。自らのテーマを繰り返し議論の俎上にあげ、意見の交換を増やして検証、分析、修正などのチャンスを増加させる。統計手法に関する知識も欠かすことができない。
新型コロナウィルスの影響がどの程度尾を引くのか、現段階で読み切るのは不可能である。オンラインによる演習が中心になる可能性も否定できない。現場に足を運べない分、調査や現地確認など思ったようにいかないことも想定しておかなければならない。早め早めの指導を心がけたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
出校のチャンスが増えてくれば、研究室で随時スクリーンを使っての検証ができる。その際には必要に応じて、パソコンやメモリーチップなどを持ち歩くことを勧める。工程表の作成だけでなく、いつどのタイミングで指導教官のチェックを受けるのか、あらかじめ予定を立てて申告する。本来は学生の側からの申告が前提だが、期日については担当教官からの指示も準備しておきたい。
その他の重要事項Others
ⓐ引用に対して、必ず出典やURLをすぐその場で残しておくことⓑ写真や材料をことあるごとに集めておくⓒ人の声を聞いたら、いつどこで誰に聞いたかを含め、メモを取っておく。そうしたデータが、論文の執筆で大きな助けになる。専門演習Ⅰ・Ⅱの講義に顔を出し、後進のゼミ生にも強い刺激を与えるよう求めたい。
とかく、論文制作への取りかかりが遅れがちになる。就活など、別の活動に気持が傾くからだろうが、論文のテーマを自分の将来設計と連動させられるようであれば、これから先進む企業や組織から独自の視点を引き出すことが可能になる。その意味で、テーマ設定には熟考を求めたい。執筆方法に迷いや不安が生じた場合は、担当教官ないしは図書館のアシストを積極的に活用すること。
「高等教育の負担軽減制度に係る『実務経験のある教員によ授業配置』関する対応」
法政大学専任教員になる前に32年間にわたって放送の現場に従事。スポーツ報道、スポーツメディアの現場経験は、国の内外を問わず豊富に所持している。そこで得た知見を元に、活字や番組に現れない現実社会の構造を見据えた上での指導を実施する。
特記事項
去年はキャンセルになったが、今年は現段階で10月、11月の2ヶ月間、ドイツ人客員教員が週2回のペースで特講を設定することになっている。英語での講義だが、メディアに関わる卒論執筆者は、授業に参加することを強く勧めたい。広い視野から生まれた世界観を学ぶとともに滅多にないチャンスを有効に使ってもらいたい。
研究テーマに関して
ある時期、就活との同時並行は避けて通れない。内定を受けた場合には、その先の世界に自分の研究を重ね合わせることができるのかどうか検討してみる。少しでも重なる部分があれば、意欲的な研究を引っ張る牽引車になってくれることがある。