スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
HSS300IA(健康・スポーツ科学 / Health/Sports science 300)専門演習ⅡSeminar II
山本 浩Hiroshi YAMAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | M5126 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 年間授業/Yearly |
曜日・時限Day/Period | 水5/Wed.5 |
科目種別Class Type | 演習 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 3 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
専門教育科目 専門演習 |
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Outline (in English)
A student who has already experienced the seminar I could capture sports with a larger world view. Students who participate in seminar Ⅱ should broaden their horizons to the seminar Ⅲ and try to extract a future theme of their studies. They find there some fundamental principles: ① introduction with good comprehension ② easy-to-understand composition ③ fresh information ④ development not to be got weary ⑤ convincing logic and ⑥ originality.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
既に専門演習Ⅰを経験した学生による専門演習Ⅱは、演習Ⅰで培った力を元にさらに大きな世界観でスポーツを捉えるところに重心を置く。「メディア」「スポーツの社会問題」「スポーツ組織のありよう」などが研究テーマの守備範囲に入る。専門演習Ⅱに参加する学生は専門演習Ⅲを見据え、「将来取り組むテーマ」をより具体的に抽出することを勧めたい。となれば「何に取り組むのか」を土台に、「どう取り組むのか」に意識を置くことだろう。
演習ⅠとⅡに共通する要素は、「厳しく突き詰めて得た持論を外に向かって展開する」ところにある。大切にするのは意見のぶつけ合いで、ディベートを集中的に取り込み、持論の提示、他者の意見の理解、そしてさまざまな情報を材料に、問題解決のために取るべき施策の評価に時間を費やしたい。
到達目標Goal
専門演習Ⅰで身につけた手法を元に、揺るぎない指摘、説得力のある論理展開を身につけること。そのためには取り組むテーマを分析・検討した上で、関連する資料やデータを十分に精査していかなければならない。
目指すべきは、ⓐ矛盾のない資料の選択や抽出法の獲得ⓑ対立意見を十分に検討し、採否の判断能力の向上ⓒ説得力のある論理構築法の習得ⓓ具体事例をおろそかにせず、全体を目指す力、そしてⓔ完成度が高く力のある論文を書く能力を獲得することである。
専門演習Ⅰからのグレードアップで特に目指したいのは緻密な論理の構築で、そのためには多くの時間とエネルギーを割く心構えを持たねばならない。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」「DP6」「DP7」「DP8」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
状況を見極めての判断になるが、基本は対面での演習を想定している。三密にならないように気を配りながらも、同じ空間にいてこそ得られる、専門演習らしいやり取りができることを期待している。
専門演習Ⅱは、あくまで学生主体の授業である。参加者は専門演習Ⅰから大きな隔たりを感じないかも知れないが、要求水準は更に高い。授業の中で求められるのは①積極的なリーダーシップの発揮②後進の手本となるような研究成果の発表③幅広いジャンルに対する知見や斬新なものの見方の提示である。初めて専門演習の世界に入ってくるⅠの学生たちの期待は大きい。経験を生かして、Ⅰの学生たちに、あるときは厳しくあるときは寛容に、自身の研究の成果はわかりやすくなお深く対応する。リーダーシップを随所に発揮しながら、専門演習Ⅱの学生達が軸になって演習を回していく。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:ガイダンス 演習生Ⅱの自己紹介
自己紹介では、演習生Ⅱらしく、焦点を定めた見本となるべき紹介が求められる。連絡系統の確認をする。
2[対面/face to face]:プレゼンテーションの見方、聞き方、考え方、
ディベートの基礎を振り返る。
演習生Ⅱの代表者数人によるプレゼンテーション見本を見せる。意見交換、ディベートの要件把握をする。
3[対面/face to face]:素材のあり所と押さえ方への工夫。
テーマを追求するのに当たって、材料のあり所、テーマを巡る選択肢の場所探し、そしてアプローチの方向を検討する。
4[対面/face to face]:プレゼンテーション制作
演習生Ⅰの制作をサポートする。それぞれが演習Ⅰで獲得した手法を披瀝する。
5[対面/face to face]:プレゼンテーション発表から意見交換。
前週に制作したプレゼンテーションをスクリーンで発表しその後、意見交換から過不足の検討に至る。
6[対面/face to face]:調査・インタビュー・素材抽出
素材を集める際に使われるひとつの方法がインタビューやアンケートで、その重みや考え方を議論する。
7[対面/face to face]:論文の分析、書き方
先行研究のとらえ方、目次、アブストラクト、章立てなど論文執筆の手法を内外の論文や記事を参考にしながら確認する。
8[対面/face to face]:プレゼンテーション:社会は何を求めているか。
話題になっているスポーツ界のトピックを取り上げ、自分なりの分析をPPTで制作する。その際に、対立するアイデアを十分に取り込む技法を習得する。
9[対面/face to face]:プレゼンテーションからディベート:経験を積んだプレゼンターの視点。
前週制作のPPTを演習生Ⅱの代表数人が提示、その後、ディベート形式で議論する。
10[対面/face to face]:図書館文献検索法研修
多摩図書館で、文献検索と論文執筆法の講習を受ける(予定/日程変更の可能性あり)。
11[対面/face to face]:スポーツの常識/非常識
複数のメディアを比較しながらそれぞれの主張の違い、その背景を検証する。演習Ⅱの受講生は複数のメディアにあたること。
12[対面/face to face]:プレゼンテーション制作:歴史を隔て、大陸を違えて考える。
海外の論調を取り入れて、これまでの主張を改訂する。その際に年月の経過がどのような論調の違いを生んできたかにも注意を払う。
13[対面/face to face]:プレゼンテーション制作:独自の資料とその分析。
アンケートや調査の結果を統計処理して、自分の主張の柱のひとつに取り込む。
14[対面/face to face]:春学期の総括
演習時に与えるテーマで課題を作成する。前年に経験した演習Ⅰの成果を思い返し、演習Ⅱらしくうまく昇華させること。
15[対面/face to face]:夏課題総括:テーマの正当性に重心を置いて。
春学期に設定しておいた夏課題の成果を発表する。演習Ⅰの受講生から始めるプレゼンテーションを厳しい観点で見る。
16[対面/face to face]:夏課題総括:独自の視点
あらかじめ設定しておいた夏の課題の成果を発表する。自分の作り上げてきたスポーツ観を大切にする。
17[対面/face to face]:夏課題総括:主張と切り替え
夏の課題の成果を発表する。特にプレゼンテーションの中の論理の切り替えに注意を払う。
18[対面/face to face]:プレゼンテーション制作:「組織の仕組みと現代性」
プレゼンテーションに登場したスポーツシーンに視点を据え、それと関わる組織や団体の考え方を検証する。
19[対面/face to face]:プレゼンテーション発表:課題に関して甲論乙駁(こうろんおつばく)
Aが指摘する「課題」はBにとっても「課題」なのか。課題の捉え方を議論する。
20[対面/face to face]:プレゼンテーション発表:膨大な資料、適切な選択
制作にかかっていたものを発表する際に、取り上げられた資料以外にどんなものがあってなぜ排除されたのかを議論する。
21[対面/face to face]:プレゼンテーション発表:自分の結論を急がない。
論理を追って結論に達するのではなく、結論ありきのプレゼンテーションになっていないか。一つ一つを丁寧にたぐり寄せる。
22[対面/face to face]:プレゼンテーションとディベート:意味のある改善、大局観からの主張。
前週の改訂版をプレゼンする。意見や主張の多様性の中で自らの視点を過(あやま)たない。
23[対面/face to face]:プレゼンテーションとディベート:メディアを探る。
前々週から改訂してきたプレゼンを振り返り、同様の報道をメディアの中に求める。テーマが似ていると言うだけでなく、論理構成に近いものを探り出すこと。
24[対面/face to face]:プレゼンテーションを元に論文制作
ここまでのやりとりで手にしたものを、高いレベルで文章化してみる。
25[対面/face to face]:論文発表:自らのテーマと主張を文章化。映像のない論理展開への切り替え。
写真やイラストが果たしていた、主張を強化する役割を文字はどのように補完できるのか。
26[対面/face to face]:論文発表と校正:配布された論文を元に、議論の渦を起こす。
他の受講生の論文を、俯瞰したものの見方で評価し、不足するところを校正提案をする。
27[対面/face to face]:論文発表と校正:異論を検討し、ジャーナルな視点を研ぎ澄ます。
最終的な改訂バージョンは、卒論執筆への礎石になる可能性がある。
28[対面/face to face]:専門演習Ⅱ総括
これまでの演習で取り上げたテーマに共通する、トピックの分析、材料の集め方、主張の方法など、総括をする。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
行動に制限のかかる時間が限りなく減っていくのか。それとも膠着状態のままで、無用な外出を避けざるを得ない時間が続くのか。状況に応じて外部情報の取り方、その読み方がそれぞれの経験値を大きく左右しかねない。書かれていること、伝えられていることをそのまま真に受けるか。なぜそのように伝えられるのか。演習の時間外でも、そのための力量を上げることが大いに可能だ。メディアの情報に敏感になろう。あるいは思った様にイベントが展開されない年度前半になるかも知れない。過去に情報を探る時間が増える可能性があるが、A紙を読んで頷き、B画面を見てなるほどと納得するだけでは足りない。その時代の生活水準、科学の力、宗教の強さ、世界が世界を知らない時代。さまざまな論調を少し離れたところから読み解き、そこに自分の世界観をぶつけてもらいたい。そのためには、自分の考えがどこからきたのか、足下を探っておくことも必要だ。
大学生活の次のステージを考えたとき、もう一つ大切なことは、自分の人生設計と自分の追い求めるテーマとがどこかで重なるような組み立てができるかどうかにある。エネルギーの向かう方向が定まったとき、その一撃は途方もなく大きな力を発揮する。
本授業の準備・復習時間は各2時間を標準とする。講義の進捗状況に応じ、大きなテーマを2週間をかけて履修していく。
テキスト(教科書)Textbooks
なし(必要に応じてその都度、用意する)。
参考書References
求めに応じて個別に紹介する。
成績評価の方法と基準Grading criteria
配分:平常点(批評の内容/研究発表)70%、 最終課題30%(演習時間外に、時間をかけて制作)。
評価基準:経験をどう生かしているか。積極性・独創性・多様な選択肢・具体事例をもっているか、鋭い批評眼があるかどうかなど。
演習終盤にテーマを提示し、それを期限内に提出することで最終課題とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
専門演習ⅠとⅡの間で発言機会にバランスを取った時間配分を心がける。
学外での経験を増やせるように、社会参加へのサポートを続けたい。エントリーシートのチェックなど依頼には随時応じる。
参加学生の評価が高い外部講師の招聘を、これまで通り継続する。演習生の積極的な提案を待ちたい。
ディベートの機会を増やすが、積極果敢な主張の展開に務めてもらいたい。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
自分のパソコンを持っている演習生は、それを持参すること。パワーポイント、キーノート、DVD、映像資料などを頻繁に使用するだけでなく、気がかりなこと、演習中の疑問はパソコンで常に調べられる態勢でいるとよい。
その他の重要事項Others
自分のテーマだけでなく、ゼミ全体のテーマを次々に提案するような気概を一人一人に持ってもらいたい。状況を見極めながら可能であれば夏休みにゼミ合宿を検討する。事情が許せば参加するよう求めたい。
オフィスアワーとは別に、メールで打診して積極的に研究室に足を運び、演習の際には指名が無くてもどんどん積極的に発言すること。