スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies
SOC100IA(社会学 / Sociology 100)コミュニケーション論Communication
山本 浩Hiroshi YAMAMOTO
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | スポーツ健康学部Faculty of Sports and Health Studies |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2022 |
授業コードClass code | M0550 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期授業/Spring |
曜日・時限Day/Period | 金4/Fri.4 |
科目種別Class Type | 講義 |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
配当年次Grade | 1~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | ○ |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory |
総合教育科目 視野形成科目(必修選択) |
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Outline (in English)
In the several past decades it was said of the consequence of communication. As an indispensable tool for connecting one to others, respecting for individuality and individualism were widely encouraged. But now the situation is changed. It was a precondition for people's lives to choose the right things and express their own opinions in the midst of the flood of information. We've been using our own means of communication since before our history. This is because the environment surrounding each individual has changed, and the quality and quantity has been demanded over time. What is the expected communication for the members of society? Sometimes, through practice, you could grasp the actual state of communications.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
「コミュニケーション」。その重要性はことある毎に指摘されているが、日々の行動に取り込まれていることもあって、特別なものでも何でもないように感じられているのではないか。人と人とをつなぐツールとして、自分を主張するために、未知の情報を取得する目的で、コミュニケーションはさまざまな様相を見せながら私たちの前に現れる。時代とともにコミュニケーションには、質も量も充実したものが求められるようになっている。一人一人の能力を推し量る材料であり、そこに関わる者の要求が高くなったからでもある。社会の構成員に期待されるコミュニケーションとはいったい何か。「マス」「ミニ」「ソーシャル」「コーポレート」さまざまな語とともに語られるコミュニケーションを、文字やことばのやりとりを超えた普段意識の及ばない切り口で捉え、ときには実践を経由しながら、その現在的ありどころを把握する。
到達目標Goal
「なぜ重視されるのか」「どこが重要なのか」「どんな手段を用いるべきか」。多様な形でやりとりされるコミュニケーションの実態を把握するには第一に「場」と「構成要員」、それに「時間軸」の考慮が欠かせない。フォーマットを覚えて技法としてのコミュニケーション力を身につけることはむしろ二の次である。影響を及ぼすのはさらに「ツール」「環境」「資金」そして「世界観」。認識の度合い、伝えるべき相手の周囲を複雑な要件が取り巻いていることを理解した上で「読む」「聞く」「見る」力の醸成と、「書く」「話す」「伝える」力の開発、そして全体から部分に至るまで、情報のやりとりの基本原則を身につけ、“受け取り”“発信する” 力量の向上を図る。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
教員の上映するスライド(MacによるKeynoteを使用)を元にした講義形式をとる。授業中、受講生を指名して問いかけに答えてもらうことがある。授業後、提示したスライドは教員が学習支援システムにアップロードする。授業内には、その日の講義に関連付けた課題を用意する。
※ウィルスの影響でオンライン授業になった場合:授業内課題の代わりに学習支援システムの「課題」欄に挙げたファイル PDF を読み込み、そこに示された課題を教員に宛てて期限内に送信する。教員への連絡なくして講義をライブで受講しない受講生は、欠席扱いとなる。
受講生には、理論を確かめたあと実際にコミュニケーション能力を発揮してもらう機会を用意する。自ら聞き、話すアクティブなコミュニケーション行動の実践を試みる一方で、多様なコミュニケーション形態に意識的に関わってもらう時間も準備したい。文章、会話、映像、芸術。人間活動の周りにあるさまざまなコミュニケーション活動をどう読み、それにどう反応するのか。コミュニケーションの具体的な力を確認する。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:さまざまな意図~ガイダンスに代えて~
コミュニケーションの考え方を社会学的な見地から考えるだけでなく、身の回りにあるコミュニケーションアクションに意を配ることによって、現代的コミュニケーションがどのように広がっているかを確認する。
2[対面/face to face]:手段から見たコミュニケーション史
個人から個人へ、個人から特定多数へ、やがて不特定多数へ。知りたい、知らせたい。その意志あって始まったコミュニケーションは、歴史とともに限りない広がりを見せる。手段も媒体も変化を遂げてきた。活字の時代を経て電波に行き着くところまでをまでを考える。
3[対面/face to face]:人から見たコミュニケーション史
人が集まったところに社会が生まれる。社会が成熟するには、構成要員間の意思疎通が欠かせない。人は何を求めてコミュニケーションにどんな変化を及ぼしたのか。人間に視点を定めて、コミュニケーション史を追う。
4[対面/face to face]:文字のコミュニケーション
特定の言語を表記する文字が考案されたのは、今から5000年ほど前のことだとされる(ジャン、1989)。極めてシンプルなものから、汎用性の高くなったアルファベットまで、文字を介在させない文明はこれまで存在しなかった。コミュニケーションの基本要素たる文字と人間社会との関わりを考察する。
5[対面/face to face]:放送のコミュニケーション〜ラジオ〜
文字のコミュニケーション全盛の時代に電気信号が分け入ってくる。速報性を武器としたラジオは初め、戦争の道具としてその存在感を高めていった。ひとときの休戦の時代にこのツールは社会に別の影響力を発揮し始める。
6[対面/face to face]:放送のコミュニケーション〜テレビ〜
情報の密度、その現実との近さにおいてテレビはラジオを凌駕することになった。具体的で、現実に近い。同時性と映像の力をてこに、コミュニケーションを分析する。
7[対面/face to face]:写真のコミュニケーション
切り取った画角の中に時間を詰め込んだコミュニケーションツール。光、角度、サイズ、明暗、キレと様々な要素が写真の情報を規定する。その構造を考える。
8[対面/face to face]:動画のコミュニケーション~CMに見るメッセージ性~
画面から出てくるCMは、短時間で強い印象を残すことを求められる最も濃い形のコミュニケーション形態である。専門的な視点からその在り方を解析する。
9[対面/face to face]:公的な場のコミュニケーション
官公庁の用語に始まって、公的な場を対象としたコミュニケーションは独自の型を持っている。それは、社会の扉をたたこうとする学生たちのエントリーシートや文章の起こし方にも影響を与えている。ソーシャルメディアのやりとりとは全く異なる、公的なコミュニケーションの考え方を検討する。
10[対面/face to face]:わかりやすく伝える
毎日の友人との会話とサークルの送別会でのあいさつとの間には大きな違いがある。ことの核心は、どう伝えるかよりもむしろ何を伝えるかにかかっている。コミュニケーション行き交いの特質を知った上で、伝えの基本を習得する。
11[対面/face to face]:人前で話す~実施編~
前週で確認した伝えの構造を実際に転用し、人前に立って話しをしてみる。※オンラインの場合はインターネットを通じて試みる。
12[対面/face to face]:プレゼンテーション
学会発表、計画の提示、新たな提案など社会では、プレゼンテーションが当たり前に求められる様になった。“パワーポイント”や“キーノート”を使ったプレゼンテーションを考える。
13[対面/face to face]:情報選択とソーシャルコミュニケーション
SNS 中心に動くやりとりが増える一方で、伝統的な情報伝達の世界は、それに促されるように様相を変え始めている。スピードの違いだけでない今日的なコミュニケーション環境について考える。
14[対面/face to face]:コミュニケーション論総括
講義内期末論文試験
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
講義では「伝える」ことに視点を当てて進めていく。ただし伝えの前提としての情報収集(相手の意図や狙いを読み解く)には、それ以上のエネルギーと時間が必要なことを知っておかなければならない。①情報や知識を十分に集め②それを検証し③取捨選択をした上で④合理的に並べ、それを発信することで初めてあるべき「伝え」は完成する。書く、話す,読む力にだけ力点を置いていたのでは、コミュニケーションの重心を探し出すことはできない。研究者がいくつもの先行研究をあたるのも、ジャーナリストが大勢の意見を聴こうとするのも、それがあるべき「伝え」につながっているという確信があるからである。取り上げたテーマの周辺に現れるさまざまなトピックに、批判的な目を失うことなく積極的に踏み込んでいこう。
※ウェブでの授業が排除できないこともあって、電子的な手段に頼った情報のやり取りに終始する可能性がある。狭い世界での情報交換だけでなく、広い視点に立った情報収集に努めてもらいたい。とりわけ、海外の論調などを現地のサイトに入って、翻訳アプリなどを使いながらでも情報を集めることも勧めたい。本授業の準備学習・復習時 は各2 時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
なし。
参考書References
・『マン・ウォッチング』デズモンド・モリス 1980年 小学館
・『メディア社会 —現代を読み解く視点』佐藤卓巳 2006年 岩波書店
・『マス・コミュニケーションの世界』仲川秀樹 2019年 ミネルヴァ書房
成績評価の方法と基準Grading criteria
「講義ごとに課す課題」と「最終講義時間に設定する講義内試験」の評価の総和が単位認定の要素となる。
対面形式:「講義毎に課す課題」は、講義時間内に指定する時間を使って書きその場で提出。
※オンライン時:指定期限内に学習支援システムの「課題」欄を経由して提出する。
※ハイブリッド時:集中力の差を考慮して、対面で参加する学生とオンラインの学生との間に異なる課題を設定する。
オンラインで受講しているにもかかわらずライブ参加がなく、課題だけを提出する登録受講生の評価は、原評価の半分とする(最高点1.5)。ライブ参加の場合も、短時間で切り上げて講義から退出した場合には得点が下がる可能性がある。
配点:最終日を除く講義内課題、13 回に満点を取り続ければ 39 点(3点/0.5点刻み×13)。
最終講義内に実施する期末論文試験(ターム /フレーズ問題20点、小論文50点) には必ず取り組むこと。
すべてパーフェクトであれば、109 点が獲得できる。
通常講義時に学校を代表しての行事参加、病欠、欠席の避けられない冠婚葬祭に対しては、期末試験の後に、講義内課題に代わる追加のレポート課題を(最高3点)学習支援システムを通じて掲示する〔既定の書類、体育会指定書類、会葬礼状類、医療機関の日付の入った領収書コピーなどを提出のこと〕。ただしこの条件が適用されるのは、一人につき3回まで。自分の都合での欠席は救済の対象にならない。この場合のレポートは通常の講義内課題より負荷の高いものになる。期末時の追加レポートを選択せず、オンライン参加のないままでの講義内課題に学習支援システムからの回答提出も選択できる。その場合、相当な理由があった場合には最高点2点とする。全講義終了後、レポートを選択するか、その都度講義内課題を選択するかは受講者の判断で行うことができる。両方を同時に選択することはできない。
単位認定の重要な要素、期末試験は試験期間中ではなく最終講義日に設定されるので欠席のないように。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業支援アシスタントへのアップロードを軽快に進めたい。学習支援システム状で設定する課題の提出期限と受付を閉じる時間の間に時差を設ける。
その他の重要事項Others
回数を限定して外部講師を招聘する可能性がある。そのため、ここに記載の講義順が前後することも考慮しておきたい。