国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
FRI300GA(情報学フロンティア / Frontiers of informatics 300)表象文化演習Seminar
ポップ・カルチャー/ポピュラー音楽の系譜
林 志津江Shizue HAYASHI
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | C1214 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期・秋学期/Spring・Fall |
曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市BT‐0608 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes |
単位数は、春学期2単位/秋学期2単位である。 https://hosei-keiji.jp/wp-content/uploads/ensyu2024_fic.pdf |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | 選抜 |
毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This course deals with pop culture as well as impact of COVID-19 on the cultural and creative sectors especially popular music like Rock, Pops, Punk, Hip-Hop, EDM, House/Techno/Rave, J-Pop/Idol or K-Pop etc.; how "bring us together"-culture like popular music should/could be with "new normal"? It also enhances recognition of their forming condition in our society along with relationship between art and people. The participants are expected to explain basic concepts of modern art, pop culture, popular music and media studies. They are also expected to be able to evaluate or explain changes in the media environment and its influences into art and culture related with our dairy life. The aims of this seminar are to be able to discuss and imagine not-understandable actual situation of our living world and to realize how complex the relationship is between art/culture and politics by which our dairy lives are affected unconsciously. The key words of this seminar are: "media"/"technologies", "empathy"/"sympathy", "sense of unity", "body" and "identity". The participants are evaluated through presentations, writing reports and discussion each times.
【Grading Criteria /Policy】
2nd and 3rd year students
Report assignment:50%
Research Presentation and contribution to discussion in the class;50%
4th year students
Report assignment;40%
Research presentation and contribution to discussion in the class;60%
Preparatory study and review time for this class are 2 hours.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
あなたは自分の「好み」に関してどんな自覚を持っていますか。私が好きなのが「これ」であって「あれ」でないのはなぜでしょう?私たちが時々、何かが「好き」な者同士で繋がり、友達になれるかも、と思ってしまったりするのはなぜでしょう?あなたの日常を彩るSNSを通じて、あなたは誰と何を共有し、誰に向けて何を伝えようとしているのでしょう?人々はなぜ何かに共感し、熱狂し、集い、愛しむのでしょう?
私たちの生きる近代社会において、音楽は人々の熱狂や共感を誘う原動力であり続けてきました。ロック、ポップス、パンク、ソウル、ヒップホップ、アイドル、J-POP、K-POP、アニソン、EDM、テクノ&レイヴ、エレクトロニカ、アンビエント・・・。
この演習で主に扱うのは、「集う」「嗜好する」文化の典型であるポピュラー音楽ないしポップ・カルチャーの諸形式です。嗜好とそれに関するコミュニケーション行為を通じて、人々は「つながり」「アイデンティティ」「共感」などの感情に出逢います。この演習では、音楽やポップ・カルチャーの成立要素を分析しながら、インターネットやSNSをめぐる諸現象、流行の諸形式やファンダムの行動様式など、文化とメディアを通して見える社会のあり方にするどく迫ります。
到達目標Goal
・あらゆる美的形式(音楽、映像、文学、ダンス、舞台、マンガ、アニメ、ゲーム、造形芸術、その他何でも)に軽やかにアクセスできる、自分が「いい」と思えるものを追いかけるフットワークを持てること。
・メディアの構造やポピュラー音楽の基本構成要素、モダニズムの形式に関する知識を得て、批判的な洞察を行うことができる。
・文化研究の諸概念、「記憶」「世代」「身体」「アイデンティティ」「文化受容」等の概念の意味、ポップ・カルチャー(拡大芸術)の歴史的展開を理解することができる。
・ポピュラー音楽/ポップ・カルチャーという現象の特質や、個々の作品やシーンに関するテーマで、論理的に明解でまとまった自分のテーゼを提示できる。
・良い観察者、良いリスナーになれる。ミュージシャン/作曲家と批評家の関係、正当な批評とは何か、芸術批評は印象批評を超えることができるのか、多様化する芸術形式をめぐる問題について思考できる。
・芸術と政治・社会との関わりとその困難に対し、誠実な想像力を持つことができ、それに関する自身の思考を言語化することができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
・法政大学の2024年度授業方針に従い、「対面授業」で行います。
・両学期ともに、参加者は研究発表を行います。
・春学期と秋学期初頭は、20世紀から現代にかけてのポピュラー音楽と文化現象の枠組みを時系列的に概観します。参加者は自身の分担部分について発表を行います。
・秋学期は、テクストの輪読と並行して自身のテーマで発表を行う方法で進めます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:オリエンテーション
研究発表の分担決定、「音楽」「文化」について日頃感じていること、ポピュラー音楽と自分の関わりについてざっくばらんに話す
2[対面/face to face]:「ポピュラー音楽」と「ポップカルチャー」の基本のき
「ポピュラー音楽」じゃない音楽って何?ポピュラー音楽とポップカルチャー、楽曲形式(1)
3[対面/face to face]:音楽と社会(1)― テクノロジーの夜明け
大量生産・大量消費時代の幕開け、著作権とレコード(フォノグラフ、グラモフォン)の誕生
4[対面/face to face]:音楽と社会(2)― 技術革新とメディアの変容
戦争とラジオとマイクロフォン、映画館とダンスホール、ジャズ・エイジの到来、楽曲形式(2)
5[対面/face to face]:音楽と社会(3)― 若者・階級・音楽
余暇の誕生、中産階級の産み出した若者世代、ラジオと「音楽番組」
6[対面/face to face]:音楽と社会(4)― 新しいメディア・新しい音楽
大量消費社会と「アメリカ」の時代、「ティーンエイジャー」の誕生とロックンロール
7[対面/face to face]:音楽と社会(5)― ラジオとテレビと映画と音楽
「スター」を求めて、音楽番組のための音楽、「LPレコード」と「ドーナツ盤(45回転シングル)」
8[対面/face to face]:人種と階級(1)― 音楽が社会を変革する?
ロックンロールからロックへ、フォークソングとビートニク、「レイス」から「ソウル」へ
9[対面/face to face]:「熱狂」を求めて(1) ― カウンターカルチャーの台頭
「追っかけ」という人々、ロックの市場価値、FMラジオとヒットチャート、ヴェトナム戦争と音楽フェスティバル
10[対面/face to face]:人種と階級(2) ―「抵抗の証」が一大文化産業になる
「ポップ戦略」とブリティッシュ・インヴェイジョン、「アートスクール」から世界へ
11[対面/face to face]:人種と階級(3)― 労働者階級の誇りと人間の尊厳
「パンクはアティテュードだ」、スカとレゲエの存在理由、「ソウル」から「ファンク」へ
12[対面/face to face]:ダンスと音楽とMTV ― 見る音楽とジェンダー・セクシュアリティ
疲弊する工業都市の文化、ディスコと「見る音楽」、「女性ロックミュージシャン」という職業
13[対面/face to face]:人種と階級(4)― サンプリングあるいは冷戦の終結
DJというアーティスト、ヒップ・ホップという生き方、ハウス/テクノが興隆する理由
14[対面/face to face]:熱狂を求めて(2)― レイヴ・ドラッグ・インディーズ
「バンドエイド」の真実、「舞台の下で」つながる、クラブとレイヴがダメになる理由
15[対面/face to face]:「日本のロック」― 洋楽VS.邦楽
グループサウンズと「アメリカ」、ロックかフォークか?「はっぴいえんど」の登場と「日本」というコンテンツ
16[対面/face to face]:「ガラパゴス化」の起源? ― 記号化するアイドル
歌謡曲とニュー・ミュージック、「テレビに出ない」、「清く正しく美しい」スターたち
17[対面/face to face]:熱狂を求めて(3) ― J-POPとバンドとインストアライブ
アイドルの「オタク」、「渋谷系」と蒐集する文化、J-POPとWINMXとCCCD
18[対面/face to face]:熱狂を求めて(4)―「スター」から「推し」の時代へ
Wi-fiとYoutube、iPod/iTunesからストリーミングへ、会いに行けるアイドルとK-POPの目指す世界
19[対面/face to face]:研究発表(1)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
20[対面/face to face]:研究発表(2)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
21[対面/face to face]:研究発表(3)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
22[対面/face to face]:研究発表(4)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
23[対面/face to face]:研究発表(5)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
24[対面/face to face]:研究発表(6)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
25[対面/face to face]:研究発表(7)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
26[対面/face to face]:研究発表(8)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
27[対面/face to face]:研究発表(9)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
28[対面/face to face]:研究発表(10)
各分担者の選んだテーマに沿って研究発表を行う
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・本授業の準備学習・復習時間は各2時間を標準とします。
・自分にとって楽しめるもの、興味のあるもの/ことに没頭して、知識と経験を増やすこと。
・各自に必要な文献を読み、研究発表の準備のための資料にアクセスすること。
・自分にとって大切な外国語(もちろんSA先言語を含む)をしっかり勉強すること。
・毎日活字に目を通す、特に日刊紙を読むこと。
・あなたの日常そのものが、あなたの選ぶ学びのテーマにつながっています。この演習に参加した経験が、充実した日々の営みとなり、自分の人生の糧となることに自信を持ってください。
・自分が何かを大切に思っていること、人と話す時間を愛しんでください。あらゆることに積極的にチャレンジして、心揺さぶられる体験にたくさんめぐりあってください。
テキスト(教科書)Textbooks
毛利嘉孝『ポピュラー音楽と資本主義』(せりか書房、2012年)
参考書References
・ヴァルター.・ベンヤミン『複製技術時代の芸術作品』など(浅井健二郎ほか訳『ベンヤミン・コレクション(1)』ちくま学芸文庫、1995年/1996年所収)
・マーシャル・マクルーハン(栗原裕ほか訳)『メディア論』(みすず書房)1987年
・ギー・ドゥボール(木下誠訳)『スペクタクルの社会』(筑摩書房)2003年
・ヨッヘン・ヘーリッシュ(川島建太郎・津崎正行・林志津江訳)『メディアの歴史 — ビッグバンからインターネットまで』(法政大学出版局)2017年
・ピエール・ブルデュー(石井洋二郎役)『ディスタンクシオン〈普及版〉I〔社会的判断力批判』『ディスタンクシオン〈普及版〉II 〔社会的判断力批判〕』(藤原書店)2020年
・今井むつみ・秋田喜美『言語の本質』(中公新書)2023年
***
・ヘンリー・プレザンツ(片岡義男訳)『音楽の革命 ― バロック・ジャズ・ビートルズ』(晶文社)1971年
・Th.-W. アドルノ(三光長治・高辻知義訳)『不協和音 ― 管理社会における音楽』(平凡社)1998年/Th.-W. アドルノ(高辻知義・渡辺健訳)『音楽社会学序説』(平凡社)1999年
・サイモン・フリス(細川周平、竹田賢一訳)『サウンドの力 ー 若者・余暇・ロックの政治学』(晶文社)1991年
・スーザン・マクレアリ(女性と音楽研究フォーラム訳)『フェミニン・エンディング 音楽・ジェンダー・セクシュアリティ』(新水社)1997年
・ディック・へプティジ(山口淑子訳)『サブカルチャ ー スタイルの意味するもの』(未来社)1986/1999年
・ピーター・ファン=デル=マーヴェ(中村とうよう訳/横関裕子・守屋純子協力)『ポピュラー音楽の基礎理論』(ミュージックマガジン社)1999年
・ジェイソン・トインビー(安田昌弘訳)『ポピュラー音楽をつくる ― ミュージシャン・創造性・制度』(みすず書房)2004年
・ウルフ・ポーシャルト(原克訳)『DJカルチャー ポップカルチャーの思想史』(三元社)2004年
・ニール・ガブラー(中谷和男訳)『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』(ダイヤモンド社)2007年
・クリストファー・スモール(野澤豊一、西島千尋訳)『ミュージッキング ― 音楽は"行為"である』(水声社)2011年
・ジェフ・チャン/DJクール・ハーク(押野素子訳)『ヒップホップ・ジェネレーション(新装版)』(リットー・ミュージック)2016年
・スティーヴン・ウィット(関美和訳)『誰が音楽をタダにした? ― 巨大産業をぶっ潰した男たち』(早川書房)2016/2018年
・ゾーイ・フラード=ブラナー&アーロン・M・グレイザー(関美和訳)『ファンダム・レボリューション - SNS時代の新たな熱狂』(早川書房)2017年
・キム・ヨンデ(桑畑優香訳)『BTSを読む なぜ世界を夢中にさせるのか』(柏書房)2020年
・マシュー・コリン(坂本真理子訳)『レイヴ・カルチャー エクスタシー文化とアシッド・ハウスの物語』(Pヴァイン)2021年
・ジェイソン・ドーシー、デニス・ヴィラ(門脇弘典訳)『Z世代マーケティング 世界を激変させるニュー・ノーマル』(ハーパーコリンズ ジャパン)2021年
・チャ・ミンジュ(桑畑優香訳)『BTSを哲学する』(かんき出版)2022年
・小泉文夫『日本の音 世界のなかの日本音楽』(青土社)1978年/(平凡社)1994/2017年
・小泉文夫『歌謡曲の構造』(冬樹社)1984年/(平凡社)1996年
・池上嘉彦『記号論への招待』(岩波新書)1984年
・中村とうよう『大衆音楽の真実』(ミュージックマガジン社)1985年
・小川博司『音楽する社会』(勁草書房)1988年
・渡辺裕『聴衆の誕生 — ポスト・モダン時代の音楽文化』(中公文庫)1989年
・池上嘉彦、山中桂一、唐須教光『文化記号論』(講談社現代新書)1994年
・中村とうよう『ポピュラー音楽の世紀』(岩波新書)1999年
・渡辺潤『アイデンティティの音楽 ― メディア、若者、ポピュラー文化』(世界思想社)2000年
・南田勝也『ロックミュージックの社会学』(青弓社)2001年
・野田努『ブラック・マシン・ミュージック ― ディスコ・ハウス・デトロイト・テクノ』(河出書房新社)2001年
・東浩紀『動物化するポストモダン ― オタクから見た日本社会』(講談社現代新書)2001年
・東谷護(編著)『ポピュラー音楽へのまなざし』(勁草書房)2003年
・生明俊雄『ポピュラー音楽は誰が作るのか ― 音楽産業の政治学』(勁草書房)2004年
・増田聡『聴衆をつくる ― 音楽批評の解体文法』(青土社)2006年
・宇野常寛『ゼロ年代の想像力』(早川書房)2008/2011年
・大澤真幸『不可能性の時代』(岩波新書)2008年
・菊池清麿『日本流行歌変遷史―歌謡曲の誕生からJ・ポップの時代へ』(論創社)2008年
・前川洋一郎(編著)『カラオケ進化論』(廣済堂)2009年
・上田誠二『音楽はいかに現代社会をデザインしたか ― 教育と音楽の大衆社会史』2010年
・長谷川町蔵・大和田俊之『文化系のヒップホップ入門』(アルテスパブリッシング)2011年
・大和田俊之『アメリカ音楽史 ― ミンストレル・ショウ・ブルースからヒップホップまで』(講談社)2011年
・ピーター・バラカン『ピーターバラカン音楽日記』(集英社インターナショナル)2011年
・高増明『ポピュラー音楽の社会経済学』(ナカニシヤ出版)2013年
・斎藤環『承認をめぐる病』(日本評論社)2013年
・小泉恭子『メモリースケープ あの頃を思い出す音楽』(みすず書房)2013年
・マキタスポーツ『すべてのJ-POPはパクリである ― 現代ポップス論考』(扶桑社)2014年
・ブレイディみかこ『ザ・レフト ― UK左翼セレブ列伝』(Pヴァイン)2014年
・柴那典『初音ミクはなぜ世界を変えたのか?』(太田出版)2014年
・佐々木敦『ニッポンの音楽』(講談社現代新書)2014年
・東園子『宝塚・やおい・愛の読み替え ― 女性とポピュラーカルチャーの社会学』(新曜社)2015年
・鈴木惣一郎『細野晴臣 録音術』(DU Books)2015年
・太田省一『ジャニーズの正体 エンターテインメントの戦後史』(双葉社)2016年
・柴那典『ヒットの崩壊』(講談社現代新書)2016年
・ピーター・バラカン『ロックの英詩を読む ― 世界を変える歌』(集英社インターナショナル)2016年
・谷口昭弘『ディズニー・ミュージック〜ディズニー映画 音楽の秘密』(スタイルノート)2016年
・谷口ヨシキ『暗黒ディズニー入門』(コアマガジン)2017年
・中川和亮『ライブ・エンタテインメントの社会学 ― イベントにおける「受け手(Participants)」のリアリティ』(五絃舎)2017年
・レジー/blueprint(編)『夏フェス革命 ― 音楽が変わる、社会が変わる』(垣内出版)2017年
・若尾裕『サステナブル・ミュージック』(アルテスパブリッシング)2017年
・山田陽一『響きあう身体: 音楽・グルーヴ・憑依』(春秋社)2017年
・牧村憲一・藤井丈司・柴那典『渋谷音楽図鑑』(太田出版)2017年
・毛利嘉孝(編著)他『アフター・ミュージッキング』(東京藝術大学出版会)2017年
・金成玟『K-Pop ― 新感覚のメディア』(岩波新書)2018年
・田中雄二『エレベーター・ミュージック・イン・ジャパン 日本のBGMの歴史』(DU Books)2018年
・田中雄二『AKB48とニッポンのロック〜秋元康アイドルビジネス論』(スモール出版)2018年
・藤井丈司『YMOのONGAKU』(アルテスパブリッシング)2019年
・ピーター・バラカン『新版 魂(ソウル)のゆくえ』(アルテスパブリッシング)2019年
・大谷能生『平成日本の音楽の教科書』(新曜社)2019年
・近田春夫『考えるヒット テーマはジャニーズ』(スモール出版)2019年
・大谷能生・速水健朗・矢野利裕『ジャニ研! Twenty Twenty ジャニーズ研究部』(原書房)2020年
・岡田暁生『音楽の危機 ―《第九》が歌えなくなった日』(中公新書)2020年
・日比野啓『アメリカン・ミュージカルとその時代』(青土社)2020年
・大和田俊之・柳樂光隆・南田勝也『ポップ・ミュージックを語る10の視点』(アルテスパブリッシング)2020年
・瀬崎圭二『関西フォークとその時代: 声の対抗文化と現代詩』(青弓社)2021年
・延江浩『松本隆 言葉の教室』(マガジンハウス)2021年
・木石岳『歌詞のサウンドテクスチャ ー うたをめぐる音声詞学論考』(白水社)2023年
その他適宜、授業内で提示します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
【2・3年生】(春学期)研究発表作成・プレゼンテーション・議論への貢献50%、レポート50%を基本ラインとし、授業への参加・貢献を総合的に判断します。(秋学期)研究発表と授業への積極的な参加・貢献60%、レポート課題40%を基本ラインとし、総合的に判断します。
【4年生】(春・秋学期)研究発表と授業への積極的な参加・貢献60%、レポート課題40%を基本ラインとし、総合的に判断します。
この成績評価の方法をもとに、本授業の到達目標の60%以上を達成した者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
学生からの意見ヒアリングは逐次行い、意志の疎通と内容改善につとめます。
その他の重要事項Others
・夏季休暇中ないしその前後に、フィールドワーク(音楽フェス・音楽ライブ体験)とその事前・事後学習を行う予定です。
・フィールドワークは基本的に全員参加です。かかる費用は一人(一回)数千円〜2万円程度、オンラインならその1/3〜1/2程度で無料配信のものも数多くあります(この点に不安がある場合はぜひ担当者に事前に相談して下さるとありがたいです)。
・音楽を聴く習慣がある、音楽が「好き」という自覚のある方の参加はもちろん大歓迎です。しかし本演習は、そうでなければ参加できない場所では全くありません。演習の最大の目的は、興味がない人同士が議論しあえる場所であることです。
・自分の研究テーマについては、本演習の近接分野を自由に選んで構いません。一般的に「ポピュラー音楽」の範疇には入らない、古典的西洋音楽の形態(クラシック音楽)へのアプローチも可能です。
・音楽学(楽典、音楽理論)やデジタル音楽技術についての知識は特に必要ありませんが、それがあればより楽しめるテーマもありえます。また平易な音楽理論は楽曲分析に必要ですが、そこは発表者の説明次第で、参加者の誰もが理解できるはずです。
・音楽コンテンツを制作するという演習ではありません。
・本演習は、芸術談義・音楽談義を繰り広げる場ではなく、むしろそうした談義的文化の背景にあるもの、嗜好品と社会とのかかわり、アイデンティティを構成するものとしての排他性について考える場所です。よって演習で鍛えられるのは「誰もがわかる言葉で事柄を説明できる能力」の方であり、知識の量で相手を圧倒するような態度は評価の対象外です。
・メディア技術の発展のおかげで、今や音楽は最も安価(=タダ同然で手に入るように思えるもの)なコンテンツのひとつになりました。演習ではもちろんそうした現象についても批判的な検討を試みますが、著作権は絶対に守って下さい。もちろん音楽以外の著作権についても同様です。