国際文化学部Faculty of Intercultural Communication
FRI300GA(情報学フロンティア / Frontiers of informatics 300)情報文化演習Seminar
デザイン学 ―〘身体、こころ、空間〙体験を豊かにする
甲 洋介Yousuke KINOE
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 国際文化学部Faculty of Intercultural Communication |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | C1101 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 春学期・秋学期/Spring・Fall |
曜日・時限Day/Period | 木4/Thu.4 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y505 |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes |
単位数は、春学期2単位/秋学期2単位である。 https://hosei-keiji.jp/wp-content/uploads/ensyu2024_fic.pdf |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
旧科目との重複履修Duplicate Subjects Taken Under Previous Class Title | |
人数制限・選抜・抽選Capacity/Selection/Rondom | 選抜 |
毎年・隔年Frequency | 毎年開講 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
This seminar allows you to study on DESIGN, Science of Mind, and Non-verbal Communication. You are also encouraged to join several types of Design Workshops including design of "experiences and artifacts" as well as a colloquium of basic literatures. We sometimes go out for a fieldwork of "art and architectures.
Before/after each class meeting, students will be expected to spend two hours for studying the relevant chapters from the text.
By the end of the seminar, students should be able to practice the principles and methodology of "User-centered eXperience Design" (UXD).
Final grade will be decided based on (1) final report, (2) presentations and group discussions, and (3) the quality of the student's contribution to workshops. Three aspects are evaluated with equal weight.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
【コミュニケーション:身体が感じ、人がつながり、こころはダンスする】
ある人物の生活世界を豊かにすること、それは容易ではない。
こころが動き、感情がふるえ、他人とつながり、やがて体験が始まる。 他者の生活世界を深く理解し、『生』と『体験』を豊かにするデザイン学 ー それを目指す。
演習ではこころと感情の仕組みを基礎から学び それを生かして、心地よい「空間の体験」、言葉にならない思いを伝える「新しいコミュニケーション」、知性と遊び心を刺激する「暮らしの道具」をデザインする。
時には、建築空間で人の行動をフィールドワークしたり、「モノづくり」にも挑戦する。 そのために、ふだん忘れている感覚、懐かしい匂い、言葉にならない色あい、うっとりする肌触り、ぞくっとする出会い…、そういう言葉を超えた身体と感覚の体験を呼び起こし、あなたのこころの声にじっくり耳を傾けよう。日常風景に隠れていた音たちが聴こえ始める。禅の思想が思い起こされる。
文献をじっくり読み、仲間と考えを深め、デザインを実践する演習である。
【興味あるテーマの例】
(1) 楽しくて使いやすい「道具、インテリア、家具」の制作
(2) モノづくりと体験づくり、アートとコミュニケーション、遊び心のデザイン
(3) 居心地よい空間、癒しのデザインの研究
(4) つながってるフリは寂しい、でも濃密なのはもっと怖い ~ 家族・恋人たちを繋ぐ、丁度よいつながり(コミュニケーション)のデザイン
(5) コトバで嘘をつけても、身体は本心を語ってしまう!ー非言語コミュニケーションの研究
(6) モーションキャプチャを用いて『身体から生まれる繊細で不思議な表現』の研究
(7) 繋がりたいのに『つながれない』、メタバース(仮想世界)における「こころ」の問題
(8) 身体性認知科学、感情の科学、人工の知
(9) 身体、いのち、自然の息吹を伝えるZen 的文化情報空間のデザイン
到達目標Goal
・具体的な場面に対して、ユーザの視点から「感覚の体験」「道具」のデザインを実践できるようになる(人間中心デザイン技法)。
・ユーザ調査法を学び、問題の本質を洞察する力、よりよいデザインの方向性を嗅ぎ分ける美意識、研究をやり遂げる計画・実行力、を育む
君もやがて実社会に出たとき、答のない課題に取り組むことになる。そのときにここで得た力は頼りになるはずである。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
国際文化学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」に関連。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
「暮らしと文化のデザイン学」がテーマである。「コミュニケーション」「道具」「空間」のデザインを軸に、つぎの4つの観点を意識しながら学ぶ。ゼミ生は各回の討議、ワークショップで主体的に意見を出し合い、アイディアを提案できる。担当教員は討議やアイディアにフィードバックを返し、考えをさらに深めるよう導く。
本演習で取り組む課題のいくつかは未だ正解が分かっていない。《答え》を一緒に探す知的探検となる。
. . . . . .
. . .「知性」と「遊び心」を刺激する
. . . . . . ↓↑
. . . .------------.
人と人の ⇔ | 暮らしと文化の デザイン学 | ⇔ 人の感情
つながり .-------------. .こころ、身体
. . . . . . ↑↓
.暮らしを支える文化、人と自然をつなぐ環境、そして空間
. . . . . .
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:オリエンテーション
ゼミの進め方、自己紹介
2[対面/face to face]:良くデザインされた道具・空間は「生」を豊かにする?!
暮らしの道具・空間をフィールドワークする
3[対面/face to face]:暮らしの道具をデザインする①
基礎的な考え方を学ぶ
4[対面/face to face]:暮らしの道具をデザインする②
デザイン方法論を学ぶ
5[対面/face to face]:デザイン・ワークショップ
デザイン実習
6[対面/face to face]:こころと、感情の科学①
こころの働き、基礎を学ぶ
7[対面/face to face]:こころと、感情の科学②
理論を学び、考えを深める
8[対面/face to face]:こころと、感情の科学③
実例を学ぶ、体験する、考えを討議する
9[対面/face to face]:【話題】非言語コミュニケーション
非言語コミュニケーションを、身体の行動から捉える
10[対面/face to face]:空間の体験をデザインしよう①
空間の体験、基礎を学ぶ
11[対面/face to face]:空間の体験をデザインしよう②
アクティビティを分析し、体験をデザインする
12[対面/face to face]:空間の体験をデザインしよう③
実例を学ぶ:体験する、考えを深める
13[対面/face to face]:デザイン・ワークショップ
デザイン実習(グループ)
14[対面/face to face]:個人研究、グループ研究の育て方
個人研究/グループ研究のテーマの発表
15[対面/face to face]:オリエンテーション(秋)
テーマの紹介、進め方の話し合い
16[対面/face to face]:【話題】デザイン学という挑戦
ラディカルなデザイン学、未来のモノとコトのデザイン学
17[対面/face to face]:他者の『生活世界』を知る意義
他者の『生』を深く理解する:質的研究法
18[対面/face to face]:他者の『生活世界』を捉える調査技法
他者の『生』を深く理解する:調査技法
19[対面/face to face]:他者の『生活世界』を捉える分析技法
他者の『生』を深く理解する:質的データの解析
20[対面/face to face]:問題意識を育てる:コミュニケーション論
あなたの心と、他人のココロがつながる難しさ
21[対面/face to face]:心と心をつなぐコミュニケーション①
理論を学び、考えを深める
22[対面/face to face]:心と心をつなぐコミュニケーション②
コミュニケーションの新しいカタチ、を考える
23[対面/face to face]:デザイン・ワークショップ
体験とデザイン実習(グループ)
24[対面/face to face]:【話題】『知』の新しいカタチ
討議:人工物がよきパートナーとなるために
25[対面/face to face]:近未来の道具・空間のデザイン
人間を拡張する、「生」を拡張する
26[対面/face to face]:近未来の道具・空間のデザイン②
理論を学び、考えを深める
27[対面/face to face]:近未来の道具・空間のデザイン③
実例を学ぶ、体験する、考えを深める
28[対面/face to face]:まとめ、発表、討議
個人研究の成果発表と討議
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
テキストを読む、発表準備、学内外でのフィールドワーク。実施可能な場合は、美術館、建築空間の探検に出かけ、可能なら夏や春に合宿がある。準備と復習は2時間を標準とする。
テキスト(教科書)Textbooks
各自の研究テーマを伺い、道具のデザイン、こころの科学、コミュニケーション、空間デザイン、情報学と人工知能、を中心に提示する。
参考書References
・「感情の科学」「コミュニケーションとしての身体」「こころの情報学」
・「未来のモノのデザイン」「弱いロボット」「ネット接続された心」「遊びと人間」
・「建築する身体」「アフォーダンス」「サステナブル建築」
・森の葬祭場(アスプルンド)、湖畔のアトリエ(コルビュジエ)、光の教会(安藤)、修学院離宮
成績評価の方法と基準Grading criteria
①発表や討議への参画、各回のレスポンス、②グループ実験や実習の取り組み、③成果レポート、の3つの観点を同じ配分で評価する。3つを総合した評価が到達目標の60%以上である者を合格とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
実施できる場合は、実験、体験、モノづくり実習、建築探検にぜひ出かけよう
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
ノートPCがあるとグループワークや合宿の時に便利。
情報機器・視聴覚設備の活用
情報演習室と、甲研究室の先進的な機材を生かした実習を行う。
参加希望者へ
人間の「こころ」や感情のしくみ、コミュニケーション、モノづくり、建築、空間、玩具、家具のデザインに興味をもつ方に向いている。
次のような人物とのコラボレーションに興味がある: ①不完全燃焼なまま大学生活を終えたくない、②モノづくりが好き、③言葉にならない思いを大切にする、④建築、空間デザイン、インテリアに興味がある、⑤土俗的な感性をもつデザイナーとダンサー、⑥子どもや高齢者が楽しめる情報の道具を作りたい、⑦芸術家肌のプログラマー、⑧少なくともゾウとイルカには心が通じると信じている、⑨北欧建築、日本庭園、仏像に魅せられる、⑩海の中には、自分の知らない地球があと半分あることを知ってしまったダイバー、⑪人はそう簡単につながれない、SNSは孤独と分断の増幅装置であると気づいてしまった人。 好奇心旺盛で常識ある個性派、歓迎。
重要な関連科目(演習と組合せて学ぶ)
道具のデザイン学、道具による感覚・体験のデザイン、文化情報のデザインワークショップ、こころの科学、仮想世界研究、システム論
注意
”パソコンを実習するゼミ”ではないが、ロボットに魅惑的なしぐさのダンスをさせたり、優しくハグする人工物を作ったりすることがある。