社会学部Faculty of Social Sciences
SOC300EC(社会学 / Sociology 300)社会調査実習Field Research Methods
武田 俊輔
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 社会学部Faculty of Social Sciences |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | LB027-b |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 年間授業/Yearly |
曜日・時限Day/Period | 火2/Tue.2 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 多摩 |
教室名称Classroom name | 社713 |
配当年次Grade | 2~4 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | 社会調査実習ガイダンスと社会調査実習初回授業出席が必要。詳細は「クラス指定科目・抽選科目・受講許可科目について」参照。 |
他学部公開科目Open Courses | |
他学部公開(履修条件等)Open Courses (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Courses | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | ○ |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
入学年度Admission year | |
カテゴリーCategory | |
カテゴリー(2022年度以降入学者)Category (2022~) | 講義・実習科目 |
カテゴリー(2018~2021年度入学者)Category (2018~2021) | 講義・実習科目 |
カテゴリー(2017年度以前入学者)Category (~2017) | 講義・実習科目 |
コース・プログラム名Course/Program name |
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Outline (in English)
In this exercise, we will clarify how local communities have been transformed in a suburban city with a long history since the Edo period. As a clue to this, we will focus on traditional culture and festivals in the local community. By using qualitative social research methods (e.g., participant observation, interviews, document analysis, etc.) to clarify how current social changes have affected the succession of festivals and how festivals and local community have been reorganized, we will cultivate practical skills in social research.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この実習では近世以来の都市部が東京の郊外として再編され、また旧住民が居住する地域の人口が減少し、一方で新住民が流入する状況において、地域社会のつながりやコミュニティがいかに再生産され、また新たに作り出されてきたかを明らかにする。そのための具体的 な手がかりとして、八王子市やその近隣地域の地縁組織を主な対象として、こうした状況が地域社会における伝統的な文化や祭礼の継承にどのような影響をもたらし、また現代においてそれらがいかに再編成されてきたかについて、主に質的社会調査の方法(参与観察、インタビュー、ドキュメント分析など)を駆使して解明することで、社会調査の実践的な能力を培うことを目的とする。
到達目標Goal
インタビューや参与観察、ドキュメント分析といった質的調査、またデータ分析と論文の執筆に至るプロセスを実践的に習得すること。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
社会学部のディプロマポリシーのうち,DP2・DP3・DP4・DP9・DP10に関連。 DPについてはこちら https://www.hosei.ac.jp/shakai/info/article-20200325181407/
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
この授業は,担当教員が今年度開講する「調査研究法B」と同時に履修することが必要である。受講人数によっては選考を行うことがある。
この授業は以下の4つの段階を経て進める。
1:社会調査を実施することの意味に関する基本認識を共有する。
2:社会調査を設計・計画する(「フィールドノーツ」の重要性と作成法、基礎資料・基本情報の共有化、調査テーマの確定、調査地域の選定、調査対象の確定、仮説の定立、調査方法の確定、質問項目の整理と作成、インタビューマニュアルの作成、調査スケジュールの作成、調査対象者とのアポイントメントの心得の共有、インタビュー記録・観察記録のフォーマットの共有、収集した質的調査データの処理・ 分析の手法、報告書の作成法、「調査倫理」としての対象者・協力者への結果報告の心得)。
3:社会調査を実施する。2の設計・計画に応じて現地調査(インタビュー調査、フィールドワーク)を実践する。8月5日(土)・6日(日)に調査する祭礼が実施されるため、この両日のフィールドワークに参加することは必須となる。
4;調査結果のまとめと報告書作成:調査結果をまとめて報告書を作成し、また調査対象者・協力者に対して報告を行う。
授業計画は授業の展開によって、若干の変更があり得る。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]:イントロダクションと担当の決定
実習の目的と今後のスケジュールについて説明する。
2[対面/face to face]:調査および調査地についての概要の把握
調査地についての文献検索及び統計データの収集調査
3[対面/face to face]:祭礼・伝統文化の社会学的調査の実例
既存の伝統文化・祭礼に関する調査の実例を学ぶ
4[対面/face to face]:学生による祭礼調査の実例
学生による調査報告書を参考に調査報告の書き方を学ぶ
5[対面/face to face]:既存データの収集および講読
文献の検索方法および既存データを読み、問題の所在を把握する
6[対面/face to face]:文献の収集・検討
既存研究データ・ベースの作成作業、文献の講読を通じて、問題意識の明確化をはかる
7[対面/face to face]:既往研究の検討
既往研究の批判的検討。調査研究計画の立案
8[対面/face to face]:既存データの批判的検討
統計、ドキュメントなど資料の収集と講読、レポート
9[対面/face to face]:調査地域及び関連既存団体へのアプローチ
対象地域を地域組織や関係者へのインタビューから把握する(祭礼の保存団体、郷土史家、教育委員会)
10[対面/face to face]:インタビュー記録の作成
インタビュー記録の作成作業とケース化
11[対面/face to face]:インタビュー記録の作成
ケース化作業
12[対面/face to face]:参与観察調査の準備作業
調査対象を参与観察するためのアプローチ方法の検討
13[対面/face to face]:参与観察の調査計画の立案
夏休み中の参与観察調査の計画立案
14[対面/face to face]:夏休み調査の準備作業
夏休み中の参与観察調査とインタビュー調査対象者へのアプローチとアポイントの確認
15[対面/face to face]:調査結果の検討
調査結果の批判的検討
16[対面/face to face]:データ・クリーニング
参与観察およびインタビューデータの確認
17[対面/face to face]:データの分析作業の方向性の確認
分析の方針を定め、作業を進める(各自の担当部分と全体とのつながり)
18[対面/face to face]:個々の地縁組織についての分析作業
地縁組織ごとのデータ分析作業
19[対面/face to face]:各地縁組織に共通するテーマの析出
個々の地縁組織を超えて共通するテーマの発見
20[対面/face to face]:データの分析結果の検討
データ分析の結果の報告と再検討
21[対面/face to face]:既往文献とのつきあわせ
既存の文献との比較を通じて、分析結果の位置づけを確認する
22[対面/face to face]:データの公表の仕方の検討
倫理規定についての検討
23[対面/face to face]:プレゼンテーションの準備
パワーポイントを用いた報告の準備
24[対面/face to face]:論文の構成・内容の検討
各自の論文化へ向けた報告
25[対面/face to face]:報告書構成の確定
調査報告書の構成を確定し、論文のテーマを調整
26[対面/face to face]:報告書の執筆と内容の検討
各自の原稿の完成に向けた作業
27[対面/face to face]:報告書の執筆作業
各自の原稿の報告と質疑を通したブラッシュアップ
28[対面/face to face]:報告書の執筆と完成
報告書を完成させる
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
毎回授業で出された課題を個人あるいはグループで実施するため、準備作業が重要となる。また、夏休み中の参与観察調査・インタビュー調査は必ず参加することが前提で、参加しない場合は単位を取得できない。本授業の準備学習・復習時間は合わせて2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
なし
参考書References
松平誠,1980,『祭の社会学』講談社.
松平誠,1990,『都市祝祭の社会学』有斐閣.
佐藤郁哉,2008,『質的データ分析法:原理・方法・実践』新曜社.
高久舞,2017,『芸能伝承論:伝統芸能と民俗芸能の演者と系譜』岩田書院.
谷富夫・山本努編,2010,『よくわかる質的社会調査 プロセス編』ミネルヴァ書房.
武田俊輔,2019,『コモンズとしての都市祭礼:長浜曳山祭の都市社会学』新曜社.
米山俊直,1974,『祇園祭:都市人類学ことはじめ』中央公論社.
成績評価の方法と基準Grading criteria
調査実習のすべての段階における課題提出(30%)、インタビュー記録などの調査データの作成(30%)および最終レポート(40%)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度新規科目につきアンケートを実施していない
その他の重要事項Others
この科目は受講許可科目です。4月初旬に実施する社会調査実習ガイダンスに必ず出席して担当教員の指示を受けて下さい。社会調査士資格を取得するための必要なG科目にあたり、同じくF科目にあたる調査研究法Bとセットで履修することが前提となっています。調査研究法Bを受講せずに社会調査実習を受けることはできません。