通信教育部（スクーリング）School of Correspondence Education (Schooling)
LIT100TC（文学 / Literature 100）日本文芸研究特講・近代（夏期スクーリング）【オンライン】Special Study of Japanese Literary Arts(Modern)
沼田 真里
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部（スクーリング）School of Correspondence Education (Schooling) |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | 34003 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 担当教員（自由記述）Instructor name | 沼田 真里 |
| 科目種別Class Type | スクーリング |
| 教室名称Classroom name | |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 夏期 |
| 期間Period | 1群夜間 |
| 定員Capacity | |
| 予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
| 受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講申込み等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
This course aims to deepen your knowledge of Japanese modern literature while fostering your ability to analyze works from various perspectives and develop your own unique perspective and originality of thought in reading them.
In the first half, we will focus on the works of Masaoka Shiki, Natsume Soseki, and Mori Ogai, comparing and examining their views on life and death. We will also explore the Meiji period's social conditions and Japanese views on life and death to gain a deeper understanding of the works.
In the second half, we will analyze modern literature from a multifaceted perspective, focusing on the following themes:
Content Tourism and Literature: We will explore cases where literary works are utilized as tourism resources and the appeal of traveling to places depicted in literary works.
Literature and Local Communities: We will examine literary works rooted in local communities and explore their relationship with local history and culture.
Unearthing New Materials: We will introduce examples of the discovery of new materials and learn how to analyze them, deepening our understanding of author and work studies.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
この講義では、近代文学の知識とさまざまな視点や研究手法を学びます。それらにより作品を深く読み解き、独自性のある自分の観点や発想を養うことを目指します。
前半では、正岡子規、夏目漱石、森鷗外の作品を取り上げ、三人の死生観を比較し考察します。明治期の時代状況や日本人の死生観についても併せて検討することで、作家・作品をより深く理解することを目指します。
後半では、以下のテーマから文学作品や文学に関連する事象を取り上げ、多角的な視点で近代文学を分析します。
〈コンテンツツーリズムと文学〉：文学作品が観光資源として活用される事例や、文学作品に描かれた場所を訪ねる旅の魅力を探ります。
〈郷土と文学〉: 地域に根ざした文学作品を読み解き、地域の歴史や文化との関わりを考察します。具体的には、愛媛の政治家で俳人の森盲天外の作品や、文学作品に描かれた四国巡礼やお遍路の表象について考察します。
〈新資料の発掘〉:新資料を発掘した際の事例を紹介し、取材の方法や資料を分析する方法を講義し、作家研究や作品研究への理解を深めます。
到達目標Goal
本授業から、以下の能力を身につけることを目標とします。
1.様々な視点や方法で作家や作品を分析し、自身の解釈や論点を構築できる。
2.文学作品が書かれた時代背景や文化・思想を学び、理解することができる。
3.独自の視点と発想から、資料を探索・調査し、それを自身の研究に活かせる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
講義形式です。定期的に学生の質問や感想を聞く機会を作ります。授業の終わりに、リアクションペーパーの提出を求めます。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：オンライン/online
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：ガイダンスと概説
本授業のガイダンス。授業全体の概説。
第2回[オンライン/online]：正岡子規
正岡子規とその作品についての講義。病・障碍の当事者としての表現や、子規の美意識について考察。
第3回[オンライン/online]：正岡子規
正岡子規の死生観と美意識について、「日本人の死生観」研究を参考に考える。
第4回[オンライン/online]：夏目漱石
夏目漱石の『こころ』『硝子戸の中』をとりあげ、漱石の死生観について考える。
第5回[オンライン/online]：夏目漱石
夏目漱石の『こころ』『硝子戸の中』をとりあげ、漱石の死生観について考える。
第6回[オンライン/online]：森鷗外／文豪と死生観のまとめ
森鷗外の作品をとりあげ、死生観を検討する。
三人の文豪の死生観の比較・検討とまとめ。
第7回[オンライン/online]：コンテンツツーリズムと文学
文学作品が観光資源として活用される事例や、文学作品に描かれた場所を訪ねる旅の魅力を探る。
第8回[オンライン/online]：郷土と文学――森盲天外
愛媛の地方政治家で俳人・視覚障碍者である森盲天外について。新資料発掘の事例をあげて解説。
第9回[オンライン/online]：郷土と文学――森盲天外
森盲天外の作品や時代的意味を検討。
明治啓蒙主義、自由民権運動との関連や、障碍当事者文学としての可能性について考察する。
第10回[オンライン/online]：日本近現代文学と四国巡礼
近現代文学作品に登場する四国巡礼者の表象について。これまでの研究と現状を解説する。
第11回[オンライン/online]：日本近現代文学と四国巡礼――井伏鱒二「へんろう宿」
井伏鱒二「へんろう宿」「虎松日記」を例に、日本の近現代文学作品に登場する、四国巡礼者の表象について検討する。
第12回[オンライン/online]：試験
授業内容の理解を問う、記述式試験を実施。
学習支援システムまたはZoomで課題を提示し、指定期間内に課題を提出します。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業で取り上げる作品を読んで、受講することが望ましい。少なくとも、各作家ごとに１作品以上は目を通しておいてください。
リアクションペーパーや課題の提出は、学習支援システムを用います。
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト（教科書）Textbooks
正岡子規『墨汁一滴』（岩波文庫他）、夏目漱石『こころ』『硝子戸の中』（新潮文庫他）、森鷗外『阿部一族』『高瀬舟』（新潮文庫、角川文庫他）。文庫以外にも、文学全集や個人全集に収録されています。これら三人の作品は、青空文庫でも入手可能です。
井伏鱒二「へんろう宿」は『山椒魚』（新潮文庫）に収録。
その他のテキストは、適宜授業内で指示します。
参考書References
森盲天外『一粒米：盲人たちの自叙伝２』（大空社）については、入手が難しいので、図書館で読むことが可能であればで可です。
井伏鱒二「虎松日記」は『井伏鱒二全集（筑摩書房）』に収録。こちらも公共図書館等にも所蔵されているので、可能ならば読んでください。
正岡子規『病牀六尺』、夏目漱石『坊ちゃん』も一部とりあげるので、可能ならば読んでおくと理解しやすいです。
その他、日本近代文学史にまつわる概説書や各作家の研究書は、授業内でも紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
リアクションペーパーなどの「平常点」が３０％、試験が７０％。
試験は、最終授業時に学習支援システムかZoomで課題を提示し、指定期間内に答案を提出します。
試験内容は論述式で、授業内容の知識を問う問題と、文学作品や作家について自分の論を展開する問題です。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
実際の研究の事例を様々なタイプでとりあげたところ、大変参考になったという感想が多かったので、各自の卒業論文やレポート作成に活かせる内容を意識しています。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
Zoomが利用＆視聴できる情報機器端末が必要です。
質疑応答や指名による意見交換など、Zoomでの発表では、マイクとカメラの両方があることが望ましいですが、使用できる端末が音声のみの場合は、事前にお知らせください
リアクションペーパーの提出にも、学習支援システムを使用するので、そのための情報機器が必要です。
その他の重要事項Others
オフィスアワーは、講義の前後で、Emailや学習支援システムで受け付けます。
昨年度までの『特講・近代』（夏期スクーリング）と重なる内容が多いです。再履修する場合は、その点を考慮して受講してください。
提出物や試験の文章を作成する際は、講義内容や書籍などの参考文献、信頼できるインターネット上の情報を参考にまとめ、自分の言葉で書いて提出してください。
提出物や試験において、生成AIを使用して作成した点が明らか（文章が不自然、一般論で表面的な内容をまとめている）な場合、その点を採点や評価に反映させます。
生成AIを利用したい場合は、自分が作成した文章の推敲や、持論の構想のブラッシュアップなどで利用してください。