人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies
SOC200HA（社会学 / Sociology 200）フィールド調査論Field Research
藤田 周Shu FUJITA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | C2205 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 金5/Fri.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
| 教室名称Classroom name | 市BT‐0905 |
| 配当年次Grade | 1～4 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 定員制 |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー（一般・総合型選抜、編入学試験入学者）Category |
展開科目 コース共通科目 |
| カテゴリー（社会人RSP入試入学者）Category |
展開科目 社会・地域関連科目群 |
| カテゴリー（2022年度以前）Category (～2022) |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Course outline
Contemporary cultural anthropology can study almost any phenomenon. Besides, if you do proper anthropological fieldwork, you may get a large amount of information on any research subject. If you try to write something vaguely anthropological, it tends to be a mere collection of "trivia". Of course, fieldwork is essential to anthropology as is often said, but just as important as fieldwork is to constuct the kind of thinking that is possible only from the realities touched upon in fieldwork.
In this class, you will learn how to think based on fieldwork by understanding and practicing how to produce ethnography, which is a text written by anthropologists from their fieldwork. In the first half of the class, students will edit ethnographic videos, and in the second half of the class, they will re-edit ethnographies that have already been published, thereby working on the production of ethnographies in a step-by-step manner. In the end, this class will give you the beginnings of how to feel and think about concrete things out of the way with which you are made to learn, and how to appropriately communicate the abstractions that emerge from these things to others.
Learning Objectives
(1) To learn how to make ethnographic films from the images taken during fieldwork.
2) Learn how to create a new ethnography from examples depicted in existing ethnographies.
(3)Based on the above experiences, learn how to think anthropologically.
Learning activities outside of classroom
Students will produce their own ethnographic video and ethnography. Specifically, students will edit the ethnographic video once, submit it, and then re-edit and submit it again based on the critique. The ethnography will be edited once and submitted.
In addition, students are expected to prepare for and review the text and other materials as necessary. The standard preparation and review time for this class is 2 hours each.
Grading Criteria /Policy
Assignments related to the lecture such as reaction papers (50%), initial editing and re-editing of ethnographic footage, and editing of ethnographic material (50%)
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
現代の文化人類学はほとんどありとあらゆる現象を研究対象にすることができます。その上、きちんと人類学的なフィールドワークをすれば、どんな研究対象でも大量の情報が集まってしまうでしょう。ぼんやりと人類学っぽいものを書こうとすると、下手をすると単なる「雑学」の収集になってしまいがちです。もちろん、一般的に言われるように人類学にとってフィールドワークが不可欠ですが、フィールドワークと同じくらい重要なのが、フィールドワークにおいて触れた現実からのみ可能な思考を立ち上げることです。
本授業では、演習を中心に、人類学者がフィールドワークから書く文章としての民族誌（エスノグラフィ）を制作する方法を理解し、実践することによって、フィールドワークをもとに思考する方法を学びます。授業の前半では民族誌映像の編集を行い、授業の後半ではすでに発表されている民族誌の再編集を行うことで、段階的に民族誌の制作に取り組みます。この授業を通して、最終的には、押し着せられた仕方によらずに具体的なものを感じ、考えるとともに、そこから立ち上がる抽象的なものを適切に他人に伝える術について、その端緒が掴めるでしょう。
到達目標Goal
①フィールドワークにおいて撮影された映像から民族誌映像を作る方法を学ぶ
②既存の民族誌で描かれた事例から、新たに民族誌を作る方法を学ぶ
③以上の経験をもとに、人類学的に思考することを学ぶ
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
人間環境学部のディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
演習を中心に、それに関わる講義が行われる。学生は授業時間の間に、またはその前後に、民族誌映像や民族誌を制作し、一部の学生はそれを授業内で発表し、講評を受けることになる。加えて、リアクションペーパーの提出が求められる。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
民族誌のイメージ[対面/face to face]：授業のガイダンス、民族誌とは何か
本授業の目的、進め方、成績評価について理解する。また、民族誌映像を見た上で、民族誌とはどのようなものかについての講義を受ける。
民族誌映像の制作方法（1）[対面/face to face]：民族誌映像の制作方法を学ぶ
民族誌映像を見た上で、民族誌映像を作る過程を技術面を含めて学ぶ。
思考の技芸としての人類学[オンライン/online]：ありふれたものから考えることとしての人類学
講師が行ったフィールドワークについて説明し、ありふれたものから思考することと、人類学の思考の自由さについて学ぶ。
民族誌映像の制作方法（2）[対面/face to face]：民族誌映像の制作
実際に民族誌映像の制作に取り組む。
民族誌映像の講評（1-1）[対面/face to face]：民族誌映像の講評
自身の民族誌映像を発表し、また他の学生の民族誌映像を見て、相互に講評を行うことで、民族誌映像の構成と効果を学ぶ。
民族誌映像の講評（1-2）[対面/face to face]：民族誌映像の講評
自身の民族誌映像を発表し、また他の学生の民族誌映像を見て、相互に講評を行うことで、民族誌映像の構成と効果を学ぶ。
喚起としての民族誌[オンライン/online]：民族誌が示しているもの
喚起という観点から民族誌や民族誌映像が示しているものを理解する。
民族誌映像の講評（2-1）[対面/face to face]：民族誌映像の講評
自身の再編集した民族誌映像と、付随する文章を発表し、また他の学生の民族誌映像と文章を見て、相互に講評を行うことで、民族誌映像の構成と効果を学ぶ。
民族誌映像の講評（2-2）[対面/face to face]：民族誌映像の講評
自身の再編集した民族誌映像と、付随する文章を発表し、また他の学生の民族誌映像と文章を見て、相互に講評を行うことで、民族誌映像の構成と効果を学ぶ。
民族誌の読み方と書き方[対面/face to face]：民族誌の構成
民族誌がどういう構成になっているか理解し、民族誌を書く過程を学ぶ。
民族誌の執筆[対面/face to face]：民族誌を書く
民族誌の再編集によって実際に民族誌を書く。
民族誌の講評（1）[対面/face to face]：民族誌の講評
自身の民族誌を発表し、また他の学生の民族誌を読んで、相互に講評を行うことで、民族誌の構成と効果を学ぶ。
民族誌の講評（2）[対面/face to face]：民族誌の講評
自身の民族誌を発表し、また他の学生の民族誌を読んで、相互に講評を行うことで、民族誌の構成と効果を学ぶ。
総括[対面/face to face]：民族誌の意義と可能性
授業を通して学んだことを振り返り、他の学生とのディスカッションを通して人類学的に考えることの意義と可能性について考える。
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
学生が個人で民族誌映像と民族誌を制作する。具体的には、民族誌映像を一度編集して提出し、講評を踏まえてそれを再編集しもう一度提出する。民族誌は一度編集して提出する。
また、必要に応じて、テキストなど読んで予習・復習をすること。本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とする。
テキスト（教科書）Textbooks
担当教員が適宜資料・レジュメを配布する
参考書References
○映像
青山俊彦、藤田周（2023）『音があろうとなかろうと』https://youtu.be/kYiePpIqRTs?si=R4IQnvOmqH8NHdDG オンライン映像. 2024年2月8日閲覧
藤田周（2023）『通り過ぎないもの2023』https://youtu.be/kYiePpIqRTs?si=R4IQnvOmqH8NHdDG オンライン映像. 2024年2月8日閲覧
○本
松村圭一郎（2017）『うしろめたさの人類学』ミシマ社。
松村圭一郎・中川理・石井美保（編）（2019）『文化人類学の思考法』世界思想社。
マラニー, T. & R. クリストファー（2023）『リサーチのはじめかた——「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法』安原和見訳、筑摩書房。
成績評価の方法と基準Grading criteria
リアクションペーパーなど講義に付随する課題（50％）
民族誌映像の初回編集、再編集、民族誌の編集（50％）
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
本年度授業担当者変更によりフィードバックできません。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
大量の映像をもとに映像編集をするため、パソコンを各自用意すること（性能はYouTubeなどが見られるものであれば十分です。また、映像編集には無料のアプリClipchampを使います）。
その他の重要事項Others
必ず「参考書」に挙げられた二つの映像を見て、こうした映像を作ることに興味を持った場合にのみ参加してください。
定員は20名とし、受講者は第1回目の講義で決定します。
また、本科目は文化人類学の基礎的な知識をもったうえで履修することが奨励され、受講者の決定においてこれまで文化人類学系科目（ILAC科目文化人類学、環境人類学I、II、III）などを履修してきた学生を優先とします。1年生もしくは文化人類学系科目未履修者は、あらかじめ「参考書」に挙げられた本などを読んで人類学のイメージを掴んだ上で、初回授業またはメールで教員に相談してください。