経営学研究科Graduate School of Business Administration
MAN500F1－0079（経営学 / Management 500）ワークショップ（マーケティング）Workshop in Marketing
朝岡 崇史Takashi ASAOKA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 経営学研究科Graduate School of Business Administration |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | X7137 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
| 曜日・時限Day/Period | 金6/Fri.6,金7/Fri.7 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市院棟‐201 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 4 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory |
修士課程（夜間）授業科目 マーケティングコース |
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Outline (in English)
【Outline (in English)】
【Outline & Objectives】
The theme of this class is "The Role of Corporate Branding
in the Age of Sustainability". In the era where corporate
management is required to simultaneously realize the environment,
society, and economy, we learn about changes in the
role of corporate brands, and guest lecturers who are active on
the front lines of business will give a lecture about examples
of cutting-edge corporate initiatives. In addition, workshops
will be held in multiple groups on issues that are closely
related to the content of the class, with the aim of gaining new
awareness and discoveries through discussions from multiple
perspectives.
【Learning activities outside of classroom】
Post-class report submissions and participation in group
presentations(interim briefing and final debriefing session).
【Grading Criteria /Policy】
Although attendance will not be taken, we will evaluate lesson
report 50%, group work briefing session, interim and final
presentation results 30%, and the contribution to the lesson
(discussion and Q & A) at a rate of 20%, assuming 8 or
more post-class report submissions and participation in group
work/group presentation.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
この授業では『サステナビリティ時代における企業ブランディングの役割』について学びます。授業では環境・社会・経済の同時実現が企業経営に求められる時代、企業ブランドの役割の変化について学ぶと同時に、ビジネスの最前線で活躍されている実務家のゲスト
講師をお招きして先端的な企業の取り組み事例についてのお話をうかがいます。また授業内容と密接に関係のある課題について複数のグループでワークショップを行い、多視点でのディスカッションにより新たな気づきや発見を得ることを目指します。
到達目標Goal
サステナビリティが重要視される時代における企業ブランディングの本質的な役割の変化について、深く、実践的に「学ぶ」とともに「自分ゴト」として「問い」を立てられるようになることを目指します。具体的には、授業・ワークショップでは以下の３つのステップで企業ブランディングの役割の変化が起きていることをリアリティを大切にしながら丁寧に見ていきます。
＜ステップ1 ＞デジタル時代に入るとSNS の普及などにより、企業とお客さまとの関係性に変化が生まれつつあった。さらにSDGsが地球規模の課題として共有されるようになると、企業には環境・社会・経済の同時実現が求められるようになり、必然的に企業ブラ
ンドの役割は大きく変わった。
＜ステップ2 ＞企業もこの変化を敏感に察知し、事業の持続可能性を前提に「人間の安全保障」を強く打ち出すことで企業価値を高め、ステークホルダーからの支持を取り付けるアプローチを行うようになった。
＜ステップ3 ＞サステナビリティを事業経営の基軸に置くアプローチは国/地域や業種/業態の垣根を超えて、数多くの有力企業に採用され始めている。先端的な企業の取り組みには組織文化やパーパスと密接に結びついた独自のアプローチがあり、今後の企業ブランディング構築を考える上で学びや気づきが多い。
「サステナビリティ時代の企業ブランディング」の考え方と具体的な先端企業の取り組みをセットで体得し、多視点でのワークショップを通じて自分の考えを周囲に共有・プレゼンできるようになることを授業の最終ゴールとします。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」に関連、特に「DP2」「DP3」は強く関連している。
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
秋学期の金曜日の夕方から、朝岡もしくはゲスト講師による講義と質疑応答（第6限）・ワークショップ（第7限）と2時限連続の授業となります。今年度（2024年）も14週（回）の授業をすべて対面方式＠大学院棟201 教室での実施とします。ただし、一部の遠隔地のゲスト講師による講演はリモートで行われる場合があります。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：イントロダクション/マーケティング戦略策定プロセス（朝岡）
授業のテーマ『サステナビリティ時代における企業ブランディングの役割』や学習目標の共有
第2回[対面/face to face]：ワークショップ
サステナビリティ時代の企業ブランディングに関するグループワーク
第3回[対面/face to face]：企業のエクイティとしてのブランディング/CES2024レポート（朝岡）
無形の差別化をつくる『ブランド論』の基本原則について/CES2024に見るマーケティングのゲームチェンジ
第4回[対面/face to face]：ワークショップ
最先端テック企業のブランディングに関するグループワーク
第5回[対面/face to face]：インダストリアルイノベーション時代のブランディング（ゲスト講師①：京都先端科学大学 森一彦先生）
企業ブランドは認知系システムから活動系システムへ
第6回[対面/face to face]：ワークショップ
企業の活動系システムのブランディングに関するグループワーク
第7回[対面/face to face]：SNS時代のブランディング（朝岡）
形容詞のブランディングから動詞のブランディングへ
第8回[対面/face to face]：ワークショップ
SNS時代の企業のブランド戦略に関するグループワーク
第9回[対面/face to face]：企業価値向上とサステナビリティ経営（ゲスト講師②：日本ノハム協会 専務理事 筒井隆司先生）
企業価値向上とサステナビリティ経営
第10回[対面/face to face]：ワークショップ
企業価値向上とサステナビリティ経営に関するグループワーク
第11回[対面/face to face]：SDGsと企業ブランドコミュニケーション（ゲスト講師③：電通 Team SDGs 大屋洋子先生）
SDGsストーリー構築の重要性
第12回[対面/face to face]：ワークショップ
企業のSDGsストーリー構築の重要性についてのグループワーク
第13回[対面/face to face]：自動運転バスとまちの賑わいの再生（ゲスト講師④：ボードリー 代表取締役社長 佐治友基氏先生）
＜企業事例＞自動運転バスとまちの賑わいの再生
第14回[対面/face to face]：ワークショップ
自動運転バスとまちの賑わいの再生に関するグループワーク
第15回[対面/face to face]：資生堂のDX戦略（ゲスト講師⑤：資生堂ジャパン 執行役員 笹間靖彦先生）
＜企業事例＞資生堂のDX戦略とサステナビリティの取り組み
第16回[対面/face to face]：ワークショップ
資生堂のDX戦略とサステナビリティの取り組みに関するグループワーク
第17回[対面/face to face]：オルガノン社と女性の健康（ゲスト講師⑥：オルガノン代表取締役社長 櫻井亮太先生、エグゼクティブディレクター 皆川朋子先生）
＜企業事例＞オルガノン社のウィメンズヘルスの取り組み
第18回[対面/face to face]：ワークショップ
オルガノン社のウィメンズヘルスの取り組みに関するグループワーク
第19回[対面/face to face]：「人と自然と響きあう｣サントリーのサステナビリティ経営とは（ゲスト講師⑦：サントリーHD サステナブル推進部長 北村暢康先生）
＜企業事例＞「人と自然と響きあう｣サントリーのサステナビリティ経営
第20回[対面/face to face]：ワークショップ
「人と自然と響きあう｣サントリーのサステナビリティ経営に関するグループワーク
第21回[対面/face to face]：地球環境問題の世界の捉え方と東レの企業ブランディング（ゲスト講師⑧：東レ 常任理事 野中利幸先生）
＜企業事例＞地球環境問題の世界の捉え方と東レの企業ブランディング
第22回[対面/face to face]：ワークショップ
地球環境問題の世界の捉え方と東レの企業ブランディングに関するグループワーク
第23回[対面/face to face]：イオンの基本理念とサステナビリティ経営（ゲスト講師⑨：イオンリテール 執行役員 間渕和人先生）
＜企業事例＞イオンの基本理念とサステナビリティ経営
第24回[対面/face to face]：ワークショップ
イオンの基本理念とサステナビリティ経営に関するグループワーク
第25回[対面/face to face]：気候変動と国際秩序（ゲスト講師⑩：外務省 気候変動課長 加藤淳先生）
＜日本国の動向＞COP29における日本国の役割と今後の取り組み
第26回[対面/face to face]：ワークショップ
COP29における日本国の役割と今後の取り組みに関するワークショップ
第27回[対面/face to face]：最終まとめ
授業の振り返りと総括（受講生によるプレゼンテーション）
第28回[対面/face to face]：最終まとめ/CES2025速報レポート（朝岡）
授業の振り返りと総括（受講生によるプレゼンテーション）/CES2025速報レポート
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・準備や復習に各々2 時間ずつ程度の自主学習をお願いします。
・毎回の授業終了後に全体の振り返り・学び・気づきを個人レポートとして提出（PPT 形式のフォーマットを使用。A4用紙で1枚程度、授業終了後1週間以内）していただきます。
・毎回の講義まとめの担当を受講生に割り振り、コースの最後にまとめの報告会（プレゼンテーション）を行っていただきます（プレゼンテーション資料は後日レポートとして提出いただきます）。
テキスト（教科書）Textbooks
D. アーカーの『ブランド論』（プレジデント社、2014年）と『なりわい革新 事業×組織文化の変革で経営の旗印をつくる』（朝岡崇史ほか著、宣伝会議、2022年）の2冊は初回の授業で受講生に無償配布予定です。
参考書References
・『ジョブ理論』クレイトン・クリステンセンほか著、ハーパー・コリンズ・ジャパン、2017年
・『両利きの経営』チャールズ・オライリーほか著、東洋経済新報社、2019年
・『ダイナミック・ケイパビリティ戦略』デビット・ティース著、ダイヤモンド社、2013年
・『ワイズカンパニー』野中郁次郎・竹内弘著、東洋経済新報社、2020年
・『ビジョナリーカンパニー』ジム・コリンズほか著、日経BP 出版センター、1995年
・『ドーナツ経済学が世界を救う』ケイト・ラワース著、河出書房新社、2018年
・『SXの時代』坂野俊哉、磯貝友紀著、日経BP、2021年
・『2024年からの提言』筒井隆司著、大学教育出版、202 年
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業後のレポート提出8回以上およびグループワーク/グループプレゼンの参加を前提にして授業レポート50％、ワークショップでのグループ別報告会・最終まとめのプレゼンテーションの成果30％、ディスカッションや質疑応答など授業へ貢献度20％の比率で評価します。（業務都合で出席できない場合、受講生からの事前の申し出があれば、後日、Zoom録画視聴により授業レポート提出が可能です）
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
ゲスト講師とのやり取りの時間をもう少し長くとって欲しい、との声があるため、ゲスト講師との質疑応答やディスカッションの時間を必ず30分程度設けます。ワークショップのグループ分けは3～4回変更し、異なるメンバーとディスカッションできるように配慮します。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
7限目のワークショップではパワーポイント形式のテンプレートにグループワークの成果をまとめていただき、代表者にプレゼンテーションしていただきます。
授業へは受講生各自、オンライン会議システム（Zoom）への接続が可能なノートPCの持参をお願いします。
その他の重要事項Others
事業経営のスピードがますます速まる中、経験則に裏打ちされた絶対的な正解はありません。突破力のある仮説づくりのために、的確な「問い」を立てることが重要になります。
受講生の皆さんには、サステナビリティ時代における企業のブランディングのあり方について、最適解の可能性を探るための積極的な提言や議論への関与を期待します。
担当教員の専門分野等
客員教授 朝岡崇史（あさおかたかし）
ブランド戦略とカスタマーエクスペリエンス（CX）戦略を専門とするコンサルタント、ファシリテーター。
経歴
（株）電通のコンサルティング室長を経て、2017年に（株）ディライトデザインを起業。北京伝媒大学広告学院 客員教授（2013年）、日本マーケティング協会マーケティングマスターコース・マイスター
（2011年～現在）、新宿区ビジネスプランコンテスト・アクティベーター（2019年～現在）などを歴任。
研究業績
『エクスぺリンス・ドリブン・マーケティング』（ファーストプレス、2014年）
『IoT時代のエクスペリエンスデザイン』（ファーストプレス、2016 年）
『デジタルマーケティング成功に導く10の法則』（徳間書店 共著、2017年）
『なりわい革新 事業×組織文化の変革で経営の旗印をつくる』（宣伝会議 共著 2022年）