理工学研究科Graduate School of Science and Engineering
MTL500X1（材料工学 / Material engineering 500）航空宇宙材料特論Aerospace Materials
青木 雄一郎Yuichiro AOKI
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 理工学研究科Graduate School of Science and Engineering |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | YA010 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期集中/Intensive(Fall) |
| 曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 小金井 / Koganei |
| 教室名称Classroom name | 小東館-E202 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| カテゴリーCategory | 機械工学専攻 |
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Outline (in English)
【Course outline】This course aims to provide a deep understanding of the properties and application considerations of various materials used in aircraft and spacecraft structures, including metals, composites, and others.
【Learning Objectives】 At the end of the course, students are expected to acquire preliminary understanding and knowledge on aerospace materials for graduation research and mechanical engineering seminar II.
【Learning activities outside of classroom】 Before/after each class meeting, students will be expected to spend 4 hours to understand the course content.
【Grading Criteria /Policy】 The total score of 60 or more out of 100 is considered acceptable. Evaluation is conducted based on short Quiz after each class(60%) and Report(40%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
本講義では、航空機および宇宙機の構造に使用される金属材料、複合材料をはじめとする各種材料について、その特性と設計・運用時の留意事項を深く理解することを目的とする。教科書的内容にとどまらず、研究施設訪問を通して最新動向や研究方法を学ぶことで、実務に役立つ実践的な知識と幅広い視野を養う。
到達目標Goal
構造設計・製造の観点から、重要となる材料特性やその利用方法について理解を深め、広範囲な使用環境の下で材料を選択できる、技術者としての基本的な視点と能力を取得する事を目標とする。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
航空宇宙機構造の概要をまず把握し、それらに用いられる材料の特性など基礎的な知識に基づき、航空宇宙機の材料に関する特異性を把握する。また、近年の材料は設計できる材料へと進化しつつあり、主に複合材料に関して設計手法などについて理解を深める。さらに構造設計・加工性の観点から材料を評価する場合の考え方を示す。さらに航空宇宙機の材料選定の考え方について、講義中に学生と議論を行うことで、それらの考えを身に着けてもらう。また、当該分野の研究施設を訪問し関連技術研究の動向や座学では得られない知見を習得する。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
あり / Yes
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：ガイダンスおよび宇宙／航空機構造の概要
本講義を通じて取得する内容の概要を示す。また、航空宇宙機に用いられる構造の概要を把握する。
第2回[対面/face to face]：航空機などの主な材料である、金属材料の結晶に関する変形と強度
金属材料の結晶レベルのおける変形と強度との関係を把握する
第3回[対面/face to face]：プラスチックなどの、高分子材料の変形と強度
樹脂系材料などの変形挙動と強度に及ぼす影響、及びその支配要因について把握する
第4回[対面/face to face]：脆性破壊の理論と実際
結晶材料および高分子材料が脆性破壊する場合の理論について把握する
第5回[対面/face to face]：延性破壊の理論と実際
結晶材料および高分子材料が延性破壊する場合の理論について把握する
第6回[対面/face to face]：時間依存性破壊の理論
疲労、高温時の破壊、低温時の脆性及び腐食など時間に依存する破壊の事象を把握する
第7回[対面/face to face]：複合材料の適用状況と課題
複合材料の種類とその得失について把握し、実際に構造へ適用する時に留意すべき点について理解する
第8回[対面/face to face]：複合材料の強化メカニズム(その1)
炭素繊維強化の樹脂系複合材料について、基礎的な力学と知識を得る
第9回[対面/face to face]：複合材料の強化メカニズム(その2)
炭素繊維強化の樹脂系複合材料について、基礎的な力学と知識を得る
第10回[対面/face to face]：アルミニウム合金とチタン合金
材料であるアルミ合金とチタン合金について、それぞれの特徴と適用部位及びその適用根拠について理解する
第11回[対面/face to face]：鉄鋼と耐熱合金およびその他の材料
エンジンや脚部品などの高荷重密度の部位に適用されるこれらの材料について、その根拠や特徴を理解する
第12回[対面/face to face]：航空機構造の特殊性と材料(フィールドワーク)
航空機用材料が使用される温度環境と、具体的な部位の構造様式及び適用材料に求められる性能を理解する
第13回[対面/face to face]：宇宙機・宇宙構造物とその材料(フィールドワーク)
主としてロケットの構造に関する知識を得て、特有な環境下における材料選定の根拠を把握する
第14回[対面/face to face]：材料適用の基本的考え方と軽量化の考え方(フィールドワーク)
航空宇宙機への材料適用の基本的な考え方と、疲労及び軽量化の観点からの留意事項について理解する
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習時間は、各４時間を標準とします。】
・材料力学を習得している事
・金属材料、複合材料に関する基本的な知識を有する事
・航空宇宙機に関する興味を有している事
・機械系全般に関する、設計・製造に関心がある事
・配布される資料を事前に読んでおく事
テキスト（教科書）Textbooks
・特にテキストは使用しない。
・講義で使用するパワーポイントの縮小版を配布する。但し、講義で用いる全ての頁ではなく、配布しない頁もある。適宜メモをする事
・ビデオ
参考書References
・塩谷義「航空宇宙材料学」東京大学出版会, 1997
・日本航空技術協会「航空工学講座（4）航空機材料」2004
・辺・石川「先進複合材料工学」培風館, 2005
・その他、授業中に適宜資料を配布
成績評価の方法と基準Grading criteria
・小テスト（60%）、レポート（40％）
・これに加え授業への参加姿勢（質問応答姿勢など）が加点される。
・出席は10回以上が必須。それ以上の欠席は未履修とする。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・授業終了後に、小テスト（簡単なクイズ）を行い、理解度を確認しつつ講義を行う。特に授業中に口頭で質問し、理解度を確認するので積極的に答えてもらいたい。
・設計・開発現場での豊富な経験に基づいて、教科書に書かれていない設計現場の実情やその背景など、企業に入った場合に必要となる視点についても学び、必要な考え方と姿勢を取得してもらう。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
パワーポイントによる講義を行う。特に機器は必要ないが、材料の特性値などについて講義中に各自のPCやスマホなどで調べさせる事がある。
その他の重要事項Others
・実際の機体構造や複合材料構造の一部などを持ち込む事もある。教科書では理解できない実物を各自の目と手で理解してもらう。
・フィールドワークは、宇宙航空研究開発機構調布航空宇宙センター飛行場分室の構造材料研究施設（三鷹市）を訪問する予定である。