人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies
ENV300HA（環境保全学 / Environmental conservation 300）環境管理論ⅠEnvironmental ManagementⅠ
大野 香代Kayo Ono
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 人間環境学部Faculty of Sustainabillity Studies |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | C2500 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | 公害防止管理論Ⅰ |
| 開講時期Term | 春学期授業/Spring |
| 曜日・時限Day/Period | 金5/Fri.5 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 / Ichigaya |
| 教室名称Classroom name | 市外濠‐S307 |
| 配当年次Grade | 1～4 |
| 単位数Credit(s) | 2 |
| 備考（履修条件等）Notes | 環ｺｱ：経,サ |
| 他学部公開科目Open Program | ○ |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | 2年生以上 |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | ○ |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | ○ |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー（一般・総合型選抜、編入学試験入学者）Category |
展開科目 コースコア科目/コース連環科目 |
| カテゴリー（社会人RSP入試入学者）Category |
展開科目 環境総合科目 |
| カテゴリー（2022年度以前）Category (～2022) |
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Outline (in English)
In recent years, water pollution by persistent organic compounds represented such as PFAS (perfluoroalkyl compounds) and microplastics has attracted international attention. Heavy rainfall and the depletion of fresh water due to climate change have reduced the amount of available water, and we are said to be in an era of water crisis. Humans cannot live without water, but in order for us to use safe and secure water on a daily basis, it is important not to pollute rivers and groundwater, which are the sources of water. Japan experienced enormous industrial pollution in the 1960s, as exemplified by Minamata disease, and now laws have been established to protect water quality, and pollution is being prevented through thorough compliance with the law by factories. In this course, students learn about water environment management that companies should implement to protect water quality. Specifically, students learn about laws related to water pollution control, the current status and sources of water pollution, water pollution mechanisms and health effects, water purification techniques, and water quality measurement.
The evaluation for this course is as follows: Students should perform 2 kinds of report assignments. Submission of the assignment can be worth a maximum of 20 points per assignment. If they submit the assignment reports twice, they will be worth a maximum of 40 points. The final exam is worth a maximum of 60 points. The grade will be based on the sum of the assignments and the final exam.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
近年、PFAS（ペルフルオロアルキル化合物）に代表される残留性有機化合物やマイクロプラスチックによる水質汚染が国際的に注目されている。気候変動による豪雨や淡水の枯渇により利用できる水が減少しており、水危機の時代ともいわれている。人間は水が無いと生きていけないが、我々が日々安全で安心な水を利用するためには水源である河川や地下水を汚染しないことが重要である。日本は1960年代に水俣病に代表されるような甚大な産業公害を経験し、現在は水質保全のための法律が整備され、工場による法順守が徹底されることで公害防止が行われている。本講座では水質保全のために企業が行うべき水環境管理について学ぶ。具体的には、水質汚濁防止に関する法律、水質汚染の現状と発生源、水質汚染機構と健康影響、水の浄化技術と水質測定について学ぶ。
到達目標Goal
水質汚濁防止に関連する法律や工場内における公害防止管理者の役割について理解する。工場から排出される汚染物質の種類とその処理方法について理解する。具体的には水質を管理するための指標となるＢＯＤ、ＣＯＤ、ＳＳ等の専門用語、凝集沈殿処理、活性汚泥法等の水処理の基本的技術の概要を理解する。実社会で役立つ環境技術と法令の実務スキルを養う。公害防止管理者国家試験の問題を解く訓練を行い、授業終段階では、水質概論及び汚水処理特論の問題を6割程度正解できるようになる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
人間環境学部のディプロマポリシーのうち、「DP2」「DP3」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
毎回、講師の作成したパワーポイントの資料を使用して講義を行う。公害防止管理技術だけでなく、近年の水質汚染の問題等にも触れ、2回の課題によるディスカッション形式の講義を通じて、水質汚染に対する問題意識をもって学べるよう工夫された講義となっている。講義内で公害防止管理者国家試験の過去問題にも挑戦し、理解を確かめる。
授業形態の詳細は学習支援システムでお知らせします。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
1[対面/face to face]：公害の歴史と公害防止管理者の役割
日本の環境問題の変遷と公害防止管理者法について学ぶ。
2[対面/face to face]：水質汚濁の発生源、汚濁機構、環境影響
水質汚濁の発生源と富栄養化、赤潮発生、生物濃縮、地下水汚染等の環境影響について学ぶ。
3[対面/face to face]：水質汚濁に関連する法律
環境基本法及び水質汚濁防止法について学ぶ。
44[対面/face to face]：第1回課題 発表ディスカッション
グループ又は個人で最近の公害防止違反事例を調べ、その原因対策について考えまとめる。授業内で発表し、ディスカッションを行う。
5[対面/face to face]：汚水処理を学ぶための基礎知識
BOD、COD等の用語定義を学び、溶解度、酸とアルカリ、酸化還元、化学反応、錯体とキレート等の化学の基礎を復習する。
6[対面/face to face]：汚水処理１ 排水処理計画、沈降分離
工場における水利用の考え方について学ぶ、排水の基本処理である沈殿分離にすいて理解する。
7[対面/face to face]：汚水処理2 凝集分離と浮上分離
凝集分離及び浮上分離の原理と装置構成を学ぶ。
8[対面/face to face]：汚水処理3 ろ過分離、化学処理
砂ろ過の機構、中和、酸化還元、活性炭吸着等の各種物理・化学処理につついて学ぶ。
9[対面/face to face]：汚水処理4 生物処理法（活性汚泥法）
生物処理法の概要、活性汚泥法の原理や装置について学ぶ。
10[対面/face to face]：汚水処理5 生物処理法（嫌気処理法）
嫌気処理法の原理や装置について学ぶ。
11[対面/face to face]：汚水処理6 窒素及びりんの処理、汚泥の脱水
生物処理による脱硝脱窒方法およびりん除去技術、汚泥の脱水技術について学ぶ。
12[対面/face to face]：課題２回 発表ディスカッション
グループ又は個人で国内外の水質汚染問題を調査し、その原因と課題についてまとめる、授業内で発表する。
13[対面/face to face]：水質測定
BOD及びCOD等の水質測定について学ぶ。
14[対面/face to face]：期末テスト
本講座で学んだ、法律および排水処理、水質測定に関連する問題に関する理解度を確認するテストを行う。試験・まとめと解説
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。講義で配布するパワーポイントを講義前に学習支援システムにアップするので、ダウンロードして予習する。「新・公害防止技術と法規（水質編）」のテキストで講義に関連する箇所を予習、復習する。
テキスト（教科書）Textbooks
基本的に講義毎にパワーポイントの資料を配布する。
参考書References
新・公害防止の技術と法規（水質編） （一社）産業環境管理協会 出版
成績評価の方法と基準Grading criteria
2回の課題を実施し提出する。課題は最高20点満点/1回とし、2回提出なので、最高40点とする。期末テストは最高60点とする。課題と期末テストの合計で成績を評価する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
排水処理技術は化学式や計算が多く出てくるため、ゼロベースの学生にも分かりやすく、基礎から教えるよう心掛ける。講義内で化学の基礎知識についても適宜、復習する。文系の学生にも興味を持ってもらえるよう、近年の水質汚染が社会に与える影響なども交えて講義を行う。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
資料配布・課題提出等のために学習支援システム等を利用する。
その他の重要事項Others
講師は中国及びタイ、カンボジア、ミャンマー、カンボジア等の東南アジアにおいて、公害防止管理者制度及び公害防止技術の移転事業に18年携わっており、さらに、水質測定の日本産業標準規格（JIS）及びISO（国際標準化機構）におて水質測定関連の規格開発を長年行っている。これらの経験を活かし、学生には、国内だけでなく、国際的視点で水質汚濁問題をとらえるような講義を行う。関連資格は公害防止管理者資格（水質）、関連する科目は環境法規、環境ビジネスなどである。