文学部Faculty of Letters
LIT200BC(文学 / Literature 200)日本文芸研究特講(5)近代DSpecial Study of Japanese Literary Arts (5) D
梅澤 亜由美Ayumi YAMANAKA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | A2676 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 秋学期授業/Fall |
曜日・時限Day/Period | 月5/Mon.5 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市Y‐Y405 |
配当年次Grade | 1~4 |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 日本文学科 |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night | 夜間時間帯 |
すべて開くShow all
すべて閉じるHide All
Outline (in English)
Course Outline
This course introduces the style of stories called “first-person novels” written after the 1890’s. We learn about its position in the history of literature, and analyze examples in terms of the expression of perspective.
Learning Objectives
By the end of the course, students should be able to do the following:
・Understand the role of narrative in novels.
・Explain the relation between narrative and theme in novels.
・Write analytical papers of their original thought using the theory learned in class.
Learning Activities Outside of the Classroom
Preparation: Students read each novel and think about the characters and the narrator in the novel.
Review: Students write and upload a short paper after each class meeting.
Your study time will be more than four hours for a class.
Grading Criteria/Policy
Your final grade will be calculated according to the following process: regular short papers (50%); final paper (50%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
*近代小説の語りの構造、および視点と小説の関係について考える。
→この授業では、1890年代以降の一人称で書かれた小説を読みます。小説の背景を学ぶと同時に、一人称の小説の語りの構造、および視点に注目し、その効果を考えていきます。また、実際に自分で一人称小説を探し、分析をしてもらいます。最終的には、小説における語り・視点の分析が自分でできること、またその役割について理解することを目標とします。
到達目標Goal
1、小説における語り・視点の役割について、理解することができる。
2、語りの構造や視点と小説の関係を分析することができる。
3、学んだことを応用し、自分で小説の分析ができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
*教員による講義、および学生同士の意見交換によって進めます。毎回、以下のようなワークがあります。
ワーク①:小説の内容確認や語り・視点についての分析をしてもらいます。
ワーク②:語り・視点を変えた場合の小説の可能性について考察してもらいます。
→ワークについては、前回の授業で提出されたものの中からいくつかをとりあげ、授業のはじめにフィードバックを行います。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:ガイダンス
授業のテーマ、目標、やり方について説明する。
第2回[対面/face to face]:内田百閒『件』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第3回[対面/face to face]:佐藤春夫『西班牙犬の家』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第4回[対面/face to face]:泉鏡花『外科室』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第5回[対面/face to face]:志賀直哉『冬の往来』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第6回[対面/face to face]:坂口安吾『風博士』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第7回[対面/face to face]:尾崎翠『香りから呼ぶ幻覚』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第8回[対面/face to face]:江戸川乱歩『人でなしの恋』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第9回[対面/face to face]:梶井基次郎『Kの昇天』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第10回[対面/face to face]:谷崎潤一郎『富美子の足』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第11回[対面/face to face]:夢野久作『殺人リレー』
小説の背景を学び、語りや視点の役割について考える。
ワーク:登場人物整理、語りの効果分析。
第12回[対面/face to face]:一人称小説の分析実践編①
授業で学んだことをもとに、各自で一人称小説を探し分析する。
第13回[対面/face to face]:一人称小説の分析実践編②
授業で学んだことをもとに、各自で一人称小説を探し分析する。
第14回[対面/face to face]:まとめ
一人称小説の語り、視点の特徴とは何か。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
・【事前学習】指定されたテキストを必ず読み、以下を行う。
→登場人物を抜き出す(テキストに印をつける)。
→語り手の特徴を抜き出す(テキストに印をつける)。
・【事後学習】講義をもとに、提示された課題を行い、学習支援システムから提出する
→語り・視点を変えた場合の小説への影響を考える(他の人物が語り手になったらどう変わるか)。
テキスト(教科書)Textbooks
以下に、テキストをあげます。手に入りにくいものは、こちらでも準備します。第1回の講義で、詳しく説明します。
・内田百閒『件』(『ちくま日本文学001 内田百閒』ちくま文庫)
・佐藤春夫『西班牙犬の家』(『怪奇探偵小説名作選4 佐藤春夫集』ちくま文庫)
・泉鏡花『外科室』(『外科室・海城発電 他五篇』岩波文庫)
・志賀直哉『冬の往来』(『ちくま日本文学021 志賀直哉』ちくま文庫)
・坂口安吾『風博士』(『ちくま日本文学009 坂口安吾』ちくま文庫)
・尾崎翠『香りから呼ぶ幻覚』(『尾崎翠集成 上』ちくま文庫)
・江戸川乱歩『人でなしの恋』(『江戸川乱歩作品集Ⅰ 人でなしの恋・孤島の鬼他』岩波文庫)
・梶井基次郎『Kの昇天』(『ちくま日本文学028 梶井基次郎』ちくま文庫)
・谷崎潤一郎『富美子の足』『(谷崎潤一郎フェティシズム小説集』集英社文庫)
・夢野久作『殺人リレー』(『夢野久作全集8』ちくま文庫)
参考書References
安藤宏『「私」をつくる―近代小説の試み』岩波新書
廣野由美子『一人称小説とは何か―異界の「私」の物語』ミネルヴァ書房
石原千秋他・木股知史・小森陽一・島村輝・高橋世織『読むための理論』世織書房
成績評価の方法と基準Grading criteria
*以下の①②をもとに総合的に評価します。
①各回ワーク:50%(到達目標1、2に対応)
②学期末課題:50%(到達目標3に対応)
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
後半の学生による発表が刺激になるとのことです。教員も、大きな刺激を受けています。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
可能であれば、PC、タブレット、スマホなど。PDFのファイルを見るのに、利用します。
その他の重要事項Others
※秋学期の授業となります。2022年9月の状況によっては、授業内容の変更もあり得ます。必ず秋学期最初に、再度、シラバスを確認するようにしてください。
※学期末課題の提出は11回授業終了後、12月初旬となります。その後は、授業のまとめとして、提出されたレポートを紹介していく予定です。