文学部Faculty of Letters
PHL400BB(哲学 / Philosophy 400)哲学演習(5)Seminar on Philosophy (5)
吉田 敬介Keisuke YOSHIDA
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2024 |
授業コードClass code | A2234 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
開講時期Term | 年間授業/Yearly |
曜日・時限Day/Period | 月3/Mon.3 |
科目種別Class Type | |
キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
教室名称Classroom name | 市BT‐0801 |
配当年次Grade | 3~4 |
単位数Credit(s) | 4 |
備考(履修条件等)Notes | |
他学部公開科目Open Program | |
他学部公開(履修条件等)Open Program (Notes) | |
グローバル・オープン科目Global Open Program | |
成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
成績優秀者の他学部科目履修(履修条件等)Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
SDGsCPSDGs CP | |
アーバンデザインCPUrban Design CP | |
ダイバーシティCPDiversity CP | |
未来教室CPLearning for the Future CP | |
カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
千代田コンソ単位互換提供(他大学向け)Chiyoda Campus Consortium | |
カテゴリーCategory | 哲学科 |
他学科公開科目 | |
クラスGroup | |
昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
Course outline: This course deals with Kierkegaard's religious and social thought by reading Practice in Christianity.
Learning Objectives: The goals of this course are to (A) understand Kierkegaard's texts, (B) examine his religious and social thought, and (C) discuss relevant topics.
Learning activities outside of classroom: Before/after each class meeting, students will be expected to spend four hours to understand the course content.
Grading Criteria/Policies: Grading will be decided based on in-class contribution (60%), and term-end report (40%).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
この授業では、キルケゴールの『キリスト教の修練』(1850年)の読解を通して、社会と衝突しながら生きる個人のあり方について考察します。
キルケゴールは同書において、キリスト教思想から出発して、信仰の実践者が現実社会の中でどのように生きることになるのかを描き出しています。その際、一方では苦しみの只中で既存の現実を超えていこうとする宗教的な個人のあり方が提示されており、他方では自らを神格化してしまう社会の病理が問題視されています。
授業では、『キリスト教の修練』第一部・第三部を読解・検討することで、キルケゴールの宗教思想の理解を深めながら、同時に現実における社会と個人の関係についても考察したいと思います。
到達目標Goal
(A)キルケゴールのテクストの内容を理解できる。
(B)テクスト読解から、宗教思想や社会思想について考察できる。
(C)理解・考察した内容を他者に提示し、議論を展開できる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
はじめにキルケゴールの生涯や思想、著作について導入をした後、基本的には『キリスト教の修練』の第一部・第三部を(教科書で挙げた井上良雄訳に沿って)講読します。その際、適宜デンマーク語原文やドイツ語訳・英語訳も参照しながら、また必要に応じてキリスト教の聖書の記述や教義内容を確認しながら、テクストの内容を丁寧に検討し、そこに見出される諸問題を考察していきます。
講読に際しては、各回に報告者と質問者を設定します。担当箇所について、報告者は内容のまとめや考察を、質問者は疑問点や確認したい点を、それぞれレジュメにまとめて発表してください。またそれ以外の受講者も、テクストを事前に読み疑問点やコメントを考えておいてください。報告者・発表者を中心に、テクストについて議論をするので、受講する皆さんには積極的な参加を望みます。また、受講者の希望に応じて、グループディスカッションの機会や、卒業論文に関する発表の機会も作るつもりです。
毎回の授業時にリアクションペーパーの提出を求める他、授業の内容に関連するレポート課題を提出してもらう予定です。リアクションペーパーについては、できる限り授業時にフィードバックを行います。レポート課題の内容・評価基準・提出時期については、授業内で説明します。
なお、重要なお知らせをすることもありうるので、適宜、授業支援システムHoppiiを確認するようお願いします。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]:イントロダクション
授業の進め方の確認
第2回[対面/face to face]:キルケゴールの人と思想について導入
生涯や思想、著作活動の特徴について導入
第3回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』について導入
成立事情や著作の性格、『死に至る病』との関係、講読箇所について導入
第4回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(1)
第一部、3頁
第5回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(2)
第一部、7-16頁
第6回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(3)
第一部、16-25頁
第7回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(4)
第一部、26-38頁
第8回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(5)
第一部、38-46頁
第9回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(6)
第一部、46-54頁
第10回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(7)
第一部、54-64頁
第11回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(8)
第一部、64-74頁
第12回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(9)
第一部、74-81頁
第13回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(10)
第一部、81-90頁
第14回[対面/face to face]:春学期のまとめ
春学期の講読内容の整理・検討
第15回[対面/face to face]:春学期の振り返りと秋学期の展望
春学期の講読内容の振り返り
秋学期の進め方について展望
第16回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(11)
第三部、186-194頁
第17回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(12)
第三部、195-209頁
第18回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(13)
第三部、209-224頁
第19回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(14)
第三部、225-235頁
第20回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(15)
第三部、235-249頁
第21回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(16)
第三部、249-261頁
第22回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(17)
第三部、261-274頁
第23回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(18)
第三部、274-292頁
第24回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(19)
第三部、292-309頁
第25回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(20)
第三部、309-326頁
第26回[対面/face to face]:『キリスト教の修練』講読(21)
第三部、326-331頁
第27回[対面/face to face]:秋学期のまとめ
秋学期の講読内容の整理・検討
第28回[対面/face to face]:一年間のまとめ・展望
一年間の講読内容の整理・検討
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
S・キルケゴール『キリスト教の修練』井上良雄(訳)、新教出版社
参考書References
・Søren Kierkegaard, Indøvelse i Christendom (Søren Kierkegaards Skrifter, vol.12),〔デンマーク語原文〕
・Einübung im Christentum, Eugen Diederichs Verlag〔E. Hirschによるドイツ語訳〕
・Practice in Christianity, Princeton University Press〔H. V. Hong / E. H. Hongによる英語訳〕
・『キルケゴール著作集』白水社〔第17巻:『キリスト教の修練』杉山好(訳)〕
・鈴木祐丞『キェルケゴール 生の苦悩に向き合う哲学』筑摩書房〔ちくま新書〕
その他の参考文献は、授業中に指示します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績配分は、平常点(予習した上での授業参加、リアクションペーパーの提出、報告者・質問者としての発表、議論への参加、その他の授業への取り組みなどの総合評価)60%、レポート課題の評価40%です。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
・リアクションペーパーを活用しながら、受講者相互の意見交換や議論が活発になされるよう努めます。
・わかりにくい概念や思想内容、歴史的背景について、原文やドイツ語訳・英語訳、二次文献などを紹介しながら丁寧に説明するよう努めます。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
オンライン授業の場合に必要となるため、Zoom に接続可能な機器を準備してください。