文学部Faculty of Letters
PHL400BB（哲学 / Philosophy 400）哲学演習（３）Seminar on Philosophy (3)
菅沢 龍文Tatsubumi SUGASAWA
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 文学部Faculty of Letters |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | A2232 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 年間授業/Yearly |
| 曜日・時限Day/Period | 月4/Mon.4 |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 市ヶ谷 |
| 教室名称Classroom name | 市BT‐0801 |
| 配当年次Grade | 3～4 |
| 単位数Credit(s) | 4 |
| 備考（履修条件等）Notes | |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリーCategory | 哲学科 |
| 他学科公開科目 | |
| クラスGroup | |
| 昼夜表記Day or Night |
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Outline (in English)
What would Kant's philosophical thoughts tell us about the sustainability of humankind? In this regard we read and discuss the following small works of Kant: What is Enlightenment? Idea for a Universal History from a Cosmopolitan Point of View, Conjectural beginning of human history, The End of All Things, Toward Perpetual Peace. In the present age global warming, global population explosion, successive wars and pandemics of infectious diseases, and other phenomena pose a serious threat to the sustainability of the human race. Therefor we will examine whether there is any prescription for these threats and what the meaning of human existence is in the first place, from the perspective of the philosophy presented by Kant.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
カントの哲学思想は人類の持続可能性について何を語るだろうか。ゼミではこのような関心から、カントの次の小作品群を読んで検討する。『啓蒙とは何か』、『世界市民という視点から見た普遍史の理念』、『人類の歴史の憶測的な起源』、『万物の終焉』、『永遠平和のために』。現代は地球温暖化、地球規模での人口爆発、相次ぐ戦争、感染症などが引き起こす諸現象が、人類の持続可能性に大きな脅威となっている。そこで、このような脅威への処方箋はないのか、そもそも人類の存続の意味は何なのか、についてカントが提示する理念の観点で考察する。
到達目標Goal
［知識］人類史や道徳、政治、宗教についてカント哲学の観点で知識を深めて、現代の諸事象について哲学的・批判的に広く深く考察できる。
［態度］広く知識を求め、さまざまな視点から哲学的、論理的にものごとを深く考えて、他人と意見交換するなかで、課題を解決する態度を身につける。
［能力］思想書を読んでその内容について理解し、整理し、考察し、意見交換でき、自分や他人の考えを深めることができる。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」「DP3」「DP4」「DP5」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
（１）授業の初めに、前回の復習として提出された課題作文についての気づが、フィードバックされます。
（２）複数人の担当者で分担してテキストのレポートをし、これについて質疑応答して、テキストの理解を深めます。
（３）課題作文の課題について、他人の考えを聞き、自分の考えを述べ、質疑応答するなかで、自分の考えを深め、その考えを書いて提出します。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[オンライン/online]：オリエンテーション
ゼミの内容についての紹介
第2回[対面/face to face]：『啓蒙とは何か』前半（10-18頁）
♢啓蒙の定義
♢未成年状態
♢理性の公的な利用と私的な利用（使用）
第3回[対面/face to face]：『啓蒙とは何か』後半（19-27頁）
♢人間性の根本的規定（人類の根本的使命）
♢君主と啓蒙
第4回[対面/face to face]：『世界市民という視点からみた普遍史の理念』上（32-43頁）
♢自由な意志と自然の意図
♢自然の意図
♢非社交的な社交性
第5回[対面/face to face]：『世界市民という視点からみた普遍史の理念』中（43-52頁）
♢市民社会と支配者
♢国際的な連合（連盟）
♢永遠平和と自然の目的
第6回[対面/face to face]：『世界市民という視点からみた普遍史の理念』下（53-65頁）
♢世界市民状態と人類の道徳化
♢自然の計画
♢啓蒙と人類の歴史
第7回[対面/face to face]：『人類の歴史の憶測的な起源』上（70-80頁）
♢憶測による歴史
♢エデンの園
♢想像力・理性・不安
第8回[対面/face to face]：『人類の歴史の憶測的な起源』中（81-90頁）
♢自然の目的そのものとしての人間
♢自然の歴史と自由の歴史
♢文化と自然
第9回[対面/face to face]：『人類の歴史の憶測的な起源』下（91-103頁）
♢狩猟、農耕・牧畜
♢統治機構と都市
♢摂理そして戦争・寿命・永遠の平和
第10回[対面/face to face]：『万物の終焉』上（110-118頁）
♢永遠
♢最後の審判
♢救い
第11回[対面/face to face]：『万物の終焉』中（118-129頁）
♢世界の終焉
♢終焉の理念と三つの終焉
♢反自然的な万物の終焉
第12回[対面/face to face]：『万物の終焉』下
（129-140頁）
♢神秘的な万物の終焉
♢摂理
♢キリスト教そして愛・自由・報い
第13回[対面/face to face]：振り返って考えを深める（期末レポート発表会Ⅰ）
(1)『啓蒙とは何か』
(2)『世界市民という視点からみた普遍史の理念』
第14回[対面/face to face]：振り返って考えを深める（期末レポート発表会Ⅱ）
(3)『人類の歴史の憶測的な起源』
(4)『万物の終焉』
第15回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（148-156頁）
♢政治家と学者
♢停戦条約と平和条約
♢国家・常備軍・軍事国際・内政干渉
第16回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（156-164頁）
♢卑劣な戦略・懲罰戦争・絶滅戦争
♢許容法則
♢平和状態
第17回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（164－175頁）
♢共和的な体制と自由・法の支配・平等
♢共和制と戦争
♢共和制と専制
第18回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（175-185頁）
♢国際的な連合
♢平和連盟
♢国際国家
第19回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（185-191頁）
♢訪問の権利
♢訪問と征服
♢世界市民法
第20回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（191-198頁）
♢永遠平和の保証
♢摂理
♢自然の配慮
第21回[対面/face to face]：『永遠平和のために』
（199-207頁）
♢戦争
♢自然の意図
♢天使の国と悪魔の国
第22回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（207－213頁）
♢世界王国
♢商業の精神
♢法律家と哲学者
第23回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（214-224頁）
♢政治と道徳
♢道徳的な政治家
♢実務的な法律家
第24回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（224-234）
♢実務家の詭弁的な原則
♢政治的な道徳家
♢国家戦略と国家政策
第25回[対面/face to face]：『永遠平和のために』（234-244）
♢道徳と政治の争い
♢公開性と正義
♢暴君への反乱
第26回[対面/face to face]：『永遠平和のために』
（244-253）
♢国際法における公開性
♢政治の策略、二枚舌
♢永遠平和という課題
第27回[対面/face to face]：振り返って考えを深める（期末レポート発表会Ⅰ）
(1)共和制
(2)国際連合（連盟）
第28回[対面/face to face]：振り返って考えを深める（期末レポート発表会Ⅱ）
(3)永遠平和の保証
(4)道徳と政治
(5)永遠平和
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
本授業の準備学習・復習時間は、各２時間を標準とします。
［予習］ゼミで取り上げるテキストの該当箇所を読み込んでおく。レポート・プレゼン担当者は担当箇所の内容を整理して考察を加えたプリント（PDFファイルやワープロファイル）を学習支援システム（Hoppii）上に配布しておく。
［復習］ゼミの課題作文を作成して、学習支援システム（Hoppii）で提出する。テキストを読み返して、不消化であった点について考えてよく消化しておく。
テキスト（教科書）Textbooks
カント『永遠平和のために／啓蒙とは何か 他３編』中山元 訳、光文社古典新訳文庫
参考書References
○カント『啓蒙とは何か 他四篇』篠田英雄 訳、岩波文庫
○カント『永遠平和のために』宇都宮芳明 訳、岩波文庫
○中島義道『晩年のカント』講談社現代新書
※その他必要に応じてゼミで紹介します。
成績評価の方法と基準Grading criteria
成績評価基準】
（１）出席および参加態度と、毎回の課題作文
（２）セメスター末の期末レポート
（１）を７割、（２）を３割として、総合的に評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
授業では、聞き取りやすい発声を心がける。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
課題作文提出用に学習支援システム（Hoppii）を利用するので、インターネットに接続したパソコン（推奨）または、タブレットやスマホが必要となります。