生命科学部Faculty of Bioscience and Applied Chemistry
BLS200YB（生物科学 / Biological science 200）発生生物学Developmental Biology
小林 麻己人、川岸 万紀子
授業コードなどClass code etc
| 学部・研究科Faculty/Graduate school | 生命科学部Faculty of Bioscience and Applied Chemistry |
| 添付ファイル名Attached documents | |
| 年度Year | 2024 |
| 授業コードClass code | H7509 |
| 旧授業コードPrevious Class code | |
| 旧科目名Previous Class title | |
| 開講時期Term | 秋学期集中/Intensive(Fall) |
| 曜日・時限Day/Period | 集中・その他/intensive・other courses |
| 科目種別Class Type | |
| キャンパスCampus | 小金井 |
| 教室名称Classroom name | 各学部・研究科等の時間割等で確認 |
| 配当年次Grade | |
| 単位数Credit(s) | |
| 備考（履修条件等）Notes |
成績優秀者の他学部科目履修制度で履修する学 生：教員の受講許可が必要(オンライン授業の場合は、学習支援システムで許可を得るようにする) |
| 他学部公開科目Open Program | |
| 他学部公開（履修条件等）Open Program (Notes) | |
| グローバル・オープン科目Global Open Program | |
| 成績優秀者の他学部科目履修制度対象Interdepartmental class taking system for Academic Achievers | ○ |
| 成績優秀者の他学部科目履修（履修条件等）Interdepartmental class taking system for Academic Achievers (Notes) | |
| 実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
| SDGsCPSDGs CP | |
| アーバンデザインCPUrban Design CP | |
| ダイバーシティCPDiversity CP | |
| 未来教室CPLearning for the Future CP | |
| カーボンニュートラルCPCarbon Neutral CP | |
| 千代田コンソ単位互換提供（他大学向け）Chiyoda Campus Consortium | |
| カテゴリー＜生命科学部＞Category |
生命機能学科 学科専門科目 |
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Outline (in English)
Developmental biology is an academic field that has intrigued biologists since ancient times. By the end of the 20th century, the mechanisms underlying developmental processes became clear at the molecular level, revealing close associations with human diseases, crop yields, and more. Therefore, the study of developmental biology provides valuable information for medical and agricultural applications. In this lecture, we offer an overview of developmental biology and examine its connections with other fields such as regeneration, evolution, medicine, and agriculture.
Outside classroom learning for this course, such as preparation and review, is set at a standard of 4 hours. No preparatory learning is required. A basic understanding of molecular biology and cellular biology is sufficient. Due to the vast scope covered in the class, it is not possible to explain everything in detail. Therefore, independent learning after class is expected, especially regarding areas of personal interest.
The evaluation will be based on the final exam results. Additionally, the scores from each quiz and the results of the two midterms will also be taken into consideration. The weightage for each component is as follows: final exam (80%), quizzes (10 quizzes, 1% each), midterms (2 exams, 5% each).
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的（何を学ぶか）Outline and objectives
発生生物学は古代ギリシアにルーツをもち、古来から生物学者の興味を引いてきた学問分野である。しかし、20世紀末に分子生物学の導入により個体発生のメカニズムが分子レベルで明らかになるにつれ、その制御システムがヒトの疾患や作物の収穫などに密接に関連することがわかり、発生生物学は単なる学術的興味にとどまらず、医療や農業などの産業にも重要な情報を提供するものとなった。本授業では、発生生物学の概要を、分子レベルの切り口も含めて紹介し、再生・進化・医学・農学など他分野との関連にも言及する。
到達目標Goal
近年における発生生物学の全容と発展、さらには他分野、特に医学と農学との関連性を理解することを目指す。具体的には、以下の4つの項目を到達目標とする。１）受精から老化に至る発生生物学の全体像を理解し、イメージできる、２）体軸形成・細胞分化・誘導シグナル・ゲノム遺伝子の発現などの重要性を学び、それぞれで活躍する代表的な遺伝子・タンパク質の名前を習得する、３）発生工学的及び実験胚発生学的手法が、現在の生命科学の発展にどのように貢献してきたかを理解する、４）医学・薬学・農学において、発生生物学に関連する知識や技術がいかに重要であるかを理解し、自身のキャリアに活かす。その上で、受講後も継続して自主学習する受講生がでてくることを期待する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか（該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連）Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
DP2
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)（学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. ）
基本的な進行方針としては、発生の基本概念、分子レベルでの理解、他分野への応用、の順で授業を進めるが、厳密には区別せず、それぞれを組み合わせて説明する。授業方法としては、プリント配付とPCプロジェクター映写を組み合わせて使用するが、状況や内容に応じて、板書などの工夫も取り入れる。受講者との積極的なやりとりを期待する。授業の前半では、動物発生と医学との関連性を小林が担当し、後半では植物発生と農学との関連性を川岸が担当する。
各授業の進め方としては、最後に小テストを実施して学生の理解度を確認する。解答解説は、次の授業の開始時に行う。また、3日間の集中形式で行うが、各日の最終授業で中間試験を実施し、その日全体の理解度を確認する。解答解説は翌日の最初の授業で行う。中間試験時にはリアクションペーパーも提出していただく予定である。解答解説時に関連する内容を合わせて紹介したい。
アクティブラーニング（グループディスカッション、ディベート等）の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
なし / No
フィールドワーク（学外での実習等）の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching：対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]：動物の発生と体軸形成
ヒトの発生、ゼブラフィッシュの発生、植体軸形成
第2回[対面/face to face]：体軸形成のしくみ
受精、βカテニン、Wnt経路、がん、Nodal、中胚葉誘導、ニューコープセンター、抗BMP4、オーガナイザー、神経誘導
第3回[対面/face to face]：細胞運命と遺伝子破壊
着床前診断、体外受精、細胞運命、原腸形成期、細胞分化、分化万能性、転写因子、ノックアウトマウス、ノックダウン
第4回[対面/face to face]：遺伝子機能とモデル動物
遺伝子機能、発生工学、ヒト突然変異、モデル動物、オルガノイド
第5回[対面/face to face]：中間試験１
前半の学習内容
第6回[対面/face to face]：トランスジェニック動物と遺伝子発現
トランスジェニック動物、過剰発現解析、異所的発現解析、診断、創薬、進化、レポーター動物、コンディショナルノックアウトマウス、イメージング
第7回[対面/face to face]：再生と老化と今後の医療
再生、再生医療、老化、カロリー制限、健康寿命、機能性食品、早老症、Nrf2経路
第8回[対面/face to face]：植物の発生と進化
植物の進化系譜、被子植物の特徴、植物の遺伝情報
第9回[対面/face to face]：植物の細胞と成長
被子植物の受精、胚発生、後胚発生、栄養成長と生殖成長
第10回[対面/face to face]：中間試験２
中盤の学習内容
第11回[対面/face to face]：植物遺伝子工学
緑の革命、植物の遺伝子組換えとゲノム編集、農作物の品種開発
第12回[対面/face to face]：植物の環境応答と農作物の改良
植物の環境応答、よりよい植物をつくる、品種の育成
第13回[対面/face to face]：まとめ
全体の学習内容の復習
第14回[対面/face to face]：最終試験
全体の学習内容
授業時間外の学習（準備学習・復習・宿題等）Work to be done outside of class (preparation, etc.)
【本授業の準備・復習等の授業時間外学習は、4時間を標準とする】特に準備学習は必要としない。分子生物学や細胞生物学の基礎的理解があれば十分。授業では膨大な範囲からの抜粋になるため、全てを詳細に説明することはできない。したがって、興味をもった箇所に関しては、授業後の自主学習を期待する。
テキスト（教科書）Textbooks
指定せず
参考書References
モリス生物学（八杉・園池・和田訳）
東京化学同人社
ギルバート発生生物学第10版（阿形・高橋訳）
メディカルサイエンスインターナショナル社
ウォルパート発生生物学第４版（武田・田村訳）
メディカルサイエンスインターナショナル社
老化生物学（McDonald著・近藤訳）
メディカルサイエンスインターナショナル社
新・生命科学シリーズ 植物の成長 （西谷著）
裳華房社
成績評価の方法と基準Grading criteria
最終試験の成績で評価する。加えて、小テスト、及び、中間試験、の結果も加味する。要素毎の配分は、最終テスト（80%）、小テスト（10回、1%ずつ）、中間テスト（2回、5%ずつ）である。各テストは「到達目標」に合わせ、発生生物学の基礎的事項に加え、他分野、特に医学と農学とのつながり、に関わる問題を授業で教えた内容から出題する。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
特になし。
学生が準備すべき機器他Equipment student needs to prepare
特になし。
その他の重要事項Others
講師は筑波大学医学医療系の教員及び農業・食品産業技術総合研究機構の研究員であり、本科目は夏休み中（9月5日-7日）に集中講義として開講される。3日間連続5限(4限)の講義となるため、集中して学習できるメリットと逆にデメリットもある。その点を十分理解した上での受講を望む。