通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling)
LIT200TC(文学 / Literature 200)日本文芸史Ⅱ(夏期スクーリング)History of Japanese Literary Arts II
山田 稔
授業コードなどClass code etc
学部・研究科Faculty/Graduate school | 通信教育部(スクーリング)School of Correspondence Education (Schooling) |
添付ファイル名Attached documents | |
年度Year | 2023 |
授業コードClass code | 34014 |
旧授業コードPrevious Class code | |
旧科目名Previous Class title | |
担当教員(自由記述)Instructor name | 山田 稔 |
科目種別Class Type | スクーリング |
教室名称Classroom name | |
配当年次Grade | |
単位数Credit(s) | 2 |
備考(履修条件等)Notes | |
実務経験のある教員による授業科目Class taught by instructors with practical experience | |
カテゴリーCategory | 夏期 |
期間Period | 3群終日 |
定員Capacity | |
予備登録の有無Presence or Absence of Preliminary Registration | |
受講可能な学科・学年Eligible Courses / Grade | 『法政通信』受講申込み等関連頁を参照 |
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Outline (in English)
In this course, we will deepen our awareness of the history of Japanese literature since modern times by appreciating the works. In particular, we will deepen our understanding by considering the process leading up to it, its influence on subsequent works, and its presentness, focusing on the literature after World War II.
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の概要と目的(何を学ぶか)Outline and objectives
本講座では、近代以降の日本文学の歴史について、作品の鑑賞を通して認識を深めていきます。特に、第二次世界大戦後の文学を中心に、そこに至る過程やその後の作品への影響や現在性についても考察し、理解を深めていきます。
到達目標Goal
第二次世界大戦後の日本文学について、史的アプローチによる認識を深め、戦後文学に現れた鋭い問題意識を理解すると共に、現在における意義についても考えを深め、最終的には、自らの一定の見解を打ち立てることを目標とする。
また、日本近代現代文学全体への史的理解を深め、その特色や時代との関わり、文学史的意義について、個々の作家の作品を通し具体的に考察できるように学習する。
この授業を履修することで学部等のディプロマポリシーに示されたどの能力を習得することができるか(該当授業科目と学位授与方針に明示された学習成果との関連)Which item of the diploma policy will be obtained by taking this class?
ディプロマポリシーのうち、「DP1」「DP2」に関連
授業で使用する言語Default language used in class
日本語 / Japanese
授業の進め方と方法Method(s)(学期の途中で変更になる場合には、別途提示します。 /If the Method(s) is changed, we will announce the details of any changes. )
まず、小説の概念と日本近代文学の成立から始め、そこから日本近代文学史を作品を中心に概括し、戦後文学とその後の文学について史的アプローチから学んでいく。そして、その問題意識の現在性についても考えていく。
基本は講義形式である。出席者との対話や発言も取り入れていく予定なので、取り上げる作家と作品について事前に学習して、授業に参加して欲しい。また1日の終わりに課題の提出を求めます。「フィードバック」については、提出された課題からいくつかピックアップして、授業の中で講評する。「オフィスアワー」については、授業後に質問を受け付けます。
アクティブラーニング(グループディスカッション、ディベート等)の実施Active learning in class (Group discussion, Debate.etc.)
あり / Yes
フィールドワーク(学外での実習等)の実施Fieldwork in class
なし / No
授業計画Schedule
授業形態/methods of teaching:対面/face to face
※各回の授業形態は予定です。教員の指示に従ってください。
第1回[対面/face to face]:文学という概念、日本近代文学の出発について
明治の始まりと文学、定説としての、坪内逍遥「小説神髄」と二葉亭四迷「浮雲」について考える。
第2回[対面/face to face]:近代・小説という概念について
古典の物語と近代の小説の違いについて、三島由紀夫「小説とは何か」を参考に考える。
第3回[対面/face to face]:「文学史」という考え方、文学研究について
「テクスト論」(バルト)と「作品論から文学史へ」(三好行雄)を参考に、文学史と研究について考える。
第4回[対面/face to face]:近代文学と言語について
和文の成立から近代日本語の成立と国語という問題について考える。
第5回[対面/face to face]:近代文学の嚆矢、近代詩の成立について
感情の表出、自意識としての批評性について、『新体詩抄』、北村透谷、島崎藤村の詩について考える。
第6回[対面/face to face]:近代文学、小説の始まりについて
個人の内面描写と文体について、二葉亭四迷『浮雲』と森鴎外『舞姫』を中心に考える。
第7回[対面/face to face]:近代文学の確立・自然主義について
島崎藤村と夏目漱石の文学的意義について、『破戒』、『吾輩は猫である』などから考える
第8回[対面/face to face]:近代文学の成熟と文学の可能性について
芥川龍之介『羅生門』、宮沢賢治の詩と『銀河鉄道の夜』、中野重治を中心に、近代文学の行き詰まり、文学の可能性、文学における社会性(政治)について考える。
第9回[対面/face to face]:敗戦直後の文学状況について
志賀、太宰、安吾の立ち位置について、志賀直哉『灰色の月』、坂口安吾『堕落論』、太宰治『斜陽』などから考える。
第10回[対面/face to face]:戦後文学の誕生について1
近代文学派と戦後派作家について、小田切秀雄と雑誌「近代文学」、武田泰淳などから考える。
第11回[対面/face to face]:戦後文学の誕生について2
埴谷雄高と大岡昇平について考える。
第12回[対面/face to face]:第三の新人以後、現代の文学について
安岡章太郎、遠藤周作、大江健三郎、村上春樹、小川洋子、村田紗耶香などについて考える。
授業時間外の学習(準備学習・復習・宿題等)Work to be done outside of class (preparation, etc.)
授業計画に書かれている作家や作品を事前に学習しておくこと。また、一般的な近代日本文学史について、できれば参考書に挙げた本を読んで、一定の認識を持っておくこと。
本授業の準備・復習時間は、各2時間を標準とします。
テキスト(教科書)Textbooks
指定しない。
参考書References
中村光夫『日本の近代小説』『日本の現代小説』(岩波新書)
小田切秀雄『日本文学の百年』(東京新聞出版局)
柄谷行人『日本近代文学の起源』(講談社文芸文庫)
磯田光一『鹿鳴館の系譜』(講談社文芸文庫)
本多秋五『物語戦後文学史』(岩波現代文庫)
江藤淳『成熟と喪失』(講談社文芸文庫)
その他、授業計画に示してある、各作家の作品。(文庫などでかまわない。特にどの出版社のものなどと、本の指定はしない)
成績評価の方法と基準Grading criteria
授業内での小課題の提出または発表(10%)と、最後に講義全体の中で取り上げたテーマについての論述課題の提出(80%)を行います。また、授業への参加度(出席、質疑応答など)(10%)で、総合的に評価します。
学生の意見等からの気づきChanges following student comments
取り上げる作品が多く、作品を限定して提示する。